HULFTのS3アップロード機能を試してみた (実践編)

2019.01.18

この記事は公開されてから1年以上経過しています。情報が古い可能性がありますので、ご注意ください。

前回に引き続き、今回は実際にHULFTの設定を行いS3へアップロードを行います。

HULFTのS3アップロード機能を試してみた (環境構築編)

HULFTの設定

S3アップロード機能はHULFTの配信機能に統合されており、最初に配信設定を行う必要があります。

1. ホスト情報の設定

通常HULFTでは配信対象をホストとして登録します。 S3アップロード機能においてはS3バケットをホストして登録します。

HULFTを起動するとメニュー画面が表示されますので「詳細ホスト情報」のボタンをクリックします。

遷移後の画面から新規ホストの追加を行うと下図の登録画面が表示されます。 この登録画面では以下の情報を登録します。

  • ホスト名 : S3バケット名 (本記事ではtakuya-shibata-hulft)
  • ホスト種 : AWS

登録すると一覧画面にホスト(バケット)が登録されます。

現時点ではホスト名・ホスト種以外の設定は無効となっておりホスト情報は単純に送信先の指定だけに使われます。また、制限事項としてS3バケットのフォルダには対応しておらず、アップロードするデータは必ずバケット直下に保存されます。

余談ですが、このホスト種にはAWS以外にAzureやGCPが存在しマルチクラウドなデータアップロードができる様になっています。

2. 転送グループ情報の設定

続けてメニューから「転送グループ情報」のボタンをクリックし、遷移後の画面から新規転送グループの登録を行います。

転送グループ情報の登録画面では以下の情報を登録します。

  • 転送グループ名 : 任意の名称 (本記事ではAWSS3)
  • ホスト名 : 前項で登録したホスト (takuya-shibata-hulft)

登録すると一覧画面に転送グループが登録されます。

転送グループはホストを束ねて同報送信するためのグループです。 本記事では触れませんがここに複数クラウドストレージを指定することでマルチクラウドな同報送信が可能となります。

3. 配信管理情報の登録

次は配信情報を登録します。 メニューから「配信管理情報」のボタンをクリックし、遷移後の画面から新規配信管理情報の登録を行います。

配信管理情報の登録画面では以下の情報を登録します。

  • ファイルID : 1つの配信を表す任意のID (本記事ではFILE01)
  • コメント : 任意のコメント (本記事ではわかりやすさのためにつけました)
  • ファイル名 : S3にアップロードするファイル名 (本記事ではC:\temp\HelloS3.txt)
  • 転送グループID : 前項で登録した転送グループID (AWSS3)

登録すると一覧画面に配信情報が登録されます。

ちなみにアップロードするHelloS3.txtは単純なテキストファイルです。

Hello S3!

これでHULFTの設定は完了です。

S3アップロード

HULFTの配信要求機能を使いS3にファイルをアップロードします。

「配信管理情報一覧」画面から先ほど作成した配信管理情報(FILE01)を右クリックし、「配信要求」メニューをクリックします。

すると配信要求のダイアログが出ますので、アップロードするファイルIDを確認して「配信要求」ボタンをクリックします。

これでS3にファイルがアップロードされ、設定内容にエラーがなければ以下の終了ダイアログが表示されます。

結果確認

配信要求した結果は「配信状況一覧」画面から確認できます。

メニューから「配信履歴」ボタンをクリックします。

「配信状況一覧」画面が表示され、配信要求の一覧およびその詳細を確認できます。

転送結果は「完了コード」で確認できます。 今回は正常にアップロードできているので完了コードは0ですが、転送に失敗した場合はエラーコードが返されますので原因の特定や対処に活用できます。

最後にS3のバケットを見るとちゃんとファイルがアップロードされています。

終わりに

以上がHULFTのS3アップロード機能を試した結果となります。

いかがでしょうか。 HULFTに馴染みのない方にとっては設定項目が多いと思われるかもしれませんが、HULFTの操作に慣れた方にとってはいつも通りの設定と感じたのではないでしょうか。 私自身HULFTはHULFT6~7の時代に扱ったことがあり、今回割と久しぶりにHUFLTに触れたのですが、ホストがS3バケットに変わっただけだなという印象でした。

オンプレミスな環境のシステムで使われることの多いHULFTですが、こういった機能を起点にしてシステムのクラウド対応を始めていくのも良いのではないかと思います。

注意事項

この記事で記載している内容は現在開発中の機能に関するものであり、今後その内容が変更される可能性があります。