くらめその情シス:jamfに登録済みのMacを移行アシスタントで移行する時の注意点
こんにちは
情シス担当、アノテーションの畠山です。
今回は、jamfに登録済みのMacを新しいMacに「移行アシスタント」で移行する時の注意点を書きたいと思います。
はじめに
通常、Macの入れ替えを行う際は標準でインストールされている「移行アシスタント」を使用すれば、現在使用している環境を特に意識ぜずにまるっと新しいMacに移行できる、とても便利なツールを使用できます。
しかし、jamfに登録済みのMacをそのまま、「移行アシスタント」を使用して移行してしまうと、色々面倒なことが起こります。
そんな、面倒なことを回避するための手順を今回は、ご紹介します。
そのまえに
面倒なこととは、どんなことが起きてしまうのでしょうか。
- jamfに登録した際の登録情報が、そのまま移行されてしまうため、デバイスの情報がマッチせずjamfエージェントが正しく動かない
- Mac上では、jamfエージェントが正しく動作していないことを認識できない(エラー等も出ない)
- jamfエージェントが正しく動作していないので管理画面からコマンド送信等もできない
このようなことが発生します。
このような状態になった場合、新しいMacを一度初期化した上で、この後ご紹介する方法で移行をやり直す必要がありますので、かなりの時間が必要になってしまいます。
jamf登録済みのMacを移行する手順
事前準備(重要!)
この手順が一番重要です。
- ABM(Apple Business Manager)にて、移行先(新しいMac)のMDM設定を、「なし」に変更する
- 移行対象のMacを使用中のユーザーに「これからMacのjamf関連プロファイルを削除する」と連絡する
- jamf管理画面で対象Macのインベントリ→管理タブを開き、「MDMプロファルの削除」を実行
- 使用中のユーザーにて、プロファイルが消えているかを確認(確実に消えたことを確認する)
- 確認できたら、jamfのインベントリから対象Macを削除する(削除は後からでも大丈夫)
要は、移行元のMacを一旦jamfの登録から解除する必要があります。(jamfの登録情報がない状態で、移行する)
また、移行先Mac(新しいMac)で「移行アシスタント」を起動するために、初回起動時に自動エンロールが動作してしまうと、移行アシスタント実行時に移行先Macに設定されたjamf登録情報を上書きしてしまう可能性があるため、自動エンロールが動かないようにした上で、移行後に手動エンロールにてjamfに登録することを推奨します。
移行アシスタントで移行
通常通り、移行元Mac、移行先の新しいMacの両方で「移行アシスタント」を起動して、移行を行います。
移行先(新しいMac)のjamf登録
移行後が終わったら、手動エンロールにてjamfに登録して移行は完了です。
終わりに
jamf登録済みMacの移行サポートツール提供への期待
すでにjamfに登録済みのMacに対する、管理機能や各種フィルタリングでのデバイス抽出機能等、数多くの機能を提供してくれているjamfPROですが、昨今の技術進歩やマシンの技術革新によるマシンの入れ替え等が加速している中で、まだまだ手付かずのような部分があるように感じます。
情シス担当としては、現在のマシンの状況だけを管理するのではなく、ユーザーが使用しているマシンの故障対応や入れ替え等のユーザーサポートも大切な業務となっています。
特に、入れ替えに関してはユーザーになるべく手間をかけずに短時間で実施できれば、それに越したことはありません。
今後、jamfに登録したままMacの移行ができるツール等のご提供がされることを、心から切に願っております。
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