
ElevenLabsの料金体系を調べてみた (2026年4月)
どうも!オペ部の西村祐二です!
久しぶりにElevenLabsをさわってみると、機能追加や料金体系の変更がいろいろあり、すこし複雑になっていたので料金体系を調べてみました。ElevenLabsは現在、ElevenCreative(TTS、音声クローンなど)、ElevenAgents(音声AIエージェント)、ElevenAPI(開発者向けAPI)の3つの製品ファミリーに分かれています。ElevenAPIはElevenCreativeの各機能をAPI経由で利用する場合の従量課金体系です。
この記事では、ElevenLabsの料金ページと公式ドキュメントをもとに、各プランの料金・機能差・クレジットの仕組み・API別の単価を整理し、用途別のプラン選定の目安をまとめます。
プラン一覧
ElevenLabsは7つのプランを提供しています。年払いの場合は2ヶ月分が無料になります。
| プラン | 月額 | 年払い(月換算) | クレジット/月 |
|---|---|---|---|
| Free | $0 | - | 10,000 |
| Starter | $5 | 約$4.2($50/年) | 30,000 |
| Creator | $22 | 約$18.3($220/年) | 100,000 |
| Pro | $99 | 約$82.5($990/年) | 500,000 |
| Scale | $330 | 約$275($3,300/年) | 2,000,000 |
| Business | $1,320 | 約$1,100($13,200/年) | 11,000,000 |
| Enterprise | カスタム | カスタム | カスタム |
各プランの機能差
| 機能 | Free | Starter | Creator | Pro | Scale | Business |
|---|---|---|---|---|---|---|
| 商用利用 | 不可 | 可 | 可 | 可 | 可 | 可 |
| 音声クローン | - | Instant | Professional | Professional | Professional | Professional |
| 音質 | 128kbps | 128kbps | 192kbps(API) | 44.1kHz PCM(API) | 44.1kHz PCM | 44.1kHz PCM |
| Studioプロジェクト数 | 3 | 20 | 20+ | 20+ | 20+ | 20+ |
| Full Seats | 1 | 1 | 1 | 1 | 3 | 5 |
| Basic Seats | - | 20 | 20 | 20 | 20 | 20 |
| Dubbing Studio | - | 可 | 可 | 可 | 可 | 可 |
| 音楽の商用利用 | - | 可 | 可 | 可 | 可 | 可 |
| Low-latency TTS | - | - | - | - | - | $0.05/分〜 |
| Pro Voice Clone数 | - | - | - | - | - | 3 |
| SLA/SSO/HIPAA | - | - | - | - | - | Enterprise |
- Freeプランはテスト用途。商用利用不可
- Starterプランから商用利用、Instant Voice Cloning、Dubbing Studioが使える
- Creatorプラン以上でProfessional Voice Cloningと192kbps音質出力
- Proプランで44.1kHz PCM出力(API経由)が使えるため、プロダクション用途に対応
- Scale/Businessはチーム向け。複数のFull Seatsと大容量クレジット。全有料プランに20のBasic Seats(ElevenAgents/ElevenAPIフルアクセス + ElevenCreative月10,000クレジット上限)が含まれる
クレジットの仕組み
ElevenLabsの料金体系の中心は「クレジット」です。以前は「文字数(characters)」で管理されていましたが、TTS以外のサービス(STT、音楽生成、Conversational AIなど)が増えたため、統一的な「クレジット」に切り替わりました。
TTSのクレジット消費と利用可能分数
公式FAQによると、TTSでは以下のルールでクレジットが消費されます。
- Multilingual v2/v3モデル: 1文字 = 1クレジット
- Flash/Turboモデル: 0.5〜1クレジット/文字(プランにより異なる)
同じクレジット数でも、使用するモデルによって生成できる音声の分数が異なります。
| プラン | Multilingual v2/v3 | Flash/Turbo |
|---|---|---|
| Free | 約10分 | 約20分 |
| Starter | 約30分 | 約60分 |
| Creator | 約100分 | 約200分 |
| Pro | 約500分 | 約1,000分 |
| Scale | 約2,000分 | 約4,000分 |
| Business | 約11,000分 | 約22,000分 |
Flashモデルはレイテンシが約75msと低く、リアルタイム用途に適しています。同じ低遅延向けのTurbo v2.5(約250-300ms)と比較しても高速で、かつクレジット消費も同じ(0.5クレジット/文字)です。ElevenLabsは全ユースケースでFlashモデルの使用を推奨しています。
その他のサービスの課金単位
| サービス | 課金単位 |
