GPT-Live で晩ごはんを Vibe Cooking してみた
はじめに
こんにちは、荒巻です。
先日、OpenAI が新しい音声モデル GPT-Live を発表しました。
会話中に相槌を打ってくれたり、こちらが考え込んでいるときは黙って待ってくれたり、従来の音声モードと比べてもかなり人間らしいやり取りが可能になりました。
しかも背後では GPT-5.5 が動いて思考してくれるのでだいぶ賢いようです。
適当にいじって遊んでいたところ、ふと閃きました。
もしかしてこれを使えば、何も考えずに料理ができるんじゃないでしょうか?
私はレシピを見ないと全く料理ができないタイプなのですが、料理中はスマホを触るのにも手間がかかるし、作業中の手元から目を離すのも何かと危険で不便です。
また、自炊経験も浅いので大体一品料理で済ませてしまうし、栄養バランスも全然考えられていません。
しかし、「世界中の知が集約された AI に」「耳元で最初から最後まで逐一丁寧に」 指示をしてもらえれば、これはもう誰にでも完璧な献立が作れると言っても過言ではないでしょう。
やってみる
皆さんは Vibe Coding という言葉をご存じでしょうか。AI に自然言語で「こんなの作って」と雰囲気(Vibe)を伝えるだけでソフトウェアを開発するスタイルのことです。
今回はとにかく何も考えないことがテーマなので、これを踏襲した雰囲気クッキング、つまりは Vibe Cooking スタイルでいきたいと思います。
目標は「Vibe だけで GPT-Live がどこまでできるか検証する」ことです。料理素人の私は極力介入せず、GPT の物理ツールに徹します。そのため、料理ができるまでは何があっても GPT の指示通りに動くことにします。
買い物
ということで、まずは食材を買いにスーパーにやってきました。
さっそく GPT-Live を起動して今夜の献立を決めてもらいます。
が!献立の内容はまだ秘密にしてもらいます。私の疑問や意図が入り込む余地は減らしたいですし、何だかわからないものを作らされる方が Vibe 感があるからです。
下の画像は GPT-Live のチャット履歴です。実際には音声のみでやりとりしていますが、リアルタイムで文字起こしされ、後からでもこのように見返すことができます。

さて、スーパーの売り場を歩きながら、イヤホン越しに音声で指示をもらっていきます。電話で誰かに買い物を頼まれているような感覚で、買い物メモをいちいち見る必要もなくスムーズです。

調味料や一部の食材は家にあったので、買い物は少なくて済みました。
調理
帰宅したので、次は調理です。引き続きイヤホンで指示を聞きながら調理していきます。

時間のかかりそうな炊飯を先に指示してくれるのは助かりますね。私はよく炊き忘れてパックご飯に妥協してしまいます。

ご飯を炊き始めました。次は玉ねぎを切るそうです。

2 つ分。当社比薄めに切っています。普段は面倒なのでこんな薄く切りませんが、今日は素直に GPT に従います。指示されると不思議と面倒くさくないですね。

本気で心配してくれて可愛い。
思考を高速モードにしているせいか、思考力は一昔前の AI 感があります。

あれ?豚肉から?こういうのって野菜からにしないと肉固くならない?
などと思うのを無視して指示に従います。GPT の命令は絶対です。

次は玉ねぎ 1 個半とキャベツを入れろとのことです。

玉ねぎが多いような気もしますが、指示通りキャベツも入れます。

?????
GPT、信じてるからな……
全体がしんなりするまで炒めろと言われていますが、一番底は肉なのでこれを混ぜないと野菜に火が通りません。こぼれないよう一生懸命混ぜていきます。最終、人間の仕事ってこういう地味な肉体労働だけになるんでしょうね。

そうこうしているうちにだいぶ野菜が減り、いい感じになってきました。指示を仰ぎます。

いきなり味噌だれという概念が出てきました。こういうのはあらかじめ作らせておいてくれ。急いで作ります。
段取り悪いし、この分量も適当なのでは?という疑念が湧いてきます。


めちゃくちゃいい感じになった。野菜から出た水と混ざって味噌汁みたいになっています。
主菜はこれで完成とのこと。次はサラダを作るみたいです。
ところで料理中は意外と暇な時間が多いので普段は YouTube を流したりしているんですが、GPT は雑談相手にもなってくれていいですね。すごく真摯に雑談してくれます。

そんなことを話している間にサラダができました。

きゅうりに対してトマトが多すぎる気もしますが、これで完成です。
最後にスープを作ります。取っておいた玉ねぎと溶き卵を鶏ガラスープで煮込みます。

簡単でいい感じ。ちょうどお米も炊けたので、これで献立は全て完成です!
せっかくなので、配置の仕方も聞いてみます。


すごい!見た目は完全に成立してる!
実食
それではいただきます。まずはトマトときゅうりのサラダから。
……見た目のまま、素材の味がします。あとすごく多いです。よく考えたらサラダ以外も全体的に量が多いので、おそらく 2-3 人分想定で考えてくれている気がします。
次に主菜の豚肉味噌炒め。
……おお!普通に美味しい!甘めの優しい味わいです。思ったより野菜が減っていて量のバランスも良い。
ただ、やはり肉が硬いです。最初に火にかけたのでだいぶ長い時間炒めてしまったのが良くなかったですね。
最後に玉ねぎと卵のスープ。
……素材の味がします。めちゃくちゃ薄いですね。

作っている最中も薄々(!)感じていましたが、水 400ml に対して小さじ 1 はさすがに少なすぎです。鶏ガラスープの素を追加したら最高に美味しかったです。
何はともあれ、ごちそうさまでした!
まとめ
思った以上に成立していて率直に驚きました。献立としてうまくいっていますし、栄養バランスも良さそうです。ハンズフリーで AI と会話できる利点が存分に活かせました。
GPT-Live ならではの会話のスムーズさも良かったです。旧音声モードではこちらが相槌を打つだけで会話が中断したり、喋りに違和感があったりで不便な部分もありましたが、ほとんど解消されていました。
地味なところで言うと、ユーザーが喋った内容の文字起こしがほぼ正確になっているのも(主にブログ的に)助かりました。以前はユーザー側の内容はめちゃくちゃになっていることも多かったと記憶しています。
一方で、Vibe Cooking の短所は Vibe Coding のそれとほぼ同じでした。段取りが悪かった部分は事前に計画を固めておく ≒ 仕様駆動で解決できるでしょう。また、今回はあえて AI の指示を愚直に守りましたが、開発者が実装に不備を発見した場合、適宜適切に修正することで改善できます。要は Vibe スタイルでは開発者の技量が問われるということです。
AI 駆動開発への理解も料理スキルも深められる Vibe Cooking、皆さんもぜひ試してみてください!





