Azureで稼働させることが多い Kentico を AWS で動かしてみた

2021.07.18

いわさです。

みなさま、Kentico というCMSをご存知でしょうか。 チェコのKentico社が提供するコンテンツ・マネジメントシステム(CMS)です。

"All-in-one" と言われるコンセプトが特徴です。
例えば WordPress を使って、Webサイトを構築したとして、そこにEC機能や訪問者トラッキング機能、マーケティングオートメーション機能を追加したい場合は、GAやPardotなど別のソリューションと組み合わせて使うと思います。
"All-in-one" のKenticoでは、それらの機能を自前で全て賄います。

あまり日本では耳にする機会が少ないかもしれないKenticoですが、グローバル企業では使われていることが多いです。
CMSとしてはオーバースペックかもしれませんが、デジタルマーケティング機能まで考えた場合は有力なエンタープライズ向けCMSでしょう。(オーバースペックと言いましたが、機能を制限した廉価版ライセンスも存在します)

このKentico、ドキュメントや製品紹介サイトでは尽く 「Azureと互換性がある」 と記述がされています。
このような状況なので Azure上で稼働しているプロジェクトが多いのではないでしょうか。

しかし、実はAWSでも全然動きます。
今日はAWSでKenticoを動かしてみます。

Marketplace版を使ってみる

Kenticoセットアップ済みのマーケットプレイス版AMIが存在します。
しかし、こちらは実質使えないと思って良いと思います。

古いAMIですが、念の為確認してみましたので参考にして頂けると幸いです。

Windows Server は 2012 R2 です。

IISへKenticoはセットアップ済みでした。

しかし、Kenticoのアップグレードスクリプト関係でエラーが発生しています。

また、ライセンスキーから推察するにインストールバージョンは Kentico9 です。

現時点の最新バージョンが Kentico13 で、Kenticoのサポートポリシーとしては「最新から2つ前までのメジャーバージョンまでをサポートする」というものになっており、Kentico10以下はサポート対象外となっています。

メジャーバージョンアップは可能なのですが、9から13へのアップグレードは出来ず、 9 → 10 → 11 → 12 → 13 とアップグレード作業を行う必要があり、相当な手間です。

また、トラブル発生時のテクニカルサポートもサポート対象外ということで期待するのは難しいので素直に最新バージョンをインストールし直したほうが良さそうですね。

余談ですが上記ロードマップからすると、今年の11月にはKentico11のサポートが終了し、Kentico14相当のリリースがありそうですね。

EC2を新規作成しインストールする

Marketplace版は使え無さそう、ということで新規にEC2インスタンスを作成しKenticoをインストールします。

KenticoはASP.NET+SQL Serverで動きます。 Version13より.NET Coreで動作するようになりました。

必要スペックは以下を参照ください。

ここでは Windows Server 2019 の EC2インスタンスを構築済みとし、リモートデスクトップでアクセスしてセットアップを進めたいと思います。

まずは、クライアントポータルでインストーラーをダウンロードします。

インストーラーを実行します。
Custom Installationで.NET Coreを選択しました。

インストールが完了しました。
インストール先などの情報が表示されています。

インストールが完了すると自動で、Webブラウザにて管理ポータルが表示されると思います。
以下がKenticoデフォルトの認証情報となっています。

User name : Administrator Password : 空白

管理メニューが表示されました。
ログイン後は "Users" アプリケーションから Administratorの無効化もしくはパスワード変更を必ず行ってください。

まとめ

  • Marketplace版は避けたほうが良い
  • ASP.NETアプリなので、AWSでも当然動く

ASP.NETとして稼働させるのは当然として、次回以降はRDSやS3やCloudFrontなど、AWSマネージドサービスとの連携を行ってみたいと思います。