【朗報】GDPR/CCPA対応ツール「Cookiebot」が 「Google 同意モード」に即対応し、gtag.js や Google Tag Manager (GTM)  との相性が抜群に!

【朗報】GDPR/CCPA対応ツール「Cookiebot」が 「Google 同意モード」に即対応し、gtag.js や Google Tag Manager (GTM) との相性が抜群に!

Clock Icon2020.09.22

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ベルリンののび田です。

ヨーロッパでのプライバシー法である GDPR が施行されてから2年以上が立ち、カリフォルニアでの CCPA、ブラジルでの LGPD、またタイの PDPAなど、次々と同様のプライバシー法が制定され、新しいウェブサイトを訪問するたびに Cookie 同意バナーを見ることが多くなりました。 同意バナーによっては若干動きが重く、オプトアウトするためにかなり面倒なものも多く、ユーザーとしてはイライラすることも多いですよね。

その点 Cookiebot の同意バナーはシンプルでわかりやすいデザインでユーザーフレンドリーで良いなと思います。そんな Cookiebot より、Google 新リリースの「Google 同意モード (Google Consent Mode)」に完全対応したとの発表がありました。

Google 同意モードとは一体どういったサービスなのでしょうか。 前提としては gtag.js や Google Tag Manager (GTM) といったタグマネージメントサービスにおける新機能です。

簡単にいってしまうと、Google 同意モードとは、ユーザーの Cookie 同意ステータスに基づいて、一部の Google 関連タグの配信を自動調整してくれる機能です。

これまでの方法では、同意が得られなかった Cookie カテゴリーに属するタグは発火自体がブロックされ、アナティクスのためのデータが全く取得できませんでした。しかし今回のGoogle同意モードの導入により、同意が得られなかった場合でも、タグが発火し、個人を特定しないがアナティクスが動作するのには最低限な情報(リファラーやタイムスタンプ等)の情報は取得される様になります。

これだけだとなんのこと言ってるのかわからないと思うので、Googleさんのアナリティクスのヘルプページの記述をみてみましょう。

同意モード(ベータ版)では、ユーザーの同意ステータスに基づいて Google タグの動作を調整できます。Google アナリティクスとGoogle 広告の Cookie に関する同意が得られているかどうかを知らせることで、Google のタグが動的に適応し、ユーザーが同意した場合に指定された目的にのみ Cookie が使用されます。

となりますが、いまいちいまいちピンときませんよね。Cookiebot のサポートページの記述の方がわかりやすかったので引用します。

This means for instance serving personalized ads to visitors that have opt'ed in to marketing cookies and tracking, or instead serving general interest ads relating to the content of your website when an "opt-out" is signaled. 

Without the integration, no ads will typically be served, as the scripts serving the ads will not be allowed to run without consent for marketing cookies. 

言葉を補って言い換えすると、「これまではマーケティングや統計カテゴリの同意が得られなかった場合には、Google アナリティクスや Google  広告のクッキーの取得がブロック(ハードブロック)され、アナリティクスは情報不足かつ広告の表示がされない場合が多かった。しかし、Goolge 同意モードを導入することで、該当カテゴリの同意が得られなかった場合でも、該当のカテゴリの Cookie 情報を除きつつもアナリティクスや Google 広告が効果的に動作するようになる。例えば、Google 広告の場合であれば、マーケティングカテゴリのクッキーの同意が得られなかった場合には、ユーザーの個人情報に基づく広告が表示される代わりに、当該ウェブサイトの内容に関連した広告が表示されるようになる。」といったところでしょうか。

またこの同意モードは特定の地域のユーザーのみにアクティベートすることが可能なようです。プライバシー法によって Cookie 同意バナーの表示が義務付けられている国や地域のみに適用することができますね。

どんなものか少しでもイメージ沸きましたでしょうか。

なお、同意モードは以下の Google サービスをサポートしています。

  • Google Analytics
  • Google Ads (Google Ads Conversion Tracking and Remarketing)
  • Google Tag Manager
  • Gtag
  • Floodlight
  • Conversion Linker

では、Consent Mode (同意モード) は一体どのようにして、統計やマーケティングの Cookie がない場合にも動作するようになるのでしょうか。

どういう動きになるのか?

では Google 同意モードになることで、タグの動きがどういう風に変わるのかということですが、具体的には以下の2つの新たなタグが導入される模様です。

  • analytics_storage
  • ad_storage

analytics_storage

この「analytics_storage」はウェブサイトを訪問したユーザーの同意状況に基づき、統計情報 Cookie の動作を制御して、Google Analyticsによるデータ取得を調整します。統計情報の Cookie 取得にユーザーの同意が場合は、以下のような集合的かつ匿名の情報のみ取得されるとのことです。

  • ウェブサイト訪問のタイムスタンプ
  • ユーザーエージェント(サイトにアクセスしたかどうか)
  • リファラー(ユーザーがどうサイトにたどり着いたか)
  • ユーザーナビゲーションで現在または以前のページがURLにad-click情報を含むかどうか
  • ページロード毎のランダムな番号

ad_storage

一方「ad_storage」のタグはユーザー同意に基づきマーケティング Cookieの動作を調整する役割があるようで、マーケティング Cookie に対する同意がない場合は、Cookie の情報に基づく広告ではなく、匿名情報に基づいたウェブサイトのコンテキストに関連性の高い広告が表示されます。コンバージョン率についても、個々のユーザーレベルではなく集合なユーザーのレベルに対して測定されます。

これらの2つのタグが新たに加わることで、Cookie の取得がない場合でも、アナリティクスや広告がフルに動作するようになるのですね。

まとめ

GDPR の制定後、今まで当たり前に取得できていたユーザーの Cookie 情報に制御がかかり、その Cookie 情報がある前提のアナリティクスや広告が影響を受けていたのは、マーケティング担当者の方ならば日々感じられていることではないでしょうか。その点今回発表のこの Google 同意モードは非常に期待できるニュースかと思います。

また、Cookiebot の記事で興味深いと感じた点は、GDPR等の個人情報保護法により制限されてきた Cookie の利用ですが、最近ではそもそも行動ターゲティングの効果がコンテキストベースの広告に比べごく僅かであることを暗示する報告も加わり、個人情報を保護しつつもより効果的にユーザーの購買行動を促すインダストリーの流れをさらに加速化させているようであるとの見解でした。

何はともあれ、Google 同意モードに関してどんなものか理解いただけたでしょうか。 次のブログでは、この Google 同意モードを実際に GTM に導入してみることにします。

Cookiebot について

クラスメソッドヨーロッパは Cookiebot を提供する Cybot A/S(本社:デンマーク・コペンハーゲン)と正式にパートナー契約を結んでいます。

日本語での導入サポートや日本円建て請求など GDPR 等のプライバシー法対応に関して様々なお手伝いが可能ですので、ご興味のある企業様はこちらからお問い合わせください。

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