|---|---|
| Text-to-Speech | 文字数 |
| Speech-to-Text(Scribe) | 音声時間(時間単位) |
| Music Generation | 生成分数 |
| Sound Effects | 生成回数 |
| Voice Isolator | 音声分数 |
| Voice Changer | 音声分数 |
| Dubbing | ソース音声分数 |
| Conversational AI(ElevenAgents) | 通話分数 |
API別の詳細料金
ElevenAPI料金ページでは、API別の単価がプランごとに確認できます。以下はCreator tierとBusiness tierの単価比較です。
| API | Creator単価 | Business単価 |
|---|---|---|
| TTS Flash/Turbo | $0.11/1K文字 | $0.06/1K文字 |
| TTS Multilingual v2/v3 | $0.22/1K文字 | $0.12/1K文字 |
| STT Scribe v1/v2 | $0.35/時間 | $0.22/時間 |
| STT Scribe v2 Realtime | $0.46/時間 | $0.39/時間 |
| Music Generation | $0.35/分 | $0.28/分 |
| Voice Isolator | $0.22/分 | $0.12/分 |
| Voice Changer | $0.22/分 | $0.12/分 |
| Sound Effects | $0.13/生成 | $0.07/生成 |
| Dubbing v1 | $0.44/分 | $0.24/分 |
TTS APIの詳細(プラン別単価)
各APIの「含まれる文字数/時間」は、プランの月間クレジットをそのAPIだけに使った場合の換算値です。複数のAPIを併用する場合は、同じクレジットプールから消費されます。前述の通り、Flash/Turboモデルでは1文字あたり0.5クレジットのため、含まれる文字数はクレジット数の約2倍になります。
Flash/Turboモデル:
| プラン | 含まれる文字数 | 実質単価/1K文字 | 超過分の単価/1K文字 |
|---|---|---|---|
| Free | 20,000 | - | - |
| Starter | 60,000 | $0.08 | - |
| Creator | 200,000 | $0.11 | $0.15 |
| Pro | 1,000,000 | $0.10 | $0.12 |
| Scale | 4,000,000 | $0.08 | $0.09 |
| Business | 22,000,000 | $0.06 | $0.06 |
Multilingual v2/v3モデル:
| プラン | 含まれる文字数 | 実質単価/1K文字 | 超過分の単価/1K文字 |
|---|---|---|---|
| Free | 10,000 | - | - |
| Starter | 30,000 | $0.17 | - |
| Creator | 100,000 | $0.22 | $0.30 |
| Pro | 500,000 | $0.20 | $0.24 |
| Scale | 2,000,000 | $0.17 | $0.18 |
| Business | 11,000,000 | $0.12 | $0.12 |
Speech-to-Text APIの詳細
Scribe v1/v2:
| プラン | 含まれる時間 | 実質単価/時間 | 超過分の単価/時間 |
|---|---|---|---|
| Free | 2時間30分 | - | - |
| Starter | 12時間30分 | $0.40 | - |
| Creator | 約63時間 | $0.35 | $0.48 |
| Pro | 300時間 | $0.33 | $0.40 |
| Scale | 1,100時間 | $0.30 | $0.33 |
| Business | 6,000時間 | $0.22 | $0.22 |
オプション機能として、Entity Detection(エンティティ検出)とKeyterm Prompting(キーターム指定)がそれぞれ追加料金で利用可能です。
Scribe v2 Realtime(Freeプランでは利用不可):
| プラン | 含まれる時間 | 実質単価/時間 | 超過分の単価/時間 |
|---|---|---|---|
| Starter | 10時間 | $0.48 | - |
| Creator | 48時間 | $0.46 | $0.63 |
| Pro | 225時間 | $0.44 | $0.53 |
| Scale | 786時間 | $0.42 | $0.46 |
| Business | 3,385時間 | $0.39 | $0.39 |
ElevenAgents(Conversational AI)の料金
ElevenAgentsの料金はElevenCreativeとは別体系で、通話分数ベースの課金です。
| プラン | 含まれる通話分数/月 | 実質単価/分 | 同時通話数 | テキストメッセージ |
|---|---|---|---|---|
| Free | 15分 | $0 | 4 | - |
| Starter | 50分 | $0.10 | 6 | $0.004/通 |
| Creator | 250分 | $0.09 | 10 | $0.004/通 |
| Pro | 1,100分 | $0.09 | 20 | $0.003/通 |
