Claude CodeとKiro CLI、同じタスクで速さ・コスト・品質を比較してみた

Claude CodeとKiro CLI、同じタスクで速さ・コスト・品質を比較してみた

Claude CodeとKiro CLIを実際に同じタスクで比較してみました。速さ・コスト・品質の結果から見えてきたのは、トレードオフの関係です。
2026.07.25

こんにちは、こーへいです。

早速ですが、皆さんはClaude Codeの利用料金、気にしたことはありますか。

私はここ最近、Claude Codeを使っていると1日で数十ドル(下手したら3桁ドル)発生し会社に付与されている利用上限に引っ掛かることもあり、もう少しコスパ良くAIツールを使用できないかと思っていました。

でも慣れているAnthropicのモデルを使いたいと白羽の矢が立ったのがkiro-cliでそちらも併用で使うようになったのですが、同じようなモデルを使っているはずなのに、半月ほど使って10ドル程度しかかかっていないことに気づきました。

「これは体感だけど、圧倒的にkiroの方が安いのでは?」と感じたのが今回のきっかけです。

ただ、感覚だけで「kiroの方が安い、良い」と結論づけるのは早計なので、実際に同じタスクを両方のエージェントに投げて、速さ・コスト・出来栄えを比較してみることにしました。

何を比較したか

比較のベースには、メインエージェントとサブエージェントを分離して使用するために作ったdelegate-benchというClaude Codeのスキルを使いました。

これはメインのセッションを「アドバイザー役」に徹させ、実際の実装はSonnetのサブエージェントやkiro-cliのような外部CLIエージェントにバックグラウンドで委任する、という自分用のスキルです(考えの参考:Fable 5を顧問、Sonnet 5を実行役とすることでコストを抑える方法)。

もともとは委任作業を楽にするためだけのものでしたが、「同じ指示を複数のエンジンに同時に投げて比較する」モードも作っておいたので、今回はそれを実際に動かしてみました。

比較のために、専用のサンプルCLIツール(mini-taskcliというシンプルなタスク管理ツール)を新規に作り、難易度の異なる3種類のタスクを用意しました。

  • うっかりミスの修正(簡単): タスクを削除した後、別のタスクを誤って操作してしまうバグの修正
  • 新機能の追加(中): タスクに締切日を設定し、期限切れのものだけ絞り込んで表示する機能の追加
  • 内部の整理整頓(重め): 4つのファイルに散らばっていた重複コードを1箇所にまとめるリファクタリング

公平に比較するため、まずは使うモデルを揃えました(Claude側はSonnet 5、kiro側もSonnet 5に固定)。そのうえで、各タスクを2回ずつ、両エンジンに全く同じ指示文で投げています。

速さとコストの結果

タスク 試行 Claude(時間 / トークン) kiro-cli(時間 / クレジット)
うっかりミスの修正 1 約200秒 / 38,366 約45秒 / 1.24
うっかりミスの修正 2 約207秒 / 36,810 約54秒 / 1.48
新機能の追加 1 約245秒 / 44,815 約101秒 / 2.85
新機能の追加 2 約312秒 / 50,142 約176秒 / 3.27
内部の整理整頓 1 約218秒 / 46,755 約81秒 / 2.40
内部の整理整頓 2 約228秒 / 48,416 約93秒 / 2.64

完了までの時間比較

kiro-cliの方が6パターン全てで速く、所要時間はタスクによってClaudeの4分の1程度で終わることもあれば、6割近くかかることもありました(一番差が小さかった新機能追加の試行2では、Claudeの約56%の時間)。ただし、トークン数とクレジットは単位も課金体系も異なる指標なので、この数字だけを見て「kiroの方が◯倍安い」と言うことはできません。あくまで「時間」だけを見ると、kiroの方が速く終わる傾向があった、という話です。

参考までに、それぞれの消費量だけを個別に見るとこんな傾向でした(単位が違うので2つのグラフの数値を比べる意図ではなく、あくまでそれぞれの「タスクが重くなるほど増える」傾向を見てください)。

Claude subagentのトークン消費
kiro-cliのクレジット消費

参考: おおよそのドル換算

「結局いくらなのか」も気になると思うので、執筆時点の公開単価を使ってざっくりドル換算してみました。単価の解釈にいくつか注意点があるので、先に断っておきます。

  • kiro-cliのクレジット単価: 有料プランはどれも「月額 ÷ クレジット数」で計算すると1クレジット=0.02ドルで揃っています(Pro: 20ドル/1000クレジット、Pro+: 40ドル/2000クレジット、Pro Max: 100ドル/5000クレジット、Power: 200ドル/10000クレジット)。。また、kiroのクレジット消費量はモデルによって倍率がかかる仕組みで(例: Sonnet 5は1.3倍)、今回計測したクレジット数にはこの倍率がすでに反映されています。
  • Claudeのトークン単価: ここではAPIの都度課金モデル(Sonnet 5: 入力100万トークンあたり2ドル、出力100万トークンあたり10ドル、いずれも執筆時点の導入価格)で計算しています。ただし集計したのは入力・出力を合算した総トークン数のみなので、すべて入力単価だった場合〜すべて出力単価だった場合の範囲として幅を持たせています。
タスク Claude(概算・幅あり) kiro-cli(実質単価で計算)
うっかりミスの修正 約0.08〜0.38ドル 約0.027ドル
新機能の追加 約0.09〜0.47ドル 約0.061ドル
内部の整理整頓 約0.10〜0.48ドル 約0.050ドル

