AWS CLI BUILDER を使ってみた

AWS CLI BUILDER という AWS CLI コマンド自動生成ツールの紹介です。
2022.06.06

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こんにちは。アノテーションの中村(誠)です。
今回は AWS CLI BUILDER を紹介します。

AWS CLI BUILDER とは

Let me help you BUILD YOUR AWS CLI COMMANDS
GET STARTED by choosing a service. Happy CLI Building !!

Web 上で AWS CLI コマンドを自動生成してくれるツールです。
なんと、無料で使用できるという大盤振る舞いです!

なお、AWS 公式ツールではないようですが、AWS チーフエバンジェリストの Jeff Barr さんの Twitter でも過去に紹介されていました。

使ってみた

ログインもできるようですが、ログインしなくても使えるようなので、まずはそのまま使ってみます。

サイドバーの検索欄に「ec2」と入力すると、自動検索で「Elastic Compute Cloud」が表示されました。

「Elastic Compute Cloud」をクリックすると、CLI コマンドのリストと、関連する AWS 公式サイトへのリンクが表示されました。

CLI コマンドの検索欄に、「describe i」と入力すると、こちらも自動検索で候補が表示されました。
まずは「Describe Instances」コマンドを試してみます。

CLI コマンド名をクリックすると、CLI コマンド名、リージョン、出力形式がデフォルトでセットされた CLI コマンドが表示されました。

この状態から以下の項目をカスタムできるようです。

Region
Output Format
Profile Name
Required Parameters
Optional Parameters
Filters

今回は RegionProfile Name を以下のように変更しました。

Region: Tokyo (AP-NORTHEAST-1)
Profile Name: makoto

項目を変更したことで、自動的に CLI コマンドにも反映されました。
生成されたコマンドはコピーアイコンでコピーできますので、これをターミナルで実行してみます。

今回は EC2 インスタンスがないので、インスタンス情報はありませんが、CLI コマンドは成功しています。

今度は S3 の CLI コマンドの ls コマンドを生成してみます。
先ほどの Describe Instances コマンドでは Required Parameters (必須パラメーター) が不要だったため、デフォルトで CLI コマンドが生成されていましたが、Required Parameters が必要な CLI コマンドでは、Required Parameters を入力しないと CLI コマンドが生成されないようです。

事前に適当な S3 バケットを作成しておいたので、S3 バケット名を入力します。
S3 バケット名を入力すると、CLI コマンドが自動的に生成されました。

先ほどの Describe Instances では設定しなかった項目も確認してみます。
まずは Optional Parameters ですが、その名の通り必須項目以外のオプション設定ですね。

ls コマンドの場合は page-size などは数値を入力し、recursive などはトグルで付与するかどうかを設定できます。

Filters は CLI コマンドの出力をフィルタリングするための --filter パラメーターの指定のようですね。
ls コマンドでは「No filters for 'Ls'」と表示されているので、指定できない場合はこのメッセージが表示されるようです。

それでは ls コマンドでも、生成された CLI コマンドをコピーして実行してみます。
事前に test.png という適当な画像をアップロードしておいたのですが、ls コマンドによって取得できています。

使用感

操作が簡単で、検索機能や AWS 公式サイトへのリンクもあって使いやすいと思いました。
また、ログインも不要なうえに無料で使用できるというもの魅力だと思います。

AWS CLI には コマンド補完 の機能もあるので、CUI に慣れている方にとってはコマンド補完の方が使いやすいかもしれません。
一方、CUI が苦手で、GUI の方が好きという方にとっては、Web 上で簡単に使用できる AWS CLI BUILDER が使いやすいかもしれません。

どちらか一方だけという選択ではなく、好みや場面によって使い分けるという選択もあると思うので、使い勝手については実際に試してみてください。

注意点

AWS CLI BUILDER のサービス検索欄にもチラッと表示されていますが、対応しているサービス数は 148 のようです。
そのため、近年追加された新しいサービスについては対応していないようです。

例えば、App Runner のコマンドを生成しようと思って「app」と入力しても、App Runner は表示されませんでした。

すべてのサービスに対応しているわけではない点にはご注意ください。

類似ツールの紹介

AWS に関連する自動生成ツールとして、former2 があります。
こちらは既存の AWS リソース情報を読み取り、CloudFormation テンプレートを自動生成してくれるツールです。
詳しくは以下の弊社ブログでも紹介されていますので、興味のある方は併せてご覧ください。

まとめ

今回は Web 上で AWS CLI コマンドを自動生成してくれるツールである AWS CLI BUILDER を紹介しました。
すべてのサービスに対応しているわけではありませんが、148 サービスに対応しているというのはすごいと思います。
ログイン不要で無料、操作も簡単なので、GUI で CLI コマンドを自動生成したい方はぜひ試してみてください。

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