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プロジェクトマネジメントを学ぶボードゲーム「プロジェクトテーマパーク」をオペチームで遊んでみた

2019.09.27

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オペレーション部 江口です。

先週当部は1泊2日の合宿を北海道で行いました。合宿自体のまとめは他の方がブログに上げてくれると信じて割愛しますが、その際にみんなで行なったボードゲーム「プロジェクトテーマパーク」がなかなか熱かったので、レポートしたいと思います。

なおこのゲームはヌーラボさんが開発したものですが、残念ながら今は販売していないようです。入手できないゲームを紹介するのも少し気が引けるのですが、興味をもった方は是非とも再販してもらえるようヌーラボさんに要望してみてくださいませ。

どんなゲーム?

ブログタイトルに書いたとおり、「プロジェクトマネジメントを学ぶ」ボードゲームです。 舞台はテーマパークで、定められた期限までに、信頼を保ちつつアトラクションを規定の数建設し、無事開業することを目的としています。

かいつまんでゲームの流れを説明すると、以下のような感じです。

  • 毎月、プレイヤー間で話してどんなアトラクションをいくつ立てられそうか見積もりを計画する
  • 各自「やる気カード」を出してサイコロを振る。「やる気カード」にはプラスやマイナスの値が書かれており、この値とサイコロの出目の結果を合わせて、決められた値をクリアしたらそのアトラクションを建設できる。複数のプレイヤーが同じアトラクションの建設に関わる「共同作業」も可能(大きなアトラクションの建設には必要)。
  • 見積もり通りアトラクションを作れたら「計画通り」ということで顧客からの信頼度が上がる。見積もりに達しなかった場合は信頼度が下がる。信頼度が0になるとゲームオーバー。
  • 信頼度を0まで下げず、期限内に規定数のアトラクションを建設できれば勝利(全て建設できると「完全勝利」)。できなければ失敗。

上記に加えて、「役割」と「イベント」という要素があります。

「役割」は、各プレイヤーに最初に割り当てられるもので、役割カードを引いて決めます。 役割は「マネージャ」や「エース」といった頼りになる存在から、他の人のやる気を下げる(=やる気カードを減らす)「トラブルメーカー」や、見積もり(後述)の際に喋ることのできない「無口」、共同作業ができない「マイペース」のような不利な存在まで用意されています。

「イベント」は毎月発生するもので、作業に影響があります。天気に見立てて「晴れ」「曇り」「雨」などがあり、晴れのときは作業の進捗に良い影響が、雨だと悪い影響があります。たとえばインフルエンザが流行って出社できない(=アトラクションを建てる作業に参加できない)プレイヤーが出てきたりします。イベントの詳細は見積もりが終わったあとに分かるので、イベントの影響で見積もり通りに作業が進まない・・・といったことが起こります。

またサイコロが3種類用意されていて、役割によって使えるサイコロが違います。全て同じ六面体ですが、通常の出目の白サイコロに加えて、「0〜5」と出目が低い赤サイコロ、「2〜7」と出目が高い青サイコロが用意されています。 新人は出目の低い赤サイコロ、完璧主義者は出目の高い青サイコロしか振れない、といった違いがあります。 出目が高い方がいいに決まってるじゃないか、と思うかもしれませんが、アトラクションによっては出目が低くないと建てられないものもあったりするのがニクいところです。 なおエースは全てのサイコロを場合によって使い分けることができます。さすがエース。

やる気カードの枚数も役職で変わって、通常3枚のところ新人だと4枚持ってたりします。上記のサイコロの制限も合わせて、新人は「やる気はあるが出せるサイコロの出目は低い(=実力がまだ出しきれない)」ということですね。やる気カードは作業のたびに消費し、なくなると有給休暇をとって補充しないといけません。序盤飛ばしすぎると途中で有休を取らざるを得ず作業が思ったように進まない・・・なんてことになったりします。

