NVIDIA Jetson TX2をセットアップしてみた
おはようございます、加藤です。今朝はアイロンをかけすぎて、ブリーチで既に痛みきっている髪の毛がボロボロになってしまいました...
まえがき
JetsonのセットアップにはUbuntuがインストールされた物理PCが必要です。検索するとVirtualBoxなど仮想で行っている情報が沢山あり、私も仮想でのセットアップに成功しましたがUbuntu・JetPackのバージョンに依存しているようでかなりシビアです。
Jetsonを継続的に使用する場合は物理PCの用意を強くおすすめします。
必要なもの
- ディスプレイ(HDMI接続)
- HDMIケーブル
- 物理PC(Ubuntu 14 or 16)
- ストレージ容量 50GB以上
- USBハブ(2ポート以上)
- USBキーボード
- USBマウス
やってみた
Ubuntuのインストール
物理PCにUbuntuをインストールします。言語設定は英語にしておくことをおすすめします。
JetPackのインストーラーを設置するディレクトリ名に日本語が使えなかったり、起動時に英語以外だと警告がでます。
JetPackのダウンロード
この作業はMac上でやってもOKですが、ファイルを受け渡す必要があるので、VMのUbuntuで実行することをおすすめします。
https://developer.nvidia.com/embedded/jetpack
上記サイトにアクセスしてJetPackをダウンロードします。現在の最新版は3.3ですが、後々Greengrassを使う為に3.1をダウンロードします。
下部にJetPack Archiveというリンクがあるのでクリックします。
過去バージョンのJetPack一覧が表示されました。今回は3.1をダウンロードします。
ダウンロードにはNvidiaアカウントが必要です。持っていない場合はJoinから作成してください。
ログインが完了すると、画面上部にJetPackのダウンロードボタンが表示されます。クリックしてダウンロードしましょう。(画像は3.3になっていますが、ダウンロードしたのは3.1です)
Jetsonのセットアップ
ホームディレクトリにjetson-3.1というディレクトリを作成しその中に先ほどダウンロードしたファイルを配置します。
ファイルに実行権限を付与して実行します。
cd ~/jetson-3.1 chmod +x JetPack-L4T-3.1-linux-x64_b39.run ./JetPack-L4T-3.1-linux-x64_b39.run
コマンドを実行するとウインドウが表示されます。
ディレクトリに日本語が含まれていないか確認してください。
使用するJetsonを選択します。
インストールするパッケージ一覧が表示されます。
内容を確認して、チェックを入れましょう。
ダウンロードが開始されます。
完了まで待ちます。
ネットワークレイアウトは上を選びます。
ホストOS(現在操作中のPC)のNICを選択します。JetSonと同じネットワークに接続しているものを選択しましょう。
インストールを開始します。
JetsonをUSBリカバリーモードに切り替えるよう求められます。
Jetsonを電源につなぎ、POWERボタンを押します。その後RECOVERYボタンを押しながら2秒間RESETボタンを押します。
RESETボタン→RECOVERYボタンの順に離します。これでUSBリカバリーモードになります。USB MicroポートとホストOSを接続しホストOSのTerminalで lsusbコマンドの実行結果に Nvidia Corp と表示されていれば成功です。
失敗する場合は、JetSonの電源を抜いて最初からやり直してください。
インストール中
私はここでインストールが止まってしまったので、Ctrl +Cで終了してインストールを中断します。
メッセージを見るとOSをのFlashまでは完了しているようです。
(ホストOS、JetSon共にDHCPが有効な有線ネットワークがあれば、そのままインストールが進みそう)
一旦終了します。この時download filesは消さないようにしましょう。
再度、インストーラーを実行し同じ様に進めます。
Flash OS Image to Target を no actionに変更してNextをクリックします。
Jetsonにディスプレイとキーボードを接続して、IPアドレスを確認します。ID・PWは共にnvidiaでログインできます。
Jetsonがネットワークに接続できていない場合はこのタイミングで接続してください。
確認したIPアドレスとユーザー名・パスワードを入力します。
コンソールが開いてインストールが進行します。完了したらEnterをクリックしてコンソールをクローズします。
完了!
あとがき
一部抜けていますがスクリーンショット多めで手順をまとめてみました。
最初はVMでやろうとしていてUbuntuのバージョンやJetPackのバージョンに色々と苦しみました。素直に物理PCを用意するのが早いです!
継続的にJetsonを使う方には物理PCの用意を強くおすすめします。