
【小ネタ】Kiroのクレジット倍率を正規APIの料金比と比べてみた
こんにちは、こーへいです。
Kiro でモデルを選ぶとき、2.2x とか 0.05x というクレジット倍率が一緒に表示されます。

この表を眺めていて、この倍率は各モデルの正規 API 料金の比率とちゃんと一致しているんだろうか?と思いました。
例えば Sonnet 5 が 1.3x、Opus 5 が 2.2x なので、Kiro 上で Opus は Sonnet の 2.2 ÷ 1.3 = 約 1.69 倍のコストです。一方で Anthropic の正規 API を叩くと Sonnet 5 が $3/$15、Opus 5 が $5/$25 なので比率は 5 ÷ 3 = 約 1.67 倍。
近いけど、微妙に違うことがわかると思います。この違いがモデルごとにどう出ているのかを調べてみました。
クレジットという単位について
先にクレジットが何なのかを押さえておきます。公式の説明は以下の通りです。
クレジットとは、ユーザーからのプロンプトに応じて行われる作業の単位です。簡単なプロンプトは1クレジット未満で済みます。仕様タスクの実行など、より複雑なプロンプトは通常1クレジット以上かかります。また、モデルによってクレジットの消費率が異なり、Sonnet 4.6で実行されるプロンプトは、Autoで実行されるプロンプトよりも多くのクレジットを消費します。例えば、Autoで実行する際にXクレジットを消費するタスクは、Sonnet 4.6で実行すると1.3Xクレジット消費します。クレジットは小数点以下第2位まで計測されるため、タスクが消費する最小クレジット数は0.01クレジットです。
押さえておきたいのは、クレジットがトークン数ではなく作業量の単位だという点と、同じ作業でもモデルによって消費量が変わるという点です。
つまり倍率は「同じ作業をこのモデルでやったら何倍払うか」を表しています。ならばこれを正規 API の料金比と並べれば、Kiro の値付けが素直かどうかが見えるはずです。
使った数字
Kiro のクレジット倍率は公式ドキュメントから、正規 API 料金は各社の公式ページから引きました。
今回見るのは GPT-5.6 系列と Claude 系列です。同一料金のモデルが複数ある系列(Opus 4.5〜5 はすべて $5/$25、Sonnet 4.5/4.6/5 も同額)は最新版を代表にしました。
オープンウェイトモデルは提供元が複数あって定価が定まらないうえ、系列内で比べられる組み合わせもないので今回は外しています。
| モデル | Kiro倍率 | API入力 ($/MTok) | API出力 ($/MTok) | 料金の出典 |
|---|---|---|---|---|
| GPT-5.6 Sol | 2.4x | 5.00 | 30.00 | OpenAI |
| GPT-5.6 Terra | 1.0x | 2.00 | 12.00 | OpenAI |
| GPT-5.6 Luna | 0.1x | 0.20 | 1.20 | OpenAI |
| Claude Opus 5 | 2.2x | 5.00 | 25.00 | Anthropic |
| Claude Sonnet 5 | 1.3x | 3.00 | 15.00 | Anthropic |
| Claude Haiku 4.5 | 0.4x | 1.00 | 5.00 | Anthropic |
出典ページの内訳は以下の通りです。
- GPT-5.6 系列: Pricing - OpenAI
- Claude 系列: 料金 - Claude Docs
Sonnet 5 は 2026/8/31 まで $2/$10 の導入価格が適用されていますが、ここでは 9/1 以降の標準価格 $3/$15 を使っています。
この 6 モデルを、系列ごとに見ていきます。
系列の中で比べてみる
同じ系列の中で、中位モデルを基準にした比率を並べます。料金は出力単価で計算していますが、同じ系列なら入力単価で割っても比は変わりません(Opus 5 / Sonnet 5 なら 25 ÷ 15 でも 5 ÷ 3 でも 1.6667)。
| 比較 | Kiro倍率の比 | API料金の比 | 差 |
|---|---|---|---|
| Sol / Terra | 2.4 ÷ 1.0 = 2.4000 | 30 ÷ 12 = 2.5000 | Kiro が 4.0% 安い |
| Luna / Terra | 0.1 ÷ 1.0 = 0.1000 | 1.2 ÷ 12 = 0.1000 | 完全一致 |
| Opus 5 / Sonnet 5 | 2.2 ÷ 1.3 = 1.6923 | 25 ÷ 15 = 1.6667 | Kiro が 1.5% 高い |
| Haiku 4.5 / Sonnet 5 | 0.4 ÷ 1.3 = 0.3077 | 5 ÷ 15 = 0.3333 | Kiro が 7.7% 安い |
GPT-5.6 系列はほぼ料金比そのまま
Luna が 0.1000 対 0.1000 でぴったり一致しました。Sol も 2.5 に対して 2.4 となりました。
そしてこれは利用者にとってありがたい方向のズレです。Terra から Sol に上げるとき、正規 API なら 2.5 倍のコストになるところ、Kiro なら 2.4 倍で済みます。上位モデルに切り替える負担が 4% ぶん軽いということですね。
Luna のほうは 0.1x で完全一致なので損得なしです。つまり GPT-5.6 系列には、Kiro のほうが割高になるモデルがありませんでした。
Claude 系列は Sonnet 中心に少し広がる
Claude 系列は Opus が API より 1.5% 割高、Haiku が 7.7% 割安です。Sonnet 5 を基準にして上下の振れ幅を並べると、この 2 つがきれいに対称になります。
| 基準: Sonnet 5 | Opus 5 に上げる | Haiku 4.5 に下げる |
|---|---|---|
| Kiro倍率 | +69.2% | -69.2% |
| 正規API料金 | +66.7% | -66.7% |
Kiro が ±69.2%、正規 API が ±66.7% で、Kiro のほうが Sonnet を中心とした振れ幅がわずかに広いです。言い換えると、Opus に上げるときは正規 API より少し高くつき、Haiku に下げるときは正規 API より少し安く済みます。
同じ仕事量のタスクを Sonnet 5 で 1.3 クレジット使ったとすると、Haiku なら 0.4 クレジットで 69.2% の削減です。正規 API で Sonnet の $3 から Haiku の $1 に落としたときの削減率は 66.7% なので、Haiku を利用する場合は Kiro のほうが多少得ということになります。
まとめ
Kiro のクレジット倍率が正規 API 料金の比率と一致しているのかを、系列の中で比べてみました。
- GPT-5.6 系列 は Luna が料金比と完全一致。Sol は 2.5 が妥当なところを 2.4x にしてあり、Kiro のほうが 4.0% 割安
- Claude 系列 は Sonnet を中心に振れ幅がわずかに広い。Opus に上げると 1.5% 割高、Haiku に下げると 7.7% 割安
どちらの系列も、倍率は正規 API 料金の比率をかなり素直に反映していました。モデルを切り替えるときのコスト感は、正規 API の料金比をそのまま当てはめて考えて問題なさそうです。



