【アップデート】 Kiro一般提供開始! Amazon Q Developer CLI は Kiro CLI へ統合されました

【アップデート】 Kiro一般提供開始! Amazon Q Developer CLI は Kiro CLI へ統合されました

2025.11.18

こんにちは!クラウド事業本部のおつまみです。

本日、7 月のプレビュー版ローンチから約 4 ヶ月を経て、ついに Kiro の一般提供(GA)を開始しました!

https://aws.amazon.com/jp/blogs/news/introducing-kiro-cli/

早速使ってみた方もいるのではないでしょうか?

今回は Kiro GA の概要についてご紹介します。

3行まとめ

  1. Kiro が一般提供開始となり、IDE とターミナルでチーム開発ができるようになりました!
  2. プロパティベーステストや新しい Kiro CLI など、開発者体験を向上させる機能が追加されました!
  3. Amazon Q Developer CLI は廃止され、Kiro CLI に統合されました!

アップデートにより何が嬉しくなったのか

これまでの Kiro プレビュー版は個人開発者向けの IDE 機能が中心でしたが、ターミナルでの高度な AI 支援やチーム開発における協調作業、エンタープライズ向けの管理機能には課題がありました。

kiro-interface
Kiro Interface - IDE - Docs - Kiro

また、Amazon Q Developer CLI はターミナルでの基本的な AI 支援を提供していましたが、カスタムエージェント機能や IDE との設定共有など、より高度な機能が求められていました。

例えば「チーム全体で統一された開発体験を提供したい」「IDE とターミナルで同じ設定やエージェントを使いたい」といったニーズに対応するには、別途ツールを組み合わせたり、手動で設定を管理する必要がありました。

そこで、今回の Kiro GA により以下が実現できます。

  • IDE とターミナル両方での統一された開発体験
  • プロパティベーステストによる仕様の正確性検証
  • 集中管理機能を持つチームプラン(特にエンタープライズのお客様へ導入しやすくなった)
  • スタートアップ向けの充実したクレジットプログラム

この変更により、特に開発チーム全体での生産性向上とエンタープライズでの導入が加速しそうです。

どんなことができるの?

Kiro の GA では、以下の新機能が追加されます。

主要な新機能

  • プロパティベーステスト:仕様の正確性を自動検証
  • 新しい検証方法:開発の進捗を多角的に確認
  • Kiro CLI:ターミナル用のカスタムエージェント搭載 CLI(Q Dev CLI の後継)
  • チームプラン:集中管理機能によるエンタープライズ対応

提供される機能

  • IDE 統合:既存の IDE にシームレスに統合
  • ターミナル統合:コマンドライン操作での AI アシスタント
  • チーム管理:メンバーの一元管理と権限制御
  • スタートアップクレジット:新興企業向けの無料クレジット提供

Kiro CLI について

今回最大の機能の一つが、Q Dev CLI の後継となる Kiro CLI です。

なぜ Kiro CLI が必要なのか?

これまでの Kiro は専用の IDE でしか動作できませんでした。そのため、ターミナルでの作業時には AI の支援を受けられないという課題がありました。アップデートブログ冒頭にも以下の文章があります。

深夜 2 時、本番サーバーに接続してバグをデバッグしています。この一週間、IDEでAIエージェントを使って効率よく開発を進めてきたあなたなら、こんな時こそAIの力を借りたいと思うでしょう。しかし、コンテキストを切り替えるとすると、ターミナルセッションが切れ、SSH 接続も失われ、作業の流れが途切れてしまいます。結局、手動でログを確認し、構文を検索して、一人で格闘することになります。AI が使える IDE で作業するか、実用的だけれど AI サポートのないターミナルで作業するか。本来なら、こんな選択を迫られる必要はないはずです。

今回、私たちはそのギャップを解決しました。Kiro CLI なら、AI エージェントを直接ターミナルで使えます。同じエージェント、同じ機能を、どこでコーディングしていても利用できます。

つまり、Kiro CLI なら、AI エージェントを直接ターミナルで使えます。同じエージェント、同じ機能を、どこでコーディングしていても利用できます。

Kiro CLI とは?

Kiro CLI は Amazon Q Developer CLI の後継となる高度なエージェント機能(エージェントモード、MCP、ステアリング、カスタムエージェントを含む)をベースに、以下の機能を追加したツールです。

  • ソーシャルログイン:簡単な認証プロセス
  • Haiku 4.5 対応:最新の AI モデルを活用
  • Auto エージェント:パフォーマンス、効率性、出力品質のバランスを自動調整

プロジェクトの構築、本番環境の問題のデバッグ、インフラコードの作成など、すべてシェルを離れることなく、必要なことを自然言語で実行するだけです。

詳細な機能はこちらをご参考ください。

参考:Bring Kiro agents to your terminal with Kiro CLI - Kiro

やってみた

早速インストールしてみました。

こちらの記事もご参考ください。

https://dev.classmethod.jp/articles/kiro-cli-macos-install-guide/

Kiro CLI は 現時点で macOS と Linux で利用可能で、インストールは以下のコマンドを実行するだけです。

curl -fsSL https://cli.kiro.dev/install | bash

以下のコマンドを実行し、資格情報でサインインします。

kiro-cli

私はAmazon Q Developer CLIを利用していたため、資格情報を求められませんでした。
またAmazon Q Developer CLIで設定していたMCPサーバ設定~/.aws/amazonq/mcp.jsonはインストール時に.kiro/settings/mcp.jsonにコピーされ、引き継がれているようでした。

