
便利なプラグイン「html.to.design」でWebサイトをFigmaデータに簡単に変換できる!
こんにちは!デザイナーのくぼです。
皆さんは「html.to.design」というFigmaのプラグインをご存知でしょうか?
業務で、あるサイトのUI変更提案をする際に、デザインデータがなく困る場面がありました。1つ1つトレースしてFigmaデータに起こすのは時間がかかるため骨が折れます…。
そこで今回初めて、「html.to.design」というプラグインを使いました。このプラグインは、URLからFigmaデータに変換できるのです!最高!(教えてくれた先輩デザイナーに感謝!)
実際に活用してみて、大幅な時間短縮になりました!
html.to.designの特徴や、実際の業務で活用してみての注意点もご紹介します!
html.to.designとは?
html.to.designは、任意のWebサイトを編集可能なFigmaデザインに変換することができるプラグインです。
Figmaプラグインと、Chrome拡張機能の2種類があります。
主な使い分けとしては、ログインが必要なプライベートページを利用したい場合にChrome拡張機能を使用します。(ログインが必要なプライベートページのURLをFigmaプラグイン上でインポートしても、希望のページではなくログインページが出力されたりします。)
各要素を一から手動で再作成する必要がなくなるため、すぐにデザイン作業を開始できます。
実際の業務内では特に、以下のような場面で非常に役立つかと思います!
- 既存サイトのリデザインプロジェクト
- 競合他社のサイト分析
- デザインアセットの抽出
- クライアントのサイトを基にした新規デザイン提案
html.to.designの特徴
公開されているWebサイトであれば、URLを入力するだけでFigmaデータに変換できます。
また、単にFigmaデータに変換するだけでなく、さまざまな便利な機能があります。
詳しい特徴については公式サイトをご確認ください!
Chrome拡張機能によるインポート
ブラウザにChrome拡張機能をインストールすることで、ログインが必要なプライベートページでもインポートが可能になります。
これは、社内外でデザイン提案を行う場合などに非常に便利な機能です。
マルチビューポート対応
デスクトップ、タブレット、モバイルなど、複数のデバイスサイズに対応したデータをインポートできます。
レスポンシブデザインの確認や修正が容易になります。
ローカルスタイルの作成と使用
インポートしたページに基づいてFigmaスタイルを自動生成したり、既存のローカルスタイルを適用したりすることができます。これにより、デザインの一貫性を保つことが容易になります。
ダークテーマとライトテーマの対応
任意のWebページをライトモードとダークモードの両方でインポートできます。カラースキームの切り替えが簡単に行えるため、ダークモード対応のデザイン作業が効率化されます。
オートレイアウトへの対応
必要に応じて、オートレイアウトが設定されたWebサイトをインポートできます。これにより、レスポンシブデザインの再現性が向上します。ただし、精度はそこまで高くないのと流用するコンポーネントにしたい場合は、デザイナーが調整する必要があると感じました。
不足フォントの自動置換
インポート時に不足しているフォントを検出し、既存のフォントに自動的にマッピングしたり、不足しているフォントをプラグインから直接ダウンロードしたりできます。
複雑なグラデーションのサポート
複雑なグラデーションやDisplay-P3カラーなどの高度な表現にも対応しているため、最新のWebデザインのトレンドにも対応できます。
html.to.designの使い方
html.to.designの使い方は非常にシンプルです。以下の手順で簡単にWebサイトをFigmaデザインに変換できます!
- Figmaでプロジェクトを開く
- プラグインメニューからhtml.to.designを選択
- 変換したいWebサイトのURLを入力
- 必要に応じて、デバイスサイズやカラーモードを選択
- 「Import」ボタンをクリック
これだけで、選択したWebサイトが編集可能なFigmaデザインとしてインポートされます。
また、Chrome拡張機能を使用する場合は以下の手順になります。(ログインが必要なプライベートページを変換したい場合)
プライベートページを変換する場合は、ログインしてから以下の手順を行ってください。
- Chrome拡張機能をインストール
- 変換したいWebページを開く
- Chrome拡張機能のアイコンをクリック
- 「Capture」ボタンをクリック
- ダウンロードされた.h2dファイルをFigmaにドラッグ&ドロップ
これにより、ログインが必要なプライベートページや、ローカル環境で開発中のページなども簡単にFigmaデザインに変換できます。
注意点とベストプラクティス
html.to.designは非常に便利なツールですが、使用する際にはいくつかの注意点があります。
オートレイアウトの精度
自動生成されるレイアウトの精度は、元のWebサイトの構造によっても変わりますが、きちんと使用しようと思うと手直しは必ず必要かなと感じます。
基本的に幅固定のオートレイアウトで生成されるので、テキストを入れ替えた場合にレイアウトが崩れたので再度手動で組み直して使いました。
ただ、元のパーツは揃った状態からのスタートなので、オートレイアウトの組み直しを加味しても0からトレースするより圧倒的に早いです。
フォントの再現性
インポートされたデザインでは、フォントのウェイトが元のサイトよりも細く出力されることがありました。
必要に応じて、フォントウェイトを手動で調整する必要があります。
動的コンテンツの制限
html.to.designは、複雑なアニメーションは完全には再現できません。
静的な状態でのデザインのみがインポートされることを理解しておく必要があります。
インポート回数の制限
無料プランでは、月に12回までのインポートに制限されています。大規模なプロジェクトや頻繁な使用が必要な場合は、有料プランへのアップグレードを検討してください。
著作権への配慮
他社のWebサイトをインポートする際は、著作権に十分注意してください。
分析や参考のために使用する場合でも、無断で公開したり、そのまま使用したりすることがないように注意しましょう!
デザインの最適化
インポートされたデザインは、必ずしも最適化されているとは限りません。
コンポーネント化やスタイル登録などは自身でデータを確認しながら行うのが最適だと思います。
html.to.designはインポート時に、オートレイアウトの使用、ローカルスタイル・バリアブルの登録などを活用するか選択できます。
試しに使ってみましたが、非常に多くの色数が登録されたり、Figmaデータが少し煩雑になりました。
ここから1つ1つ確認しながら修正していくよりは、パーツの生成だけhtml.to.designにお願いして、コンポーネントやスタイルの登録や、システムの構築は自分で行なった方が確実かなと感じました。
まとめ
html.to.designは、デザイナーの雑務時間を大幅に短縮してくれるとても便利なプラグインです。
特に、複数のデバイスサイズに対応したインポート、ローカルスタイルの自動生成、Chrome拡張機能によるプライベートページのインポートなど、実践的な機能が充実しています。これらをうまく活用することで、デザイナーはより効率的に作業を進めることができ、結果としてプロジェクト全体の生産性向上につながります。
ただし、オートレイアウトの精度やフォントの再現性など、いくつかの制限や注意点もあるため、人間の目で確かめながら適切に使用することが重要です。また、著作権への配慮も忘れてはいけません。
html.to.designのようなプラグインを積極的に取り入れ、より効率的で創造的な作業環境を構築を意識していきたいです。
最後までお読みいただきありがとうございました!