S3の「最小ストレージ期間」ってなんだろう?
こんにちは!Koty-Mousa 矢坂幸太郎 です!
今回は、S3の「最小ストレージ期間」についてチェックしましょう!
S3の「最小ストレージ期間」
S3には様々なバケットタイプがあります。
東京(ap-northeast-1)リージョンの情報を見てみます。
各バケットタイプの、「最小ストレージ期間」は次の通りです。
ストレージクラス | 最低ストレージ期間 |
---|---|
S3 標準 | なし |
S3 Intelligent - Tiering | なし |
S3 標準 - 低頻度アクセス(IA) | 30日 |
S3 Express One Zone | 1 時間 |
S3 Glacier Instant Retrieval | 90日 |
S3 Glacier Flexible Retrieval (旧 S3 Glacier) | 90日 |
S3 Glacier Deep Archive | 180日 |
S3 One Zone - 低頻度アクセス(IA) | 30日 |
引用:
料金 - Amazon S3 |AWS
ストレージクラス - Amazon S3 |AWS
各ストレージクラスの説明はこちら
ストレージクラス | 説明 |
---|---|
S3 標準 | 頻繁にアクセスするデータに一般的に使用される、あらゆるタイプのデータの汎用ストレージ |
S3 Intelligent - Tiering | アクセスパターンが不明または変化するデータの自動コスト削減 |
S3 Intelligent - Tiering | オプションの非同期アーカイブアクセス階層 |
S3 標準 - 低頻度アクセス | ミリ秒単位のアクセスが必要な、長期保管だがアクセス頻度の低いデータの場合 |
S3 Express One Zone | 最も頻繁にアクセスされるデータ用の高性能ストレージ |
S3 Glacier Instant Retrieval | ミリ秒単位で瞬時に取り出し、四半期に 1 回アクセスするような長期保存のアーカイブデータの場合 |
S3 Glacier Flexible Retrieval (旧 S3 Glacier) | 1 分から 12 時間の取り出しオプションを使用した長期バックアップとアーカイブの場合 |
S3 Glacier Deep Archive | 1 年に 1〜2 回アクセスされ、12 時間以内に復元できる長期のデータアーカイブの場合 |
S3 One Zone - 低頻度アクセス | ミリ秒単位のアクセスが必要な、再作成可能なアクセス頻度の低いデータの場合 |
そもそも、「最小ストレージ期間」って何?
AWSは、次のように説明しています。
S3 One Zone - 低頻度アクセス の場合の説明です。
30 日が経過する前に削除されたオブジェクトには、残りの日数分のストレージ料金に等しい日割り料金が発生します。
30 日が経過する前にオブジェクトが削除されたり、上書きされたり、別のストレージクラスに移行されたりした場合、通常のストレージ利用料金に加えて、その 30 日の残りの料金が日割りで請求されます。
これには、File Gateway によって実行されたファイル操作の結果には削除されたオブジェクトが含まれます。
30 日以上保存されたオブジェクトについては、30 日の最小料金は発生しません。
図で確認しましょう。
S3 標準は、最低ストレージ期間がないため、削除すればそれ以降のストレージ料金は発生しません。
1日後に削除すれば、料金は1日分です。
しかしながら、S3 標準 - 低頻度アクセス(IA)および S3 One Zone - 低頻度アクセス(IA)の場合、最低ストレージ期間が 30 日と設定されています。
したがって、保存してから1日後に削除した場合であっても、30日分の料金が課金されます。
用途にご注意を!
ご注意いただきたいのは、最低ストレージ期間の設定があるストレージに定期的に更新されるファイルを保存すると、意図しない課金になる可能性がある点です。
例えば、1日おきに更新されるファイルを5日間分実行した場合、
S3 標準の場合は 5日分の料金となりますが、S3 IA の場合は、最低ストレージ期間によって、課金が大きくなってしまいます。
このような用途では、最低ストレージ期間があるストレージは使用しないことをおすすめします。
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