CleanShot 2025-11-18 at 11.22.26@2x

次にヘルプコマンドで利用可能なコマンドを確認してみます。

/help

現時点で、以下のコマンドが利用可能なようでした。

Usage: /<COMMAND>

Commands:
  quit        Quit the application(アプリケーションを終了)
  clear       Clear the conversation history(会話履歴をクリア)
  agent       Manage agents(エージェントを管理)
  context     Manage context files and view context window usage(コンテキストファイルを管理し、使用状況を確認)
  editor      Open $EDITOR (defaults to vi) to compose a prompt(エディタを開いてプロンプトを作成)
  reply       Open $EDITOR with the most recent assistant message quoted for reply(最新メッセージを引用して返信)
  compact     Summarize the conversation to free up context space(会話を要約してコンテキストを解放)
  tools       View tools and permissions(ツールと権限を表示)
  issue       Create a new Github issue or make a feature request(Github issue を作成または機能リクエスト)
  logdump     Create a zip file with logs for support investigation(サポート用のログ zip ファイルを作成)
  changelog   View changelog for Kiro CLI(変更履歴を表示)
  prompts     View and retrieve prompts(プロンプトを表示・取得)
  hooks       View context hooks(コンテキストフックを表示)
  usage       Show billing and credits information(請求とクレジット情報を表示)
  mcp         See mcp server loaded(読み込まれた MCP サーバーを確認)
  model       Select a model for the current conversation session(会話のモデルを選択)
  experiment  Toggle experimental features(実験的機能を切り替え)
  save        Save the current conversation(現在の会話を保存)
  load        Load a previous conversation(以前の会話を読み込み)
  todos       View, manage, and resume to-do lists(To-do リストを表示・管理・再開)
  paste       Paste an image from clipboard(クリップボードから画像を貼り付け)
  help        Print this message or the help of the given subcommand(s)(ヘルプメッセージを表示)

おまけ

またKiro CLIインストール後にAmazon Q Developer CLIを呼び出すqコマンドを実行したところ、Kiro CLIが呼び出されました。

CleanShot 2025-11-18 at 11.26.48@2x

よって、qコマンドは自動的にKiro CLIにエイリアスされており、Amazon Q Developer CLIからのシームレスな移行が実現されています。既存のワークフローを変更することなく、Kiro CLIの高度な機能を利用できるようになります。

その他情報

Amazon Q Developer CLI ユーザーへの影響

既に Amazon Q Developer CLI を使用している方にとって、Kiro CLI への移行は以下のような影響があります。

移行方法
  • q update コマンドを実行するだけで自動的に Kiro CLI に移行
  • 既存の MCP サーバー設定(~/.aws/amazonq/mcp.json)は自動的に .kiro/settings/mcp.json にコピーされ引き継がれる
  • 資格情報も引き継がれるため、再認証は不要
コマンドの互換性
  • q コマンドは自動的に Kiro CLI にエイリアスされる
  • 既存のワークフローを変更することなく、そのまま q コマンドを使用可能
料金・クレジットへの影響
  • Amazon Q Developer のサブスクリプションを持っている場合、Kiro と Amazon Q Developer を同時に利用可能
  • Kiro CLI への移行後も Amazon Q Developer の機能は引き続き利用できる
  • 新規ユーザーには 30 日間有効な 500 ボーナスクレジットが付与される

CleanShot 2025-11-18 at 11.58.30@2x

つまり、Amazon Q Developer CLI ユーザーは設定やワークフローを変更することなく、Kiro CLI の高度な機能をシームレスに利用できるようになります。

スタートアップクレジットプログラム

新興企業向けに充実したクレジットプログラムが用意されています。
スタートアップ企業が Kiro を無料で利用できるクレジットが提供され、初期投資を抑えながら開発生産性を向上させることができるようです。詳細は AWS Startup Credits Program をご確認ください。

https://aws.amazon.com/jp/blogs/startup/one-year-free-for-startups-2025/

まとめ

今回は Kiro の一般提供開始についてご紹介しました。

プレビュー版から約 4 ヶ月を経て、プロパティベーステスト、Kiro CLI、チームプランなど、開発者とチームの生産性を大きく向上させる機能が追加されました。

特に Kiro CLI は Q Dev CLI の後継として、ターミナルでの開発体験を革新する重要な機能です。
今回はインストールまでしか実行しませんでしたが、今後色々な機能を試そうと思います!

詳しい情報は、以下のAWS 公式ブログをご参照ください。
最後までお読みいただきありがとうございました!

以上、おつまみ(@AWS11077)でした!

参考

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