日本の技術情報を国外にも。DevelopersIOがBedrockで自動翻訳を始めた理由と仕組み

日本の技術情報を国外にも。DevelopersIOがBedrockで自動翻訳を始めた理由と仕組み

DevelopersIOがAmazon BedrockとClaudeを活用した記事の自動英訳機能を開始しています。Google検索を意識したメタ情報(canonical/hreflang)の正規化実装や、北米EC2で実施した検索順位の検証結果を紹介します。
2026.01.14

はじめに

DevelopersIOでは、2025年末より生成AIを活用した記事の自動英訳機能の提供を開始しています。

日本語で執筆された技術記事を英語圏の開発者にも届けたい。クラスメソッドおよび執筆者の国際的な認知度を高めたい。こうした背景から、スモールスタートとしてこの取り組みを始めています。

本記事では、DevelopersIOの英訳機能の仕様と特徴について紹介します。

英訳機能の仕様

英語版記事の表示

自動翻訳の対象記事には「文/A」のアイコンが表示され、言語を選択できるようになります。

CodeCommit_back_jp

翻訳ボタンより「English」表示を指定すると、URLのパスに「/en/」を含む英語記事が表示されます。

CodeCommit_back_en

  • 翻訳記事上部には自動翻訳である旨と、オリジナル記事へのリンク(View original)が自動挿入されています。

https://dev.classmethod.jp/articles/aws-codecommit-returns-to-ga/

執筆者によるオプトイン

DevelopersIOの英訳機能は、現時点では執筆者によるオプトイン方式を採用しており、自動翻訳の指示があった記事のみを対象としています

Auto-Translation Languages

執筆者自身が翻訳の可否を判断する方式とすることで、執筆者の意思を尊重しつつ、段階的に展開していくことを意図しています。

技術的特徴

翻訳にはAmazon Bedrock上のClaudeシリーズモデルを活用しています。

機械翻訳による情報欠落が起きないよう留意しています。特に技術記事で欠落が起きやすいコードブロックの取り扱い等には工夫を凝らしています。

実装の詳細については、実装担当者による解説記事を後日公開できればと思います。

SEO対応:メタ情報の正規化

英訳記事が検索エンジンやクローラに正しく評価されるよう、自動翻訳に先駆けてメタ情報を正規化して付与しています。

主要なメタ情報項目

項目 説明
canonical_url 正規URL(日本語オリジナル記事を明記)
alternate_urls 言語別URL(hreflang:x-default、en等)
author 執筆者本人の情報(E-E-A-Tの観点から、人間による執筆であることを明示)
og:title / og:description SNSシェア用の英訳タイトル・説明文
structured_data Schema.org準拠の構造化データ(Article型)

hreflang と canonical のセット運用

canonicalで日本語オリジナル記事のURLを、alternateタグ(hreflang)で英語翻訳記事のURLを宣言しています。これにより、検索エンジンに「どちらがオリジナルで、どちらが翻訳版か」という関係を正しく理解してもらうことを意図しています。

実装例

実際の英訳記事に付与されているメタ情報の例です。

{
  "basic_meta": {
    "canonical_url": "https://dev.classmethod.jp/articles/aws-codecommit-returns-to-ga/",
    "alternate_urls": {
      "x-default": "https://dev.classmethod.jp/articles/aws-codecommit-returns-to-ga/",
      "en": "https://dev.classmethod.jp/en/articles/aws-codecommit-returns-to-ga/"
    },
    "author": "suzuki.ryo"
  },
  "structured_data": {
    "@type": "Article",
    "headline": "AWS CodeCommit is fully back to GA...",
    "author": {
      "@type": "Person",
      "name": "suzuki.ryo",
      "url": "https://dev.classmethod.jp/author/suzuki-ryo/"
    },
    "about": [
      { "@type": "Thing", "name": "AWS CodeCommit" },
      { "@type": "Thing", "name": "AWS" }
    ]
  }
}

英語読者向けUI/UX

英訳記事では、以下の多言語対応UIを提供しています。

メニューの英語表示

  • ヘッダー
    ヘッダー

  • フッター
    フッター

サイドメニュー、日本語でのイベント告知情報などは、英語記事では省略しています。

効果測定

SEO効果の検証

英訳記事のSEO効果を検証するため、北米(カリフォルニアリージョン)のEC2インスタンス(英語版Windows環境)のブラウザで、Google検索結果を確認しました。

AWS関連用語での検索において、複数の英訳記事がGoogle検索の1ページ目に掲載されていることを確認しています。

  • 「CodeCommit back」 CodeCommitがGAに完全復帰した紹介記事は、Google検索の1ページ目、7番目に表示されていました。

codecommit_back

https://dev.classmethod.jp/articles/aws-codecommit-returns-to-ga/

  • 「alb target optimizer」、ELBの機能で同時リクエストの最大数を制御できるようになった2025年11月のアップデートの紹介記事は、1ページ目、5番目の表示でした。

alb_target_optimizer

https://dev.classmethod.jp/articles/try-aws-alb-target-optimizer/

今後の展望

当面は日本語から英語への翻訳記事のみを提供します。最新モデルの評価・導入やプロンプト最適化を通じて、翻訳品質の継続的な改善に取り組んでいきます。

クラスメソッドの海外拠点(韓国、タイ、ドイツ等)への展開や、各国言語のポータルページ開設、画像内の文字翻訳などについては、今回のリリースの反響やニーズを見ながら検討予定です。

英訳記事のリクエストや翻訳内容のご指摘は、SNSや問い合わせ窓口などを利用してお寄せください。今後の改善につながる読者の皆様からのフィードバックをお待ちしています。

まとめ

DevelopersIOの英訳機能は、日本の技術ノウハウを英語圏へ、そしてLLM(大規模言語モデル)を通じて世界へ広く届ける第一歩として開始しています。
グローバルな技術情報発信の一歩として、この機能を通じてより多くの方に価値ある情報をお届けできれば幸いです。

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