金額そのものは今回の小さなトイタスクなので、どちらも数円〜数十円程度とごく小さいものです。ただ実質単価(0.02ドル/クレジット)で計算し直すと、Claudeの概算レンジの下限と比べてもkiro-cliの方が安いという結果になりました。冒頭で触れた「kiroの方が圧倒的に安い」という体感は、少なくとも方向性としては今回の実験でも裏付けられた形です。とはいえこれも小規模な実験の概算値であり、実際の課金は利用しているプランや契約形態によって変わる点はご留意ください。

参考までに、kiro側だけ普段自分が使っている設定(autoモード)でも一部のタスクを試してみました。Claude側は上の実験からずっとSonnet 5固定のままなので、ここではkiroの「autoモード」と「今回の実験で使ったSonnet 5固定」の2パターンを比べています。

タスク kiro(autoモード) kiro(Sonnet 5固定・平均)
うっかりミスの修正 約45秒 / 0.70クレジット 約50秒 / 1.36クレジット
新機能の追加 約98秒 / 1.60クレジット 約139秒 / 3.06クレジット

kiro autoモードと固定モデルの時間比較
kiro autoモードと固定モデルのクレジット比較

autoモードの方が固定モデルよりさらに速く・安い結果でした。おそらく簡単なタスクには軽量なモデルを自動で選んでくれているのだと思います。

品質について

速さ・コストだけでなく、実際にできあがったコードの質も確認しました。方法としては、両エンジンの成果物をどちらが作ったか伏せた状態で、判定専用のAIに採点してもらっています。

  • うっかりミスの修正(簡単なタスク): ほぼ互角、2回とも僅差でkiro側がわずかに優勢でした。直したコードの中身を見ると、両者とも既存の関数を呼び出す形でほぼ同じ修正をしており、実質的な差はテストの書き方などごく細かい部分に留まりました。
  • 新機能の追加(中程度のタスク): 2回試したうち1回は僅差でClaude、もう1回はClaude側が明確に優勢という結果でした。後者では、判定役のAIが「念のため」とタイムゾーンを変えてテストを実行し直したところ、kiro側の実装に本物のバグが見つかりました。日付だけの文字列を扱う際の処理に問題があり、日本以外のタイムゾーンで実行すると「今日が締切のタスク」を誤って期限切れ扱いにしてしまう、というものです。ただしもう1回の試行では同種のバグは見つからず、両者とも問題ありませんでした(同じタスクでも試行によって結果がぶれるのも想定内です)。
  • 内部の整理整頓(重めのタスク): こちらもClaude側がやや優勢〜明確に優勢という結果でした。kiro側は「重複をまとめた」という体裁は取っていたものの、中身を見ると元のロジックとほぼ同じものをもう一箇所に作ってしまっており、重複自体は実質的に解消しきれていないケースがありました。

まとめると、簡単なタスクは互角(むしろkiroがわずかに優勢な回も)、タスクが複雑になるほどClaude側の安定感が出てくる傾向がある、という結果でした。ただし2回という試行回数では判定が割れることもあり、この傾向自体もあくまで参考程度に見てください。

まとめ

今回の結果を一言でまとめると、「速さ・コストはkiro-cliに分がありそうだが、タスクが複雑になったときの安定感はClaudeの方が優勢」というトレードオフになりました。

冒頭の体感との答え合わせ

最後に、冒頭で触れた「Claudeは1日で数十ドル、kiroは半月で10ドル程度」という体感と、今回の実験がどれくらい合っているかをざっくり確認しておきます。日常の使い方に近いのは、Claudeは常にSonnet 5固定、kiroはautoモードなので、この組み合わせで比べます。

タスク kiro(autoモード) Claude(Sonnet 5、参考レンジ)
うっかりミスの修正 約0.014ドル 約0.08〜0.38ドル
新機能の追加 約0.032ドル 約0.09〜0.47ドル

ざっくり計算すると、kiro(auto)はClaude(Sonnet 5)の3分の1〜27分の1程度の金額でした。幅が広いのはClaudeの入力/出力比率が分からないことによる概算の粗さのせいですが、それでも「体感で圧倒的に安い」というレベル感とは方向性としておおよそ一致しています。冒頭の「半月で10ドル程度」という自分の実感も、この程度の差があるなら十分あり得る数字だと感じました。とはいえこれもトイタスク2つだけの参考値なので、実務での利用量・タスクの種類によって実際の比率は変わってくると思います。

また実務ベースでは私は普段開発業務だけでなく調査業務や資料作成などにAIツールを使うこともあるためそれを含めた内容では結果が変わるかも知れません。

個人としては最近は細かい機能の対応(思考モードやコネクタ機能など)や充実性(Claude Desktopなど)は体感ベースClaudeに軍配が上がりますが、AIの品質自体には体感ベースではそこまで差を感じず圧倒的な安さを体験できるKiroを業務のメインとして利用していました。

最近はメインとサブエージェントを分けた運用をしてるのもあり今後は今回の結果を受けて、メインエージェントはClaude Codeを使用しサブエージェントでkiro-cliを使用するのを試してみようと思います。

※とはいえ異なるツールをサブエージェントとして呼びことでシームレスな連携がなくなる印象を受けており、悩ましいです。単純にタスクによってツールを使い分ける方針になるかもで、Claudeの場合はメインにFable5かOpus、サブにSonnetかHaikuみたいな使い方がいいかも。kiro-cliも同じような形でメインとサブで分けてみようかなと思います。

同じ方法で自分でも試してみたい方向けに、比較の元になったdelegate-benchスキルをGitHubに公開しています。よければ覗いてみてください。

参考

※ 本記事は個人による小規模な実験結果であり、Claude Code・Kiro CLIの網羅的な性能評価を目的としたものではありません。
※ 両者の料金体系(トークン課金 / クレジット課金)は異なり、金額を単純に比較することはできません。
※ 執筆時点(2026年7月)の結果です。モデルやツールのアップデートにより、結果が変わる可能性があります。


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