Elastic BeanstalkでWeb環境を作成し、アプリケーションをデプロイしてみる

Elastic BeanstalkでWeb環境を作成し、アプリケーションをデプロイしてみる

Clock Icon2024.09.26

はじめに

かつまたです。今回、Elastic Beanstalkの学習のために、サンプルページでのElastic Beanstalk環境を作成した後、自作アプリケーションのコードをアップロードし、確認する操作を行ってみましたので、手順をご紹介したいと思います。

手順

以下の手順で構築を行いました。
1.EC2用のロール作成
2.Elastic Beanstalk環境作成&サンプルページ確認
3.コードアップロード&確認

前提

  • VPC構成作成済み
  • Python 3.9.6
  • pip 24.2

EC2用のロール作成

Elastic Beanstalk には、環境内のEC2インスタンスが必要なオペレーションを実行できるようにする一連の管理ポリシーが用意されています。今回はその推奨ポリシーを用いてEC2のロールを作成しました。
Elastic Beanstalk インスタンスプロファイル - AWS Elastic Beanstalk

1.マネジメントコンソールでIAMの「ロール」に移動し、「ロールを作成」を選択する。

2.「信頼されたエンティティタイプ」を「AWSのサービス」、「ユースケース」を「EC2」と選択する。

スクリーンショット 2024-09-26 13.52.20

3.「許可を追加」で下記の3つのAWS管理ポリシーを選択し、追加する。

  • AWSElasticBeanstalkWebTier
  • AWSElasticBeanstalkWorkerTier
  • AWSElasticBeanstalkMulticontainerDocker

4.ロール名を記入し、作成する。
ロール名

Elastic Beanstalk環境作成&サンプルページ確認

1.コンソールでElastic Beanstalkに移動し、「アプリケーションを作成」を選択する。
Elasticbeanstalk作成

2.「環境を設定」で下記項目を設定する。

設定 項目
環境枠 ウェブサーバー環境
プラットフォームタイプ マネージドプラットフォーム
プラットフォーム Python(バージョンとブランチはデフォルト)
アプリケーションコード サンプルアプリケーション
プリセット 単一インスタンス (無料利用枠の対象)

Elasticbeanstalk作成1

Elasticbeanstalk作成2

3.「サービスアクセスの設定」で下記項目を設定する。

設定 項目
サービスロール 既存のサービスロールを使用
既存のサービスロール aws-elasticbeanstalk-service-role
EC2 キーペア なし
EC2 インスタンスプロファイル 先ほど作成したIAMロール

Elasticbeanstalk作成1−1

4.「ネットワーキング、データベース、およびタグをセットアップ - オプション」でVPCとEC2を配置するパブリックサブネットを選択します。今回は以降のデータベース設定や「インスタンスのトラフィックとスケーリングを設定 - オプション」、「更新、モニタリング、ログ記録を設定」はデフォルトのまま設定しました。

Elasticbeanstalk作成3

5.環境を作成後、ドメインをクリックし、サンプルページを確認します。

Elasticbeanstalk作成完了

サンプルページ確認

コードアップロード&確認

ここからはアプリケーションの作成とそのアプリケーションを作成したElastic Beanstalk環境にアップロードし、Webページの確認をおこないます。
作成したアプリケーションの構成は以下の通りです。

my-lask-app
  -venv
  -requirements.txt
  -application.py
  -templates
    -index.html

1.アプリケーション作成

1.1 プロジェクトディレクトリの作成

mkdir my-flask-app
cd my-flask-app

1.2 仮想環境の作成と有効化

python3 -m venv venv
source venv/bin/activate  # macOS

1.3 Flaskのインストール

pip install Flask

1.4 requirements.txt の作成

pip freeze > requirements.txt

1.5 アプリケーションコード作成
application.pyを作成し、コードを追加します。

コード例
python例
from flask import Flask, render_template, request, redirect, url_for

application = Flask(__name__)

@application.route('/', methods=['GET', 'POST'])
def index():
    if request.method == 'POST':
        email = request.form['email']
        password = request.form['password']

        return redirect(url_for('success'))
    return render_template('index.html')

@application.route('/success')
def success():
    return "登録が完了しました!"

@application.route('/official')
def official():
    return redirect("https://annotation.co.jp/")

if __name__ == "__main__":
    application.run(debug=True)

1.6 templates フォルダ内に index.html ファイルを作成し以下コードを記述します。

コード例
HTML例
<!DOCTYPE html>
<html lang="ja">
<head>
    <meta charset="UTF-8">
    <meta name="viewport" content="width=device-width, initial-scale=1.0">
    <title>アノテファンクラブページ</title>
    <style>
        body {
            font-family: Arial, sans-serif;
            display: flex;
            justify-content: center;
            align-items: center;
            height: 100vh;
            margin: 0;
            background-color: #f0f0f0;
        }
        .container {
            background-color: white;
            padding: 2em;
            border-radius: 10px;
            box-shadow: 0 0 10px rgba(0,0,0,0.1);
            text-align: center;
        }
        input {
            width: 100%;
            padding: 10px;
            margin: 10px 0;
            border: 1px solid #ddd;
            border-radius: 5px;
            box-sizing: border-box;
        }
        button {
            width: 100%;
            padding: 10px;
            margin: 10px 0;
            border: none;
            border-radius: 5px;
            color: white;
            cursor: pointer;
        }
        .register {
            background-color: #4CAF50;
        }
        .official {
            background-color: #FFA500;
        }
    </style>
</head>
<body>
    <div class="container">
        <h2>アノテファンクラブページ</h2>
        <form method="POST">
            <input type="email" name="email" placeholder="メールアドレス" required>
            <input type="password" name="password" placeholder="パスワード" required>
            <button type="submit" class="register">登録</button>
        </form>
        <a href="{{ url_for('official') }}"><button class="official">公式サイト</button></a>
    </div>
</body>
</html>

1.7 コードのZIP化
以下コマンドでアプリケーションコードをZIP化します。

zip -r application.zip application.py requirements.txt templates

2.Elastic Beanstalkへのデプロイ

2.1コンソール上で先ほど作成したElastic Beanstalk環境に移動します。「アップロードとデプロイ」選択します。

2.2先ほど作成したZIPファイルを選択し、適当なバージョンラベルを記入します。
アプリデプロイ

2.3デプロイ完了後、Elastic Benstalk環境のドメインをクリックし、アップロードしたアプリケーションを確認します。

スクリーンショット 2024-09-25 18.30.35

おわりに

手順的にも視覚的にも簡易的にWeb環境を構築でき、Elastic Beanstalkを活用することでコード部分に注力できるというメリットを強く感じることができました。今後は今回デフォルトのまま設定した環境作成時の各項目設定について理解を深め、より複雑な構成にチャレンジしていきたいと思います。ご覧いただきありがとうございました。

参考

https://wingdoor.co.jp/blog/elastic-beanstalkを触ってみた/

Elastic Beanstalk への Flask アプリケーションのデプロイ - AWS Elastic Beanstalk

アノテーション株式会社について

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