Amazon EC2 におけるデータ転送料金まとめ

Amazon EC2 におけるデータ転送料金まとめ

Clock Icon2025.04.16

はじめに

こんにちは、中村です!
Amazon EC2 に関連したデータ転送料金が発生するケースが数多く存在するため、公式の料金表を参考にまとめてみようと思います。
なお、本記事では 東京リージョンに存在する EC2 インスタンスを基点にした場合 のデータ転送料金を記載しますので、その他リージョンをご利用の場合、リージョンごとの料金は以下料金表をご確認ください。

オンデマンドインスタンスの料金 - Amazon EC2 (仮想サーバー) | AWS

料金まとめ

インターネットから Amazon EC2 へのデータ転送 (IN)

すべてのデータ受信は無料

Amazon EC2 からインターネットへのデータ転送(OUT)

毎月 100GB まで無料(中国と GovCloud 除く、全リージョン・サービス合算)

データ転送量 単価
最初の 10 TB/月 USD 0.114/GB
次の 40 TB/月 USD 0.089/GB
次の 100 TB/月 USD 0.086/GB
150 TB/月以上 USD 0.084/GB

※クラスメソッドメンバーズにご加入の AWS アカウントは、料金体系が異なる可能性がございます。

Amazon EC2 から異なるリージョンへのデータ転送 (OUT)

(送信先のリージョンによって単価が異なるため、正しい単価については料金表をご確認ください。)

アジアパシフィック (大阪) USD 0.09/GB
アジアパシフィック (シンガポール) USD 0.09/GB
アジアパシフィック (シドニー) USD 0.09/GB
欧州 (フランクフルト) USD 0.09/GB
米国東部 (バージニア北部) USD 0.09/GB
米国東部 (オハイオ) USD 0.09/GB
米国西部 (ロサンゼルス) USD 0.09/GB

Amazon EC2 から CloudFront へのデータ転送 (OUT)

無料

同一リージョン内でのデータ転送

[無料のデータ転送パターン]
以下のシナリオではデータ転送料金が発生しません。

同一リージョン内の直接データ転送エンドポイントを参照
・EC2 インスタンスと以下のリソース間の直接データ転送(IN および OUT)

Amazon S3
Amazon EBS ダイレクト API(FIPS エンドポイント以外)
Amazon Glacier
Amazon DynamoDB
Amazon SES
Amazon SQS
Amazon Kinesis
Amazon ECR
Amazon SNS
Amazon SimpleDB

※他の AWS のサービスがデータ転送のパス上に存在する場合、関連するデータ処理コストが発生します。
例:PrivateLink エンドポイント、NAT ゲートウェイ、Transit Gateway など

同一アベイラビリティゾーン内のデータ転送
・EC2 インスタンス同士および EC2 インスタンスと以下のリソース間のデータ転送(IN および OUT)

Amazon RDS
Amazon Redshift
Amazon ElastiCache インスタンス
Elastic Network Interfaces

同一 VPC 内のロードバランサー関連データ転送
・プライベート IP アドレスを使用した、EC2 インスタンスとロードバランサー(Classic LB、ALB)間のデータ転送(IN および OUT)

[有料のデータ転送パターン(0.01 USD/GB)]
以下のシナリオでは、0.01 USD/GB の料金が発生します。

異なるアベイラビリティゾーン間のデータ転送
・同一リージョン内の異なるアベイラビリティゾーン間で行われる EC2 インスタンス同士および EC2 インスタンスと以下のリソース間のデータ転送(IN および OUT)

Amazon RDS
Amazon Redshift
Amazon DynamoDB Accelerator (DAX)
Amazon ElastiCache インスタンス
Elastic Network Interface

IP アドレスタイプによるデータ転送
・IPv4: EC2 インスタンスがパブリックまたは Elastic IPv4 アドレスを使用して通信する場合のデータ転送(IN および OUT)
・IPv6: EC2 インスタンスが異なる VPC 内のリソースと IPv6 アドレスを使用して通信する場合のデータ転送(IN および OUT)

Transit Gateway 関連のデータ転送
・EC2 インスタンスが AWS Transit Gateway ピアリングを経由して同じ AWS リージョン内で通信する場合における、プライベート IP アドレスを使用した各 Transit Gateway からのデータ転送(OUT)
・EC2 インスタンスが AWS Transit Gateway と Cloud WAN のピアリングを経由して同じ AWS リージョン内で通信する場合における、プライベート IP アドレスを使用した Transit Gateway からのデータ転送(OUT)、また Cloud WAN からのデータ転送(IN および OUT)

まとめ

同一リージョン内であってもアベイラビリティゾーンをまたぐと料金が発生するなど、思わぬポイントでデータ転送コストが発生することがあります。
EC2 インスタンスを含む環境構築においては、データの流れと料金発生ポイントを事前に確認しながら設計することの重要性を改めて認識しました。
本記事が AWS 環境設計やコスト見直しの際のご参考になれば幸いです。

参考資料

アノテーション株式会社について

アノテーション株式会社は、クラスメソッド社のグループ企業として「オペレーション・エクセレンス」を担える企業を目指してチャレンジを続けています。「らしく働く、らしく生きる」のスローガンを掲げ、様々な背景をもつ多様なメンバーが自由度の高い働き方を通してお客様へサービスを提供し続けてきました。現在当社では一緒に会社を盛り上げていただけるメンバーを募集中です。少しでもご興味あれば、アノテーション株式会社WEBサイトをご覧ください。

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