【レポート】ビジネスの移行を始めよう(ENT205) #reinvent 2019

【レポート】ビジネスの移行を始めよう(ENT205) #reinvent 2019

re:Invent 2019 のセッション Get started on your migration business case(ENT205)のセッションスライドから読み取った内容についてご紹介します。
Clock Icon2019.12.31

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こんにちは、札幌在住 AWS 事業本部 オペレーション部(通称オペ部)の池田です。
今回は re:Invent 2019 のセッション Get started on your migration business case(ENT205)のセッションスライドから読み取った内容についてご紹介します。

セッションについて

  • タイトル
    • Get started on your migration business case(ENT205)
  • 発表者
    • MDouglas Gallagher, Business Development Manager, Cloud Economics, Amazon Web Services
    • Aaron Rallo, General Manager, TSO Logic, Amazon Web Services
    • Aaron Terrell, Cloud Platform Leader, Koch Industries

概要

When planning cloud migrations to AWS, knowledge is power. A clear baseline of what you have on premises is essential to evaluate your migration options. In this breakout session, we share different migration scenarios and how the AWS business case methodology can help you understand utilization of your on-premises resources, and how you can save cost and realize business value through AWS. TSO Logic, an AWS company, shares experiences that demonstrate how to simplify migration planning and their research on achieving cost savings by factoring in real-time utilization and Microsoft licenses.

公開資料はこちらにあります。残念ながらセッション動画は公開されていないようです。

アジェンダ

  • Migration scenarios & financial impacts
  • TSO Logic for discovery and cloud planning
  • Koch Industries story
  • Wrap/next steps

Migration scenarios & financial impacts

  • マイグレーション(移行)における 7つの R
    • Retain : 保持する
    • Retire : リタイアさせる
    • Rehost : ハードウェアのみクラウドへ移行
    • Replatform : 部分的なクラウド最適化
    • Relocate : 再配置
    • Refactor : 内部構造の整理
    • Repurchase : 買い替え / 買い直し

7つの R それぞれの移行難易度(コスト面とビジネス価値)

  • 移行パターンにおける平均分布
    • 70% : Rehost / Replatform
    • 10% : Refactor
    • 5% : Retire
    • 15% : その他
  • 時間推移における移行コストの変遷イメージ
    • 移行初期 : イニシャルコストが発生
    • 移行中期 : オンプレミス環境の利用停止による TCO(総保有コスト)の減少
    • 移行後期 : クラウド環境での最適化によるさらなるコストの削減
  • 移行における財務状況の可視化
    • 削減コスト / 移行費用 + クラウドへの投資 = ROI(投下資本利益率)

KPI (重要業績評価指標)の例

TSO Logic for discovery and cloud planning

  • 分析によってスムーズな移行を実現
    • TSO Logic を使用することで迅速な意思決定が可能に
    • クラウドへの移行における費用対効果の最も高い選択肢
    • Microsoft 製品ライセンスの最適化
  • オンプレミス環境の 84% が実際に必要な性能に対して過剰に提供されている
  • 未来のコストを算出するための重要な要素
    • 現在のリソースのベースラインを把握する
    • 利用実態(使用履歴)の輪郭、側面を捉える
    • インスタンスがプロビジョニングされるタイミングと方法を理解する
    • 既存のライセンス維持費用と新しいライセンスを購入する費用を比較する
  • AWS が提供する多くの移行支援ツールを活用する

Koch Industries story

Koch 社はクラウド移行により様々な面でコスト削減に成功している

  • Koch 社のクラウド遍歴
    • クラウド移行を迅速に行うためのリフトアンドシフト
    • データセンターの廃止により古いインフラ設備への投資を削減
    • 2020年から2021年にかけて、リファクタリングによって可能な限り EC2 インスタンスを削減
  • クラウドの利点
    • ハードウェアベースで発生する高価なレプリケーションライセンスや、ストレージ拡張におけるコストの発生を回避
    • イノベーションの加速、実験と市場投入までの時間短縮を実現
    • 「1つの生産ラインで何百万ドルも利益を増やしました。」Steve Bakalar, VP of IT & Digital Transformation
    • サーバーレスの活用で大幅なコスト削減が可能
  • TSO Logic の利点
    • コンピューティングおよびストレージサービスなどの高レベルのコストをマッピング
    • IaaS をオンプレミスとは異なる方法で処理する必要がある場所を特定
    • データセンター統合のビジネス上の正当化
    • 明確な分析の提供により、CIO の迅速な決定

Wrap/next steps

移行における分析と行動のタイムラインが図示されたほか、re:Invent 2019 で行われる関連セッションの紹介、移行とその後の利活用においても役立つ認定資格とトレーニングについての紹介でセッションは締めくくられています。

まとめ

クラウドへの移行による利点として、大きく取り上げられていたのはコストの削減でした。また、企業活動において利益を増やすためにはスピードも重要な要素となり、これもクラウドへの移行により加速することができたと触れられています。

When planning cloud migrations to AWS, knowledge is power.

「知識は力」: 現状を知り、クラウドへ移行する方法、移行して得られるメリットやクラウドの効果的な利用方法を知ることで企業としての力を強化いこうというメッセージが含まれたセッションだったと感じました。また、個人的にはこういったセッションを原文である英語のままに理解し、より早く自分の知識・力として吸収できるよう学習を重ねていこうと改めて決意しました。

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