ConoHaで管理しているドメインをRoute53に委譲してみた

ConoHaで管理しているドメインをRoute53に委譲してみた

Clock Icon2025.07.22

こんにちは、ゲームソリューション部のsoraです。
今回は、ConoHaで管理しているドメインをRoute53に委譲してみたことについて書いていきます。

ドメインを委譲することにより、AWSのRoute53でホストゾーンとDNSクエリの料金が追加で発生します。

(ConoHa)DNSレコードをバックアップ

既存のDNS設定を失わないよう、ConoHaで設定されているDNSレコードをバックアップします。
ConoHaの管理画面にて、サイドバーのDNSで対象のドメインを選択すると現在のDNSレコードが表示されます。
sr-conoha-route53-delegation-01

CSVエクスポートなどは見当たらなかったため、スクリーンショットやコピーアンドペーストでバックアップを取得しました。
これで、何か問題が発生した場合に元の設定に戻すことができます。

(AWS)Route53のホストゾーン作成・DNSレコード設定

次に、AWSのRoute53でホストゾーン作成・DNSレコード設定を行います。

AWSのRoute53でホストゾーンを作成します。
ドメイン名は委譲予定のドメインを入力します。

ホストゾーンを作成したら先ほどConoHaにて確認したDNSレコードを登録していきます。
今回は静的サイトで使用予定であり、メールの機能は使用しないため、すべてのレコードを登録するわけではなく、一部不要なものは登録しません。
登録したレコード・しなかったレコードは以下です。

  • Aレコード
    • ConoHaにて名称列が*@のレコードを登録
    • ConoHaにて名称列がwwwのレコードは、Googleでインデックスされていなかったため登録しない
    • ConoHaにて名称列がmailml-cpのレコードは、メールを使用しないため登録しない
  • TXTレコード
    • ConoHaにあったレコードをコピーアンドペーストせずに以下を登録
      • タイプ:TXT、値:v=spf1 -all
        • このドメインからはメールを送信しないことを明示
  • NSレコード・MXレコード
    • 静的サイトで使用予定であり、メール機能はないため登録しない

Googleでwww付きがインデックスされているかどうかについては、ブラウザでsite:www.{ドメイン名}と検索すると確認できます。

登録後のホストゾーンは以下です。(CNAMEの部分はACM作成時に追加したものです。)
sr-conoha-route53-delegation-02

次工程でホストゾーンに割り当てられているネームサーバの情報が必要なためメモしておきます。

(ConoHa)ネームサーバー変更

ConoHaの管理画面でドメイン > ネームサーバー設定からカスタムタブを選択してRoute53のホストゾーンのNSレコードの値に変更します。
sr-conoha-route53-delegation-03

この設定変更により、ネームサーバーがConoHaからRoute53にDNS委譲されます。

動作確認

設定が完了したため、ネームサーバーが正しく変更されているか確認します。
DNS設定の反映は即時ではなく時間がかかる場合があります。

nslookupコマンドでネームサーバーを確認してみると、awsdnsとなっていることが確認できます。

# NSレコードの確認
$ nslookup -type=NS {ドメイン名}
# 結果例(抜粋)
Non-authoritative answer:
{ドメイン名}   nameserver = ns-xxx.awsdns-xx.com.
{ドメイン名}   nameserver = ns-xxx.awsdns-xx.net.
{ドメイン名}   nameserver = ns-xxxx.awsdns-xx.org.
{ドメイン名}   nameserver = ns-xxxx.awsdns-xx.co.uk.

複数のDNSサーバーでも確認してみます。

# Google
$ dig @8.8.8.8 NS {ドメイン名}
# 結果例(抜粋)
;; ANSWER SECTION:
{ドメイン名}.     21600   IN      NS      ns-xxxx.awsdns-xx.org.
{ドメイン名}.     21600   IN      NS      ns-xxxx.awsdns-xx.co.uk.
{ドメイン名}.     21600   IN      NS      ns-xxx.awsdns-xx.net.
{ドメイン名}.     21600   IN      NS      ns-xx.awsdns-xx.com.

# CloudFlare
$ dig @1.1.1.1 NS {ドメイン名}
# 結果例(抜粋)
;; ANSWER SECTION:
{ドメイン名}.     172800  IN      NS      ns-xxxx.awsdns-xx.org.
{ドメイン名}.     172800  IN      NS      ns-xxxx.awsdns-xx.co.uk.
{ドメイン名}.     172800  IN      NS      ns-xx.awsdns-xx.com.
{ドメイン名}.     172800  IN      NS      ns-xxx.awsdns-xx.net.

ドメイン委譲であり移管まではしていないため、AレコードではConoHaのサーバを指しており、whois情報はConoHaで登録した情報が表示されます。

# Aレコードの確認
$ dig A {ドメイン名}
# 結果例(抜粋)
{ドメイン名}.     3600    IN      A       {ConoHaサーバのIPアドレス}

# whois情報の確認
$ whois {ドメイン名}
# 結果例(抜粋)
   Registrar URL: http://gmo.jp
   Registrar: GMO Internet Group, Inc. d/b/a Onamae.com

最後に

今回は、ConoHaで管理しているドメインをRoute53に委譲してみたことを記事にしました。
どなたかの参考になると幸いです。

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