Kiro CLI で選択可能になった Claude Haiku 5.5 を試してみた

Kiro CLI で選択可能になった Claude Haiku 5.5 を試してみた

Claude Haiku 5.5・Sonnet 5.5・Opus 5.5 に同じ文章を出力させ、Kiro CLI のヘッドレス実行で消費クレジットと実行時間を比べました。
2026.10.24

はじめに

2026年10月23日、Kiro に Claude Haiku 5.5 が experimental support(試験的な提供)として追加されました。

https://kiro.dev/changelog/models/claude-haiku-5-5/

Pro、Pro+、Pro Max、Power のユーザーが、us-east-1 と eu-central-1 で使えます。Haiku 5.5 は、素早い応答が求められる大量の処理向けのモデルです。

この記事では、Kiro の管理画面に表示されるクレジットの倍率が、実際の消費にどう反映されるかを、Haiku 5.5・Sonnet 5.5・Opus 5.5 で確かめました。

検証内容

倍率の確認

Kiro の管理画面「利用可能なモデルのリスト」では、クレジットの倍率が Haiku 5.5 は 0.06x、Sonnet 5.5 は 1.3x、Opus 5.5 は 2x と表示されています。

Kiro 管理画面の利用可能なモデルのリスト。Claude Haiku 5.5 の行が赤枠で囲まれ、クレジットは 0.06x と表示されている

changelog によると、Haiku 5.5 の倍率は 100K トークンまでのリクエストで 0.06x、100K トークンを超えるリクエストで 0.3x です。

同じ入出力なら、倍率の比から Sonnet 5.5 は Haiku 5.5 の約 22 倍(1.3 / 0.06)、Opus 5.5 は約 33 倍(2 / 0.06)の消費になります。

計測方法

kiro-cli 2.32.0 を使い、空のディレクトリでモデルだけを変えて同じプロンプトを実行し、stream-json 出力の meteringUsage から消費クレジットを、turnDurationMs から 1 ターンの処理時間を取り出しました。--trust-tools= を指定し、ツールは許可しませんでした。

最小のカスタムエージェント test-minimal(name、description、prompt だけを持つ)を使い、プロジェクトの文脈とステアリングを外しました。test-minimal は、次の JSON を ~/.kiro/agents/test-minimal.json に保存すると作成できます。

{
  "name": "test-minimal",
  "description": "検証用の最小カスタムエージェント",
  "prompt": "あなたはテスト用エージェントです。すべての回答を日本語で行ってください。"
}

実行したコマンドは次のとおりです。~/p1.txt には後述のプロンプトを保存します。

cd <空のディレクトリ>
kiro-cli chat --no-interactive --output-format stream-json \
  --agent test-minimal --model <モデルID> --trust-tools= "$(cat ~/p1.txt)" \
  | jq -r 'select(.type=="metadata" and .data.meteringUsage) | [.data.meteringUsage[0].value, .data.turnDurationMs] | @tsv'

<モデルID> には次の 3 つを指定します。

claude-haiku-5.5
claude-sonnet-5.5
claude-opus-5.5

モデル間で出力をそろえるため、約 380 文字の固定文を一字一句そのまま出力させるプロンプトを使いました。入力は 100K トークンより十分小さく、Haiku 5.5 の 0.06x が適用される範囲です。

p1.txt(プロンプト全文)
次の文章を、一字一句そのまま出力してください。前置き、見出し、引用符、補足は付けず、文章だけを出力してください。

クラウド上でアプリケーションを動かすとき、最初に決めるのは構成の細かさではなく、何をどこまで自分で管理するかという線引きです。仮想サーバーを借りれば自由度は高い一方で、パッチ適用や監視の設計は自分の仕事になります。マネージドサービスを選べば運用の負担は軽くなりますが、設定できる範囲は提供側の仕様に従います。どちらが正しいということはなく、チームの人数、障害時に対応できる時間帯、そして変更を加える頻度によって最適な位置は変わります。コストについても同じで、月額が安く見える構成が、夜間の呼び出しや調査の時間を含めると高くつくことがあります。判断に迷う段階では、完璧な正解を探すよりも、後から戻しやすい選択を優先するほうが安全です。まずは小さく始めて、実際に困った場面を記録し、その記録をもとに次の構成を選ぶ。この繰り返しが、遠回りに見えて最も確実な進め方です。

結果

各モデルを 3 回ずつ、毎回新規セッションで実行しました。各回では Haiku 5.5、Sonnet 5.5、Opus 5.5 の順に実行しました。各値は 1 回の実行が消費したクレジットを表し、括弧内は同じ回の Haiku 5.5 に対する比です。

実行 Haiku 5.5 Sonnet 5.5 Opus 5.5
1 回目 0.00388 0.137(35 倍) 0.214(55 倍)
2 回目 0.00388 0.0852(22 倍) 0.132(34 倍)
3 回目 0.00388 0.0852(22 倍) 0.132(34 倍)

2 回目と 3 回目では、Sonnet 5.5 と Opus 5.5 の Haiku 5.5 に対する比が、倍率の比にほぼ一致しました。1 回目の消費クレジットは、Sonnet 5.5 と Opus 5.5 のどちらも 2 回目・3 回目の約 1.6 倍でした。

9 回の出力は、いずれも固定文と一字一句一致しました。

同じ実行の処理時間(turnDurationMs)は次のとおりです。単位はミリ秒、n=3 です。

実行 Haiku 5.5 Sonnet 5.5 Opus 5.5
1 回目 2518 3436 4151
2 回目 2554 3108 3921
3 回目 2583 2979 4079

まとめ

Kiro で利用可能になった Haiku 5.5 を Sonnet 5.5・Opus 5.5 と比較し、消費クレジットの少なさと応答の速さを確認できました。

現時点では試験的な提供ですが、費用対効果に優れたモデルとして、ぜひお試しください。


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