AWS IoT TwinMaker Matterport 統合が利用可能になっていました
こんにちは、CX事業本部 Delivery部の若槻です。
AWS でデジタルツインアプリケーションを開発できる AWS IoT TwinMaker で、Matterport integration(統合)が利用可能になっていました。
連携時の画面キャプチャ:ユーザーガイドより引用
Matterport 側のプレスリリースはこちら。(2023/7/1 時点でリンク切れとなっていました)
AWS 側のプレスリリースは特に出ていなかったためしばし様子見していましたが、つい先日にユーザーガイドに統合の手順が記載されたページが追加されていることに気づきました。
AWS IoT TwinMaker と Matterport は、以前までも Matterport の空間データをを MatterPak Bundle 形式でエクスポート/インポートすることにより連携をすることができましたが、今回利用可能となった AWS IoT TwinMaker Matterport 統合により、より簡単に両者の連携ができるようになりました。
今回は AWS IoT TwinMaker Matterport 統合の手順を確認してみました。ただし、前提となる Enterprise サブスクリプションを用意できなかったため、連携完了までは行っていません。
前提
Enterprise サブスクリプション
AWS IoT TwinMaker Matterport 統合を利用するためには、Matterport の最上位プランである Enterprise を購入する必要があります。
plan | fee ( $/Monthly) | Total Active Models |
---|---|---|
Free | 0 | 1 |
Starter | 9.99 | 5 |
Professional | 69 | 25 |
Professional Plus | 129 | 50 |
Business | 309 | 125 |
Business Plus | 689 | 300 |
Enterprise | 問い合わせ | 制限なし |
Enterprise プランは、ユーザー数やアクティブスペース数の制限なく利用できます。価格については、Matterport に連絡して確認する必要があります。
詳細は次のページをご覧ください。
しかし現在使用できる Enterprise プランのアカウントが無いため、今回は Starter プランのアカウントを代わりに使用して可能な限り手順を確認してみます。
AWS IoT TwinMaker ワークスペース ロールへの権限追加
後述の手順で作成する AWS Secrets Manager secret へのアクセス権限を、AWS IoT TwinMaker ワークスペース ロールに追加する必要があります。
{ "Effect": "Allow", "Action": "secretsmanager:GetSecretValue", "Resource": [ "AWS Secrets Manager secret ARN" ] }
手順
AWS IoT TwinMaker Settings 画面を見ると以前まではなかった[3rd Party Resources] タブが追加されています。そのタブの中には、接続する Matterport アカウントの管理メニューが設けられています。
手順は下記のようになります。
- Matterport に連絡する
- Matterport 資格情報を生成して記録する
- Matterport の認証情報を AWS Secrets Manager に保存します
- Matterport スペースを AWS IoT TwinMaker シーンにインポートする
それぞれの手順内容を確認してみます。
1. Matterport に連絡する
統合を有効にするために必要なライセンスを構成するためには、Matterport に連絡をする必要があります。すでに Matterport アカウント マネージャーがいる場合は直接連絡し、いない場合は下記の通りコンタクトページから連絡を行います。
前述の AWS コンソール画面で [Step 1. Contact Matterport] のリンクをクリックして開きます。
すると AWS パートナーへのコンタクトページが開くので、こちらから Matterport へリクエストをします。
2. Matterport 資格情報を生成して記録する
Matterport Developer Tools より必要な資格情報を生成して記録します。
- SDK Key
- Client ID
- Client Secret
こられの情報については、SDK Key は作成できましたが、Client ID および Client Secret についてはそれらが作成できる Application integration Management メニューが見当たりませんでした。
Client ID および Client Secret については、 どうやら Enterprise プランを購入した場合にのみ Application integration Management メニューから取得できるようになるようです。
3. Matterport の認証情報を AWS Secrets Manager に保存する
手順 2.で生成した資格情報を AWS Secrets Manager のシークレットとして指定します。(今回は資格情報をすべて取得できていないので値は設定しません。)
AWSIoTTwinMaker_Matterport
というキーを持つタグを付与して保存します。
AWS IoT TwinMaker Settings 画面に戻ると、Secret Manager に追加したシークレットが [Connected Accounts] メニューに表示されています。
タグを付与したシークレットは自動的に AWS IoT TwinMaker の接続アカウントの対象となるようです。
4. Matterport スペースを AWS IoT TwinMaker シーンにインポートする
AWS IoT TwinMaker コンソールの [Settings > 3rd Party Resources > Matterport Integration] メニューで統合を設定し、インポートを行います。
連携したいスペースの Matterport Model Id を確認します。
そして [Connection Name] で先程確認した接続を選択して設定できるかと思いましたが、選択できません。 資格情報を正しく設定するなどの対応が必要なようです。
おわりに
AWS IoT TwinMaker Matterport 統合が利用可能になっていたのでご紹介しました。
AWS re:Invent 2022 の Keynote セッションで登壇した Dr. Werner Vogels(Amazon.com VP and CTO)が、3D技術と3Dモデルの価値に関する文脈で Matterport と AWS Iot Twinmaker の連携について触れていました(YouTube リンク)が、その後特に進展がなかったので、今回のアップデートでようやくそれが実現したというところでしょうか。
今回は Enterprise サブスクリプションを用意できなかったため、連携完了までは行えませんでしたが、出来た際はまた共有をします。
以上