Jira Service Managementの通知設定をまとめてみた
こんにちは。たかやまです。
Jira Service Management(JSM)では、効率的なチケット管理のために様々な通知機能が用意されています。しかし、各所に設定項目があり、機能ごとの違いなどで迷うことが多々あったので今回こちらにまとめてみました。
さきにまとめ
内部通知設定
:プロジェクトの内部メンバーへのメール通知設定項目- 通知スキームで通知内容を管理し、プロジェクトごとまたはプロジェクト共有設定が可能
個人通知設定
:メンバー個人でカスタマイズ可能な通知受信設定項目- プロジェクトごとまたはプロジェクト共有のJSM内/メール通知の受信設定が可能
- 内部通知設定を上書きする形で機能する
カスタマー通知設定
:リクエスト参加者として登録されたカスタマー(顧客)へのメール通知設定項目- プロジェクトごとに独立した設定項目
- 送信内容のカスタマイズが可能
Chat Integration
:Chatツールとの連携による通知設定項目- Chatツールへの通知または操作が可能
- 通知内容はJQLによる詳細なフィルター条件設定が可能
各種通知設定
内部通知設定
内部通知は、プロジェクトの内部メンバーに対して課題が作成されたり更新された際にメール通知を送信する機能です。
JSMプロジェクトごとに設定することができ、[プロジェクト設定] > [通知] > [内部通知] で確認することができます。
通知の設定内容は通知スキームという概念で管理されており、各プロジェクトで共通の通知スキームを流用したり、プロジェクトごとに異なる通知スキームを設定することができます。
添付の設定ではデフォルトの通知スキームを利用しています。
通知の設定内容を変更したい場合には [アクション] > [通知を編集] または [別のスキームを使用] から設定を変更することができます。
通知スキームの変更画面では、通知タイプと受信先の設定をカスタマイズすることができます。
各「通知タイプ」の詳細と「受信先」は以下のドキュメントを参照してください。
実際のコメントを追加した場合のメール通知内容は以下のようになります。
個人通知設定
個人通知は、メンバー毎に設定できる通知受信設定です。
個人通知設定は、[プロフィール] > [設定] > [通知] から設定することができます。
以下は個人通知設定の画面です。
個人通知設定では、以下のような項目を設定できます。
- メール通知における受け取りたい通知の種類/通知の頻度/通知形式の設定
- プロジェクト全体に対する課題アクティビティの通知設定
- プロジェクト毎に対する個別の通知設定のカスタマイズ
この設定はさきほど紹介した内部通知設定を上書きする形で機能します。プロジェクトに影響を与えず個人のメール通知を整理したい場合にはこちらの設定を利用するとよいと思います。
すべての通知設定(既定またはカスタム)は、管理者が設定した通知設定の上に重ねるフィルターのように機能します。
Jira の個人設定を管理する | Jira Service Management Cloud | アトラシアン サポート
カスタマー通知設定
カスタマー通知は、JSMプロジェクトに登録されており、かつ「リクエスト参加者」に登録されているカスタマー(顧客)に対してに課題が作成されたり更新されたりした際にメール通知を送信する機能です。
JSMプロジェクトごとに設定することができ、[プロジェクト設定] > [通知] > [カスタマー通知] で確認することができます。
送信内容については以下の設定をカスタマイズすることができます。
- 添付ファイルのセキュリティ
- 送信者名
- テンプレート(送信内容の全体の外観)
- 通知(通知を行うタイミング)
テンプレートの編集では変数を使って送信内容をカスタマイズすることができます。こちらは別途内容をまとめたいと思います。
Chat Integration
Chat Integrationでは、JSMプロジェクトに対してChatとの連携を設定することができます。
- Jira Cloud と Slack を連携させる | Jira Service Management Cloud | アトラシアン サポート
- Jira Cloud と Microsoft Teams を統合する | Jira Cloud | アトラシアン サポート
ここではSlackとの連携を実施していきます。
Jira Cloud for SlackアプリからJira Cloudアプリを利用するSlack ワークスペースとの連携を許可します。
連携が完了するとSlackチャンネルにてJiraアプリからDMが届くようになります。
こちらで通知を受け取りたいチャンネルを [Connect project]から設定をします。
- Jira site(接続したJiraサイト)
- Please select a site(接続したいJSMプロジェクト)
- 送付先Slackチャンネル
設定が完了すると、JSMプロジェクト上に [Slack Integration] が表示されるようになります。
Slack Integrationの設定画面では、以下2つの項目で通知する内容を設定することができます。
FILTERとMESSAGEの設定はAND条件で絞り込まれます。
FOR ISSUES THAT MATCH THIS FILTER
- チケットTypeやPriorityで絞り込むことが可能
- Jira クエリ言語 (JQL)を使うことでで細かい絞りこみも可能
SEND A MESSAGE TO THE CHANNEL WHEN
- メッセージの以下の条件をトリガーに通知を送信する(複数選択可)
- Issue is
- created
- updated
- deleted
- Comment is
- created
- updated
- deleted
- Assignee is
- updated
- Status is transitioned to
- プロジェクト毎のステータスを選択
- Issue link is
- created
- deleted
- Worklog is
- created
- updated
- deleted
- Issue is
- メッセージの以下の条件をトリガーに通知を送信する(複数選択可)
添付の設定では、JQLのフィルターで「特定のAtlassianグループのメンバー以外」が、メッセージ送信条件として「チケットを作成」した場合にSlackに通知を送信するように設定しています。
通知内容は2通りから選べるようになっています。
また、Slack Integrationでは通知されたSlack通知から対象のチケットのステータスの変更やメンバーアサインなどの操作を行うことができるので、使い慣れたチャットツール上でチケット管理を行うことも可能です。
最後に
今回はJSMにおける通知設定についてまとめてみました。
今後触っていく中で新しい設定項目を見つけた際は、随時追加していければと思います。
以上、たかやま(@nyan_kotaroo)でした。