Amazon Bedrock を利用して生成 AI でなにができるのか?を体験できる AWS のワークショップをやってみた
re:Invent 2023 で開催予定の Game Day の 1 つに「Amazon Bedrock: Building with Generative AI」があります。私はこちらのイベント参加予定なのですが Amazon Bedrock を触ったことがありません。現地で焦る前に最低限のことを把握するべくAWS が提供している「生成系 AI 体験ワークショップ」をやってみました。
以下の環境を構築し、文章を校正してもらったり画像生成したりしました。
画像引用: 生成系 AI 体験ワークショップ
ワークショップで学べること
Amazon Bedrock を利用して ChatGPT の様なチャット機能や、画像生成を Web UI を通して生成 AI とは?を体験できます。ワークショップの内容は日本語訳されているため取り組みやすいです。 また、実行に必要なリソースは CloudFormation または AWS CDK のコードで提供されており、簡単に実行環境の構築ができます。
感想
環境構築に 1 時間、ハンズオン 30 分の合計 1 時間半で手軽に Bedrock を体験できました。手軽さだけで言えば AWS アカウントすら不要で Bedrock を体験できる PartyRock がより手軽です。ですが、自分の AWS アカウントで Bedrock を動かすため、いじって遊べばいくらでも勉強になる下地を用意してくれたワークショップでした。
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やってみた
実行環境を準備するためのリソース構築を終えると、Bedrock を触って試すことができるワークショップです。
必要リソースの構築作業は 2 つの選択肢が用意されており、 CloudFormation と AWS CDK を選べます。CDK は Cloud9 のセットアップから必要だったため、実行手順がより簡単だった CloudFormation でリソースを構築しました。
環境準備
前半 の 0 章から 3 章までが実行環境を準備する内容でした。基本は用意された CloudFormation テンプレートを手順通りに実行していくだけで詰まる要素はありません。
画像引用: 生成系 AI 体験ワークショップ
必要なリソースの構築に 1 時間程度かかります。「2-a.2. アプリケーション作成」における CloudFormation スタックの実行が長く 25 分の時間がかかりました。
また、S3 バケットには検索対象の任意のサンプルデータをアップロードします。大量のデータをアップロードすると、Kendra と S3 同期に時間が必要です。11 MB の PDF ファイルをアップロードし同期を実行してから 3 時間経過しても終わりませんでした。そのため、RAG を利用したチャット演習は諦めました。
RAG は社内ナレッジの検索目的で昨今需要あることでしょう。時間が限られている場合は検索対象のファイルはサイズの小さなものを選び、それを S3 にアップロードすることをお勧めします。
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生成 AI を体験
4 章の「アプリケーションの確認」がメインコンテンツです。Web UI から実際に自分で入力した文章に対して AI チャットボットである Anthropic 社の LLM(大規模言語モデル) Claude 2 によるレスポンスを確認するといった内容です。画像生成は Stability AI 社の SDXL 0.8 モデルを利用しました。
試した内容のメモがてらコンテンツの一部を紹介します。このワークショップで生成 AI を試す内容は、チャットや、文章生成、要約など以下のキャプチャに載っている項目です。
Claude 2 は日本語に対応しているモデルとのことで日本語を使ってやりとりしてみました。情報の精度はイマイチなのですが、検索目的で利用すると現段階では ChatGPT GPT-4 でも個人的には同じくらいの精度に感じるので特段これといったことはないです。
文章生成はなにをするのか疑問のタイトルでした。元の文章に対して指示を与えた内容でフォーマットを調整する内容でした。
要約は文字通り要約してみる内容です。
文章構成はイマイチな箇所をハイライトした上でアドバイスが表示されました。校正ツールとして実装するならこの辺は欲しいなと思い面白かったです。
画像生成はシンプルに楽しいですね。私はドット絵が好きなのですが自分でピクセルアート書けないですから。
画像生成は API を叩いて遊んでみたくなりました。
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この様な感じで文章を入力して実行して結果みて体験するワークショップでした。
後片付け
CloudFormation のスタックを削除して構築したリソースを削除しました。
おわりに
Bedrock の API を利用したアプリケーション構築などの業務では必要になるような踏み込んだ内容までは提供されていないため、一歩進んだ内容は DevelopersIO の記事などを参考に深掘りすると良いのではないでしょうか。
Amazon Bedrock の記事一覧 | DevelopersIO
Game Day で戦うには予習不足なのですが、私は Game Day で知らないサービスを学ぶ良いきっかけになっているので勉強のために参加したいなと思います。