IICS CDIでブラックアウト期間を利用してみた

Informatica Cloud Data Integrationで一時的にジョブを動かしたくない際の2つのブラックアウト期間について設定と動作を確認してみました。
2023.07.26

データアナリティクス事業本部の鈴木です。

Informatica Cloud Data Integration(以降、CDI)である期間にジョブを実行したくないことがあったので、ブラックアウト期間の設定を試してみました。

ブラックアウト期間とは

CDIのアセットを一時的に実行できないようにするために使える設定です。

以下の2種類があります。

  • スケジュールのブラックアウト期間:スケジュールされたデータ統合ジョブを一時的に実行しないようにする設定です。
  • エージェントのブラックアウト期間:データ統合ジョブを一時的に実行しないようにする設定です。

やってみた

スケジュールのブラックアウト期間

適当なマッピングタスクを作成し、スケジュールを設定しておきました。

まずブラックアウト期間を設定せずスケジュール時間になったらマッピングタスクが動くことを確認しました。

マッピングタスクがスケジュールされた前提確認

次に、以下のようにスケジュール時間を再設定し、その時間が入るようにブラックアウト期間を設定しました。

ブラックアウト期間の設定は、管理者スケジュールより、ブラックアウト期間から設定しました。

ブラックアウト時間に入るスケジュール時間

ブラックアウト期間の設定

ブラックアウト期間中は、スケジュール画面に以下のように表示されました。

ブラックアウト期間の表示

しばらく経ってジョブの実行結果を確認し、マッピングタスクが実行されていないことを確認しました。

ジョブの実行結果

ブラックアウト期間を有効化するをチェックを外して再設定するとスケジュール実行がされることを確認しました。

無効化後のスケジュール実行

エージェントのブラックアウト期間

CDIでのジョブ実行自体を無効化できました。

blackoutWindows.datという名前でXMLファイルを、セキュアエージェントサーバー上のセキュアエージェントがインストールされたディレクトリの/apps/Data_Integration_Server/conf/に作成しました。

blackoutWindows.dat

<?xml version="1.0" encoding="UTF-8" standalone="yes"?>
<BlackoutWindows>
    <BlackoutWindow>
        <RepeatFrequency>OneTime</RepeatFrequency>
        <Start>2023-07-25 00:00:00</Start>
        <End>2023-07-27 00:00:00</End>
    </BlackoutWindow>
</BlackoutWindows>

続いて、Data Integration Serveを再起動しました。

今回は管理者 > ランタイム環境からランタイムを選択して、エージェントサービスの開始または停止から、Data Integration Serveを選択して停止開始として再起動しました。

エージェント再起動

再起動後、マッピングタスクを手動で実行しました。ブラックアウト期間のため失敗したことが分かるエラーメッセージが出て失敗することを確認しました。

失敗のログ

blackoutWindows.datを削除してData Integration Serveを再起動すると、マッピングタスクが実行できることを確認しました。

エージェントのブラックアウト期間再実行結果

最後に

IICS CDIのブラックアウト期間の設定を試してみました。

同じ「ブラックアウト期間」という名前ですが、スケジュールのブラックアウト期間とエージェントのブラックアウト期間では、制限されるものが違う印象を受けました。どちらを選択するかは明確に区別して考えるとよいかもしれません。特に後者では実行されたジョブがエラー扱いになり、失敗時に通知が飛んだりする可能性があるのは注意点かもしれません。

計画的なダウンタイムを予定している際に便利な機能と思いますので、参考になりましたら幸いです。

ほかに参考にした資料