| Scale | 3,600分 | $0.09 | 30 | $0.003/通 |
| Business | 13,750分 | $0.09 | 30 | $0.003/通 |
ElevenAgentsの追加コスト
Creator以上のプランでは、含まれる通話分数を超過した場合に以下の料金が発生します。バーストプライシングは一時的に同時通話数の上限を超える場合の料金です。
| プラン | 追加分/分 | バースト/分 |
|---|---|---|
| Creator | $0.12 | $0.24 |
| Pro | $0.11 | $0.22 |
| Scale | $0.10 | $0.20 |
| Business | $0.096 | $0.192 |
さらに、ElevenAgentsでは以下のコストが別途かかります。
- LLMトークン: Claude、GPT、Geminiなどのモデルを使用する場合、LLMプロバイダーの料金が別途発生する。現時点ではElevenLabsがLLMコストを吸収しているが、将来的にはユーザーへの転嫁が予定されている
- テレフォニー: 電話回線を使用する場合、テレフォニープロバイダー(Twilio、Vonage、Telnyx等)の料金が実費で発生するようです。具体的な金額はプロバイダーや通話先の国によって異なり、米国の場合は通話料$0.005〜$0.02/分程度、電話番号レンタル約$1/月/番号が目安のようです。
エージェントの作成数に制限はありません。
クレジットのロールオーバーと解約時の扱い
ロールオーバー
未使用クレジットは最大2ヶ月間ロールオーバー(繰り越し)できます。
- 有料プランを継続している場合のみ
- ダウングレードやキャンセルすると失効
- 3ヶ月目には古いクレジットから消失
アップグレード/ダウングレード時
- アップグレード: 未使用クレジットは次の請求サイクルに繰り越される
- ダウングレード/キャンセル: 現在の請求サイクル終了まで有効。その後Freeプランに移行し、未使用の有料クレジットは失効
用途別おすすめプラン
| 用途 | おすすめプラン | 理由 |
|---|---|---|
| 試しに使ってみたい | Free | 10,000クレジットでTTS/STT/音楽生成など主要機能を試せる |
| SNS動画のナレーション | Starter | 商用利用可。Flashモデルで約60分/月 |
| YouTubeやポッドキャスト | Creator | Flashモデルで約200分/月。192kbps音質。超過分の従量課金も可能 |
| プロダクトへのAPI組み込み | Pro | 44.1kHz PCM出力。Flashで約1,000分/月 |
| 音声AIエージェント運用 | Pro以上 | ElevenAgentsで1,100分/月、20同時通話 |
| チームでの利用 | Scale以上 | 複数座席、大容量クレジット |
| カスタムSLA/HIPAA対応 | Enterprise | SSO、HIPAA/BAA、専任サポート |
注意すべきポイント
1. ElevenCreativeとElevenAgentsは料金体系が別
ElevenCreativeのクレジット(TTS/STT/音楽生成など)とElevenAgentsの通話分数は別々の体系です。同じプラン名でも、利用する製品ファミリーによって「何が含まれるか」が異なります。
2. 超過課金はCreator以上のプランから
Free/Starterプランではクレジットを使い切ると生成ができなくなります。超過分の従量課金(Pay-as-you-go)が有効になるのはCreator以上です。
3. モデルによるクレジット効率の差
同じクレジット数でも、Flashモデルを使えばMultilingual v2/v3の約2倍の分数を生成できます。コスト重視の場合はFlashモデルの利用が選択肢になります。
4. ElevenAgentsのLLMコストは別
ElevenAgentsの分単価にはLLMのトークンコストが含まれていません。現時点ではElevenLabsがLLMコストを吸収していますが、将来的にはユーザーへの転嫁が予定されています。テレフォニー(電話回線)利用時は通信コストも別途発生します。
5. Dubbing v1はウォーターマークの有無で料金が異なる
Dubbing APIにはウォーターマーク付き(低価格)とウォーターマークなし(高価格)の2つの料金体系があります。ウォーターマークなしはウォーターマーク付きの約1.5〜2倍の単価です。
6. 失敗した生成にもクレジットが消費される
音声生成が期待通りにならない場合でも、基本的にクレジットは消費されます。ただし、公式FAQによるとコンテンツと設定を変更しなければ限定的な無料再生成が利用可能です。
まとめ
ElevenLabsの料金体系は、3つの製品ファミリー(ElevenCreative / ElevenAgents / ElevenAPI)それぞれで異なる構造になっています。ElevenCreativeはクレジットベース、ElevenAgentsは通話分数ベース、ElevenAPIは各API別の従量課金です。
押さえておくポイント:
- TTSはFlash/Turboモデルを使えばMultilingual v2/v3の約2倍の文字数を生成できる
- 超過課金はCreator以上から
- ElevenAgentsは分単価以外にLLMコストが別途かかる(10秒以上の無音は95%割引)
- 個人利用ならStarter〜Creator、プロダクト組み込みならPro以上、音声AIエージェント運用ならPro以上が目安
誰かの参考になれば幸いです。
参考リンク:







