ELB+AutoScaling環境でALBに移行してみる

ELB+AutoScaling環境でALBに移行してみる

Clock Icon2017.01.30

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こんにちは、菊池です。

昨年発表された Application Load Balancer (ALB)ですが、すでに既存のClassic Load Balancer(元々のELB:標準ロードバランサー)から移行しているユーザも多いと思います。

今回、AutoScalingで使用しているケースにおける、CLBからALBに移行する手順を調べてみました。単純な移行と比較して、いくつか注意点もありました。

手順サマリ

  1. ALB/Target Groupを作成(ここではインスタンスの追加不要)
  2. Auto Scaling Groupを編集
    1. 一部プロセスを停止
    2. Target Groupを追加
  3.  Health Checkが正常となることを確認
  4. Auto Scaling Groupを編集
    1. CLBを削除
    2. 停止していたプロセスを再開
  5. DNSレコードを切り替え、アクセス先をCLBからALBに変更

1、6についてはこれまでの記事でも紹介しておりますので、そちらも合わせてご確認ください。

やってみる

1. ALB/Target Groupの作成

まずはALB/Target Groupを作成します。以下にコンソールからの手順を記載しますが、同設定での移行であればelastic-load-balancing-tools を使うのも確実で良いかもしれません。

基本はこれまでのCLBと同様です。

alb-ag-001

Application Load Balancerを選択します。

alb-ag-002

基本的な設定、リスナー、セキュリティグループ等はこれまでと変わりませんので、移行元のCLBと同様に作成しましょう。

alb-ag-003

Target Groupは新規で作成します。インスタンスへのプロトコルとヘルスチェックを設定します。

alb-ag-004

作成できたら次の手順に進みます。

Auto Scaling Groupを編集

既存のAuto Scaling Group を編集し、先ほど作成したTarget Groupを設定に追加します。

対象のAuto Scaling Groupを選択し、編集を選択。

alb-ag-005

「ターゲットグループ」に先ほど作成したTarget Groupを追加します。

alb-ag-006

「停止したプロセス」にReplaceUnhealthyを追加します。(理由は後述)

alb-ag-007

上記変更を保存します。

3. Health Checkが正常となることを確認

上記の手順により、AutoScalingで起動してたEC2インスタンスが自動的にTarget Groupの配下に登録されます。Health Checkの設定に問題がなければ、healthyのステータスになっていることが確認できます。

alb-ag-008

もしunhealthyが継続する場合には、ヘルスチェックパスやセキュリティグループ設定に問題がないか確認しましょう。

そして、先ほどの手順でAutoScalingのReplaceUnhealthyを停止した理由ですが、これを無効化しないと、追加したALBの設定に問題がある場合にEC2インスタンスがTerminateされます。CLBとALBの両方のヘルスチェックに合格しない場合、AutoScalingの監視プロセスによってインスタンスが削除・再作成される動きになります。

ReplaceUnhealthyのプロセスを停止しておくことでTerminateが抑止されますので、新しく作成したALB側の設定に問題が合っても、CLB側ヘルスチェックに問題がなければ、サービスに影響なく安全に作業が可能です。(ただし、運悪くCLB側で障害が発生してしまった場合にもインスタンスの削除・再作成が発生しませんのでご注意ください。)

また、この状態でALB/CLBそれぞれからサービスにアクセスし、正常性を確認しましょう。

4. Auto Scaling Groupを編集

問題がなければAuto Scaling Group を編集し、CBLの設定削除とReplaceUnhealthyプロセスを再開させます。

alb-ag-010

「ロードバランサー」の項目からCLBを削除します。

alb-ag-011

「停止したプロセス」からReplaceUnhealthyを削除し、保存します。

alb-ag-012

5. DNSレコードの切替

問題なくアクセスできることが確認できたら、旧ELB(CLB)が登録されているDNSを、ALBのレコードに登録し直します。

最後に、CLBへのリクエストが無くなったら、CLBを削除して移行完了です!

さいごに

いかがでしょうか。

AutoScalingを使用している場合には、設定変更をミスすると予期せずインスタンス増減が発生することもありますので気をつけましょう!

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