『Drawing Tool For Tableau』でポリゴン等の地理情報を簡単生成
Tableauでは『ポリゴン』という概念・機能を使い、地図を任意の領域内に色を塗った形で情報を表現する事が出来ます。Tableau上の日本国内地図に於いては、この機能は都道府県単位であればデフォルトで実装されているため、関連する情報を用意し、活用すれば都道府県単位の色塗りマップを作る事が可能です。しかしながら都道府県以下の粒度、例えば市区町村単位であるとか、または全く異なる粒度の任意の領域を用意したい時には自分で関連するポリゴン情報を入手、用意するか作成するしかありません。そして、作成する場合はその手順が結構メンドクサイのです。(※当エントリで紹介する内容を別途ツールを使って実現する等が必要となります)
当エントリでは、そんなポリゴン作成にとても便利なツール『Drawing Tool For Tableau』をご紹介したいと思います。TableauやBIに関する部分を得意とする(関連するブログ等も非常に多く公開されています)米国Interworks社で公開されているWebUIベースのツールとなります。地理情報に関する要素(点やパス、ポリゴン)を手軽に作成出来、作成した情報をTableauで扱うための情報フォーマットでエクスポート・活用する事が出来るのです。
目次
1.利用開始手続き
まずはサイトにアクセス。
初回利用時は情報の入力を求められますので必要事項を記入し、[Launch]押下。
以下の様に画面遷移します。初期表示はロンドンが表示されていますので、検索窓から日本へ移動してみましょう。ここでは横浜に移動してみます。
移動しました!
2.ポリゴンデータの作成
ここからは実際にDrawing(描画)してみます。神奈川県の海沿いの市区町村について、幾つか情報を作成してみたいと思います。と言うことで場所移動。
画面上部にアイコンが並んでるので、真ん中のアイコンをクリック。ポリゴン(点を線で結び、多角形の形で構成されたもの)を作ります。
適当な場所からマウス操作で線を引き始めます...
こんな感じで、雑ではありますが出来ました。輪っか状になる(多角形として構成される)タイミングで内部が灰色に塗られた形となります。
...ってな感じで北上し、鎌倉市まで作ってみました。(疲れたのでここで作成はおしまい)
画面左部メニューの部分に、描画した内容に関する情報が生成されていますのでコピーし、EXCELに貼り付ける等してください。ヘッダーも以下の様な形に設定しました。
3.ポリゴンデータの連携・マップの描画
そしてここからが肝となる部分です。上記情報とは別に、ポリゴンに連携させて表示させたい情報を作成します。ここでは、ポリゴンIDと市区町村名は同じ項目名・値を設定しました。
読み込み完了。
次いでポリゴン情報も併せて読み込みます。[データ]→[新しいデータソース]を選択し、ワークブックが参照するデータソースファイルを追加してください。
追加後、[データ]→[リレーションシップの編集]を選択。
今回の状態では同じ項目名としてるため自動で連携を認識している様です。項目名が異なるものを連携させる場合は、ここから編集を行い連携させてください。
ポリゴンデータの方の緯度経度情報に、地理的役割を付与します。要素を右クリックで割り当て。
同様に経度も割り当て。
緯度・経度をそれぞれダブルクリックします。地図が表示され、点が1つ表示されました。
メジャーに割り振られていた『PointOrder』という項目(ポリゴンを構成する点を線で結んだ際の結ぶ順序)を、ディメンションに変換します。
変換後、[マーク]カードの表示内容を[多角形]に変更し、
ディメンションに変更したPointOrderを[パス]に落とし込みます。すると何やら変な物体が出て来ました。
更に、認識をさせたい要素(今回の場合はポリゴンID or 市区町村名。後者を選びました)をまずは[色]に、次いで[詳細]に落とし込みます。それらしき要素が出て来ましたね!だいぶガッタガタですが。
この状態にしておく(要素を色と詳細に落としこむ)と、要素と関連する数値項目等で色の濃淡表現等が可能になるようです。ひとまずやりたい事はこれで実現出来ました。
まとめ
以上、地理情報作成ツール『Drawing Tools for Tableau』のご紹介でした。ちょっとしたオリジナルのポリゴンデータを作る際などはとてもお勧めなツールだと思います。
また、市区町村レベルのデータをがっつり使いたいという場合は、以下の情報も活用出来るかと思います。Truestar社様作成の日本国内版ポリゴンデータとなります。Alteryxを使った作成方法なども紹介されてますので宜しければお試しください。こちらからは以上です。