Kiro の Haiku 5.5 でクレジット倍率 0.06x が 0.3x に変わる境界を確かめてみた

Kiro の Haiku 5.5 でクレジット倍率 0.06x が 0.3x に変わる境界を確かめてみた

Kiro の Haiku 5.5 を 0.06x で使える範囲を、ヘッドレス実行での記事要約で測りました。コンテキスト使用率が 10〜11% を超えると消費クレジットが 4〜7 倍に増え、クレジット倍率が 0.06x から 100K 超過時の 0.3x に変化したと推測されます。
2026.10.26

はじめに

2026年10月23日、Kiro に Claude Haiku 5.5 が experimental support(試験的な提供)として利用可能になりました。

https://dev.classmethod.jp/articles/kiro-haiku-55/

Haiku 5.5 のコンテキストは 1M トークンで、100K トークンまでのリクエストは 0.06x、100K を超えるリクエストは 0.3x です。

https://kiro.dev/changelog/models/claude-haiku-5-5/

この記事では、Kiro CLI のヘッドレス実行で DevelopersIO の記事を 1 回のプロンプトで 1〜20 本読ませて要約させ、消費クレジットとコンテキスト使用率を測りました。

検証の方法

入力データ

DevelopersIO の記事 20 本(同じ著者の新しい順)を、記事タイトルと、コードブロックを除いた本文だけのテキストファイルにしました。1 本あたり 1,758〜9,566 文字(タイトルと改行を含む)です。

実行コマンドとプロンプト

次のコマンドで実行しました。auto との比較では --model auto に変えています。kiro-cli は 2.34.0 です。

kiro-cli chat --no-interactive --output-format stream-json --model claude-haiku-5.5 --trust-tools=fs_read "<プロンプト>"

プロンプトは、N(記事数)と L(要約の文字数)だけを変えました。

input/1.txt から input/N.txt までのファイルを読んで、各記事をL文字程度の日本語で要約してください。出力は JSON 配列のみとし、各要素は {"n": ファイル番号, "summary": 要約} の形にしてください。JSON 以外の文章やコードフェンスは出力しないでください。

標準出力を stdout.jsonl に保存し、jq で消費クレジットとコンテキスト使用率を取り出しました。記事数 16 の実行での出力です(requestIds の値は伏せています)。

$ jq '.data.update._meta.kiro | select(.kind=="turn_completion") | {requestIds, usage: .promptTurnSummaries[0].usage, usedTools: .promptTurnSummaries[0].usedTools}' stdout.jsonl
{
  "requestIds": [
    "<request-id-1>",
    "<request-id-2>"
  ],
  "usage": 0.15842298905472638,
  "usedTools": [
    "read_file"
  ]
}
$ jq -r 'select(.data.update.sessionUpdate=="tool_call") | .data.update.title' stdout.jsonl | sort | uniq -c
     16 Read File
$ jq -c 'select(.data.update._meta.kiro.kind=="context_usage") | .data.update._meta.kiro.usagePercentage' stdout.jsonl
1.2999999999999998
3.6090999
3.6090999
10.9654
10.9654

1 回の実行で、モデルへのリクエストは 2 回でした。読んだファイルの全文はコンテキストに加わり、使用率は 3.61% から 10.97% に上がりました。ファイルを読む前の 3.61% は、本文を渡さず「OK」とだけ答えさせた実行の 3.46% とほぼ同じで、ステアリング(0.2%)や組み込みツールの定義(0.7%)が含まれます。

計測結果

400 文字の要約

要約 400 文字で、記事数を変えた結果です。入力文字数は読ませた記事の合計です。

記事数 入力文字数 出力文字数 使用率(%) 消費クレジット
1 5,517 673 3.87 0.0156
10 54,826 6,149 8.31 0.1135
15 84,916 5,881 10.34 0.1292
16 86,920 8,747 10.97 0.1584
17 90,696 7,526 10.99 0.6811
18 94,991 8,823 11.08 0.6372
20 98,651 10,681 12.74 1.0516

使用率 10.97% の記事数 16 と 10.99% の記事数 17 の間で、消費クレジットが 4.30 倍に増加しました。使用率 10% は 100K トークンにあたるので、0.06x に収める目安になりそうです。

要約の文字数の変更

要約の文字数を変えて出力文字数が変わっても、今回の記事 16 本の要約では入力文字数の影響が支配的で、消費クレジットは大きく変わりませんでした。

要約の文字数 出力文字数 消費クレジット
200 5,047 0.1412
400 8,747 0.1584
600 10,120 0.1335
1000 14,168 0.1551

auto との比較

要約 400 文字の測定と同じ入力で、モデルを auto(--list-models で 1.0x)に変えた結果です。

記事数 Haiku 5.5 auto auto / Haiku 5.5
16 0.1584 1.7540 約 11 倍
17 0.6811 1.2640 約 1.9 倍

まとめ

今回の Kiro の Haiku 5.5 を使った記事要約では、実行後に表示されるコンテキスト使用率が 10〜11% を超えたところで、消費クレジットが 4〜7 倍に増えたことが確認できました。この増え方から、クレジット倍率が 0.06x から 0.3x に変わったと考えられます。

プロンプトや読み込むファイル、ステアリングを含めた入力が 100K トークンに収まり、サブエージェントやヘッドレス呼び出しなどで十分な成果が得られる場合は、Haiku 5.5 は特に費用対効果の良い利用が期待できそうです。

価格の変化は、実行後のレポートに表示される消費クレジットとコンテキスト使用率を見れば判断できるので、実際のワークロードで確かめてみてください。


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