盤面は以下の写真のような感じです。

プレイの感想

かなり面白かったです。 毎回見積もりのたびに、「これは行けるか・・・?」「これは次に残してこっちをまず先にやっつけた方がいいのでは・・・」などと真剣に議論しながらプレイしました。酒飲みながらプレイを観戦してたメンバーが「ゲームなのにみんな仕事みたいな雰囲気になってる!」とツッコまれたりしました。

いくら議論したところでイベントの影響で想定していたメンバーが作業できなかったり、サイコロの出目に左右されたりでうまくは行かないのですが、そういった不確定な要素を踏まえてどう見積もるかがカギになります。慎重すぎると進捗が足りずに期日を迎えることになりかねないため、場合によっては信頼度を下げることを覚悟して大胆な見積もりをしたり、ということも必要になります。(※なお、信頼度が十分にあれば信頼度を犠牲にしてスケジュールを延期することもできたりします)

なかなか勝てない

最初はメンバーを入れ替えつつ普通にプレイしました。結構難しくて、勝利できたのは50%以下だったと思います。『プロジェクトの7割は失敗』なんて言われたりするので、厳しめの成功率になっているのかなあ・・・と思います。

メンバーの役割の影響がでかい

役割はランダムに(各自カードを引いて)選ぶのですが、「エース」のような良い役役割職をうまく引き当てられ、不利な役割が少ない場合には勝てました。いいメンバーを揃えればそりゃプロジェクトがうまく行くよな・・・という感じです。

ちなみに普通のプレイに飽きたところで、良い目の役割を「マネージャ」(やる気カードを他のプレイヤーに分け与えることができる)以外使わないという地獄プロジェクトプレイにも挑戦しました。3回ほど挑戦したものの全て失敗。マネージャが奮闘してもメンバーがヤバいとプロジェクトは破綻するという気づきを得ました(知ってた)

↑楽しそうにカード持っていますが、マネージャ以外は「無口」「マイペース」「トラブルメーカー」「新人」と一癖あるヤツばかりです。

無口がつらい

ダメめな役割の中でも、引き当てた人みなが「辛い」と口を揃えて言ったのが「無口」です。 「無口」の人は見積もりの議論に参加することができない(喋ることができない)ルールです。 見積もりでは、手持ちのやる気カードを元に、「自分はこのアトラクションは作れそう」とか「これは自分は厳しそう」とか情報を交換するわけですが、無口の人は情報を伝えられないために、「このアトラクションは自分が担当すればイケるのに・・・」と思ってもなにもできず、もどかしさがMAXとなるようです。

また、他のメンバーも情報が得られない「無口」の人の作業割り当てに困り、一番作るのが用意な「トイレ」(サイコロで2以上出せば作れる)のような無難なものを用意したり、と言った事態になりました。

無口にならずに議論に参加することの重要性を感じさせる、という教育的効果はかなり強いな、という感想です。

実際、ヌーラボさんのゲーム補足のページの情報によると、

『無口』は「情報を積極的に開示しない(できない)メンバーがいるとどうなるのか?」を疑似体験する

ための役割であり、パーティゲームとして楽しむ際には(盛り上がらないので)無口を抜くというアレンジルールが紹介されています

・・・しかし、この辛い「無口」の役割の不利をものともしない猛者も現れました。

我らが取締役、すもけです。

彼は見積もりに参加できず期待されない中、他のプレイヤーがダイスの出目に恵まれず失敗したアトラクションを、豪運で次々と建築に成功し進捗を見事リカバリー。 頑固な無口職人として大活躍したのでした。

さすが、もっている・・・・

終わりに

ということで「プロジェクトテーマパーク」の紹介でした。

プロジェクトの見積もりの大切さや、議論の大事さを学ぶことのできる良ゲーだと思います!

プレイしたメンバーからは、「新しくチームに加わった人にぜひ最初にやってほしい」という声もあがりました。

重ね重ね無念なのは、このゲーム今は入手できないことです・・・各拠点に配備したいくらいなのですがクラスメソッドは拠点が多いので配備できない!

・・・・これだけアピールしておけば、再販を検討してくれたりするんじゃないかな〜 (チラッ

などと期待しつつ、このゲームのレビューを終わります。