マネージャーがAIエージェント(GitHub Copilot Agent)使ってみた

マネージャーがAIエージェント(GitHub Copilot Agent)使ってみた

Clock Icon2025.04.15

どーも、小売流通ソリューション部でマネージャーやっている髙野です。

チームの生産性向上のためにGitHub Copilot Agentを「マネージャー」である私が使い始めてみたので、その体験を共有したいと思います。

なぜAIエージェントを試してみたのか

正直なところ、チームメンバーにもっと「価値の高い仕事」に集中してほしいという思いがありました。例えば、

  • 新機能の設計と実装
  • プロセス改善の検討
  • 顧客との対話を通じた要件の深掘り

といったものです。

しかし、開発あるあるだと思いますが、結構本質的ではないタスクも発生します。

  • ライブラリのアップデート
  • 使っていないコードの整理
  • 簡単なスクリプトの作成
  • テストコードの整理

こういうものは、ある程度AIに任せられるんじゃない?と思い立ち、試してみることにしました。

やってみたこと

基本的な進め方

  • やることを決める
  • 小さなタスクに分割してAIエージェントに依頼する
  • 結果をレビューして良さそうならマージする

よかったこと

  1. 時間の使い方が改善

    • エージェントが作業している間に、顧客と話すための資料を作ったりできる
    • 「あそこ直したいんだけど、メンバーは忙しくて手が回らないな...」というストレスが減った
  2. 技術的負債の解消が進んだ

    • 「いつかやろう」リストの消化が進んだ
    • 特に、ライブラリの整理とかテストコードの統一化とか

困ったこと

  1. AIの暴走(?)

    • 「終わりましたので次にこれをやります→やりました」って勝手に進んでいく
    • // 同様のコード」みたいに、いきなり必要なコードを端折ってしまう
    • 依頼したところとは関係ないところまでいじっちゃう
  2. レビューが忙しい

    • 人間より圧倒的に早く作業するので、レビューのペースが追いつかない
    • 意思決定の頻度が上がって疲れる
  3. 一度に一つのことしかお願いできない

    • AIがコードをいじっている間は、他の変更を加えることができない

工夫したこと

うまくいった対策

  1. 分割統治

    • タスクは小さく区切る
    • 範囲を明確に指定する
  2. スモールステップ

    • 「こんな感じでお願い」→確認→「次はこれで」
    • 一気にやらせない
  3. 向き不向きの見極め

    • 単純な置換作業は自分でやったほうが早い
    • 複数ファイルにまたがる変更は任せると良い
  4. ワークスペース分割

    • 普段使うものとは別にAIエージェント専用のワークスペースを用意
      • project-name:普段の開発用
      • project-name-for-ai:AIエージェント用
    • AIエージェントにお願いしている間、自分は他のことをできるように

他のマネージャーさんへのアドバイス

  • 任せたいことが明確でないと真価は発揮されない
    • 要求、要件の明確化は必須
    • タスクの依存関係を考え、どんな順番でお願いするかも重要
  • AIエージェントは「新しいチームメンバー」という感じで接すると良い
    • できることとできないことがある
    • 性格(特徴)を理解する必要がある
    • コミュニケーションの取り方を工夫する必要がある
  • はじめは小さな作業から試してみることをおすすめ
    • 成功体験を積み重ねる
    • チームの受け入れ態勢も整えやすい
  • レビューの仕方を工夫しましょう
    • AIの作業は早いので、レビューのリズムを作る
    • 細かく確認するポイントを決めておく
  • 「メンバーが使えるようになる」ためのインストラクションは今後必要
    • 「自分」だけが使えても真の「チームとして」の生産性向上にはならない
    • 「強いチーム」を作るのはマネージャーの仕事

まとめ

正直、思った以上に使えます。特に「やりたいけど手が回ってない」作業の消化に効果がありました。

ただし、完全に任せきりにはできないので、適切な管理とレビューは必要です。でも、そこも含めて「新しいチームメンバーが入ってきた」と思えば、それほど特別なことではありません。

これからのエンジニアリングマネジメントでは、AIエージェントとの協働は避けられない話題になると思います。ぜひ、みなさんも試してみてください!

余談

この記事は、弊社の AI Starter を使ってたたき台を作り、微調整しました。

こちらもマネージャーの生産性をバクアゲするサービスですので、ぜひ導入をご検討くださいませ。

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