Kiro のクレジットプーリングで月額はどう変わるか、先月の利用ログで試算してみた

Kiro のクレジットプーリングで月額はどう変わるか、先月の利用ログで試算してみた

先月の Kiro 利用ログから、月 500 クレジット以下の Pro ユーザー 20人と、月 7,600 クレジットを使うヘビーユーザー1人を共有プールに移した場合の月額を試算しました。個別プランのままなら月 $684 の費用を、共有プールなら月 $420 に抑えられる結果になりました。
2026.11.06

はじめに

2026年11月4日に、Kiro のクレジットプーリングが発表されました。

https://aws.amazon.com/jp/blogs/news/credit-pooling/

プールは1シート月 $20 で、シートごとに月 500 クレジットが共有プールへ入ります。足りない分は管理者が追加クレジットを購入して補います。

この記事では、先月(2026年10月)の Kiro 利用ログから、月のクレジット消費が 500 以下のユーザーを特定しました。そのユーザーをプールに移した場合に、余ったクレジットを共有クレジットとしてどれだけ活用できるかを試算します。

試算の前提

料金

料金は次のとおりです。シート料金に含まれるクレジット(以降、付帯クレジット)の量も併せて示します。

https://kiro.dev/pricing/

共有のプール(クレジットプーリング)は、プランが分かれておらず、次の1種類だけです。2シート以上で利用できます。

プラン 月額(1シート) 付帯クレジット(1シート) 追加クレジット(1クレジット)
共有 $20 500 $0.04

プールでは付帯クレジットが毎月先に使われ、月末に失効します。追加クレジットは購入から1年間有効です。プールに超過課金はなく、使える量は管理者が追加クレジットを購入した分だけ増えます。購入しなければ、使える量はシート分の付帯クレジットで頭打ちになります。

従来の個別プランは、Pro から Power までの4つです。

プラン 月額 付帯クレジット 1クレジットあたり
Pro $20 1,000 $0.02
Pro+ $40 2,000 $0.02
Pro Max $100 5,000 $0.02
Power $200 10,000 $0.02

1クレジットあたりの $0.02 は、付帯クレジットの単価です。共有の追加クレジットは $0.04 で、付帯クレジットの倍の単価になります。

利用ログと試算の方法

利用ログには、Kiro のユーザー別アクティビティレポートを使いました。日次の CSV が S3 へ出力され、利用クレジットは Credits_Used、超過クレジットは Overage_Credits_Used、プランは Subscription_Tier の列で分かります。

https://kiro.dev/docs/enterprise/monitor-and-track/user-activity/

2026年10月に月 500 クレジット以下だった利用者は Pro の 20人で、500 から利用量を引いた余りの合計は 7,641.4 クレジット(消費の合計は 2,358.6)です。

この 20人を共有プールに移し、11月も10月と同じ量のクレジットを消費する前提で試算しました。

月額の計算式は、個別シートが「プラン月額 + 超過クレジット × $0.04」、プールが「$20 × シート数 + 不足クレジット × $0.04」です。

試算結果

月 500 クレジット以下の Pro 20人の余り(7,641.4 クレジット)をほぼ使い切るケースとして、Pro のまま月 7,600 クレジットを使うヘビーユーザーが1人いると想定して試算しました。

共有プールは、20人にヘビーユーザーを加えた21シートです。付帯クレジットは 10,500 で、消費は 20人の 2,358.6 と 7,600 を合わせた 9,958.6 なので、追加購入は不要です。

内訳 数量 月額
シート料金($20) 21シート $420

個別プランのままなら、21人全員が Pro です。ヘビーユーザーには、Pro の付帯クレジット 1,000 を超えた 6,600 クレジットに超過料金の $0.04 が掛かります。

内訳 数量 月額
Pro($20) 21人 $420
超過クレジット($0.04) 6,600 クレジット $264
合計 $684

共有プールは個別プランより月 $264 安くなります。差額は、ヘビーユーザーの超過料金にあたります。

移行前の確認

公式ドキュメントに、移行の条件が書かれています。

https://kiro.dev/docs/enterprise/credit-pooling/

  • 一度プールへ移すと、個別契約へ戻せません。
  • Access management の Switch to credit sharing ウィザードで、移すユーザーを選べます。ウィザードでは、現在のコストとプール後のコストを並べて確認できます。
  • 移行月は、個別サブスクリプションの利用日数分とシートの残り日数分が日割りで請求されます。今回の試算は日割りを含まないため、移行月の請求とは一致しません。

まとめ

月 500 クレジット以下の利用者が多く、少数のヘビーユーザーがその余りを活用できるケースであれば、クレジットプーリングの効果が期待できます。

ただし、月 500 クレジットを超えて使う利用者や、Pro Max(付帯クレジット 5,000)、Power(同 10,000)の利用者を共有プールに移して、共有クレジットの余りが少なくなる場合は、追加クレジット($0.04)の購入で費用が増える可能性があります。

また、共有プールの課金は、シート料金と購入した追加クレジットの分だけです。Kiro の利用費をあらかじめ確保した予算内に収める必要がある場合にも、検討できます。

切り替えは戻せないとされています。ユーザーを共有プールに移す前に、Kiro の利用レポートで自社の月額を試算することをおすすめします。


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