
Google Opal で TOC 可視化ツールのモックアプリを作成してみた
こんにちは。クラウド事業本部 Technical Account Advisor の Yoshi です。
Google Opal で TOC 可視化ツールのモックアプリを作成してみました。
目次
はじめに
Google Opal は、自然言語でアプリケーションを作成できる革新的なツールです。今回は、TOC(Theory of Constraints:制約条件の理論)フレームワークを活用するための可視化ダッシュボードをモックアプリとして作成してみました。
果たしてインプットデータをもとに、現状問題構造ツリー、未来問題構造ツリー、対立解消図、移行ツリー、前提条件ツリーのようなものを作成してくれるのか!?
TOC(制約条件の理論)とは
TOC (Theory of Constraints)は、「ザ・ゴール」の著者で知られるエリヤフ・ゴールドラット博士の「制約条件の理論」で、システム全体のパフォーマンスを制限する最も弱い部分(制約)を特定し、そこに集中して改善することで、システム全体の成果を最大化するフレームワークです。
プロジェクトの背景
シナリオ設定
今回のモックアプリでは、以下のシナリオを想定してインプットデータを生成 AI でさ作成しました:
登場人物
- ユニコーン社(小売業)の CCoE メンバー
- 各事業所のキーマン
- 経営層
課題
- 経営層は今年度の目標としてコスト削減を掲げている
- 各事業所はシステムリリースや運用作業に追われ、人的リソースに余裕がない
- CCoE はコスト削減に向けた戦略を模索中
Google Opal でのアプリ作成手順
ステップ1: プロンプトの入力
Google Opal のエディタ画面で、以下のようなプロンプトを入力しました:
TOC(Theory of Constraints)フレームワークを活用するための可視化ツールを作成したい。必要な項目を入力することで AWS 風なダッシュボードで可視化して下さい。モックとして先ずはダッシュボードを HTML で作成してください。
このシンプルな指示だけで、Opal は自動的にダッシュボードの基本構造を生成してくれました。
ステップ2: サンプルデータの準備とアップロード
シナリオに基づいて、生成 AI でサンプルデータ作成を依頼したところ以下の 8 つの CSV ファイルが作成されました:
01.登場人物.csv
- プロジェクト関係者の情報02.現状の問題制約リスト.csv
- 組織が抱える制約の一覧03.現状の問題ツリーデータ.csv
- 問題の構造化データ04.対立解消図データ.csv
- 組織内の対立関係05.現状ツリー因果関係データ.csv
- 因果関係のマッピング06.スループット指標データ.csv
- パフォーマンス指標07.改善施策候補リストデータ.csv
- 改善アクション候補08.ボトルネック分析データ.csv
- ボトルネックの詳細分析
これらのデータを Opal にアップロードすることで、アプリが自動的にデータを解析しはじめました:
ステップ3: 生成されたダッシュボードの確認
データアップロード後、Opal は自動的にダッシュボードを生成しました。
完成したダッシュボード
インプットデータをもとにそれっぽいダッシュボードが作成されましたが、イメージとはちょっと違う感じでしたが、プロンプトの入力でアウトプットイメージを具体的に指定すればよいかもしれません:
Google Opal の良かったポイント
1. 自然言語で開発&編集
プログラミング知識がなくても、自然言語の指示だけでアプリを作成できます。また視覚的なワークフローを確認しながら会話形式の自然言語コマンド等で編集も可能です。
2. スターターテンプレートでスムーズに使い始められる
スムーズに使い始められるよう、あらかじめスターターテンプレートが用意されているようで Blog 執筆や YouTube学習クイズメーカーなどが利用できるようです。
まとめ
Google Opal を使用することで、TOC のような複雑なフレームワークの可視ツールを自然言語にて短期間で作成することができそうでした。このようなツールが増えてくることで、非エンジニアの方が自身の専門知識を活かし DX に関われるのいではないかと可能性を感じました。
このブログがどなたかの参考になれば幸いです。
以上、Yoshi でした!