Mac のショートカットキーで仕事効率を上げる!
Guten Tag, ベルリンから伊藤です。
PCで仕事をされる皆さん、ショートカットキーを活用されていますか?
私は元々好んでショートカットを使う方でしたが、新卒でIT業界に入社した時、先輩がコマンドラインのみならずソフトウェアの起動や切り替えまで、ほぼすべての作業をキーボードだけで目にも止まらぬ速さでやっていて「これがエンジニア...!」と衝撃だった思い出があります。
またクラスメソッドに転職してから MacBook を使い始め、4年経った今ではすっかり快適に使っていますが、当初は Windows からの違いに悪戦苦闘したものです。
もしまだカーソルでメニューを開いている方、その数秒の積み重ね、短縮できますよ!
ということで、今回は MacBook に絞って、私が主に使っているショートカットキーを中心とした作業効率を上げる TIPS をご紹介したいと思います!
また、おまけにドイツ語入力に関してもいくつか合わせてご紹介します。
もくじ
ショートカットキー
Mac を使いこなす
ドイツ語入力のあれこれ
多くのアプリで
Windows の Ctrl キーは、Mac では command (⌘) キーに置き換え、大概のショートカットはそのまま使うことができます。
command + Z, C, V, X, F
↑ これは全人類に覚えてほしい基本中の基本ですので、説明は省きます!
キー | 意味 |
---|---|
command + S | (上書き)保存 (Save) (+shiftで新規保存) |
command + W | ウィンドウを閉じる (Window) |
command + T | 新規タブを開く (Tab) (+shiftで直前で閉じたタブを開く) *1 |
command + N | 新規ウィンドウを開く (New) *1 |
command + P | 印刷 (Print) |
command + +/- | ページや文字サイズの拡大/縮小 |
command + クリック | クリックしたものを複数選択 |
shift + クリック | 選択中のものからクリックしたものまですべて選択 |
command がショートカットの基本であるのに対し、多くの場面で shift は逆方向の意味や追加的な機能を持ちます。
*1:ブラウザ、Finder、Terminal 等でも使えますが、アプリでタブ表示機能がない場合は T は別の意味を持つ可能性あり。Office アプリでは N は新規メールや新規ファイル作成となります。
文字編集に
キー | 意味 |
---|---|
command + Y | やり直し、直前の操作を繰り返す (Zの逆) |
command + A | 全て選択 (All) |
command + B | 太字 (Bold) |
command + U | 下線 (Underline) |
command + I | 斜体 (Italic) |
command + K | ハイパーリンク |
fn + delete | カーソルの前を削除 (WindowsのBack Space) |
command + 矢印キー | 左右(←/→): 行の先頭/末尾にカーソルを移動 上下(↑/↓): 文章全体の先頭/末尾にカーソルを移動 |
option + 左右キー | 単語ごとにカーソルを移動 |
shift + 矢印キー | 文字列を選択 (さらにcommandやoptionと組み合わせて) |
*K, B, U, I の書式編集は多くのアプリやブラウザページでも使えます。Office はもちろん、Google Docs、Confluence、Notion、さらに Facebook の投稿でも。ただし、Slack では B,I 以外は異なるキーを使います。
拡張アプリ:Clipy
文章編集で欠かせないのがコピペ力、Mac ではクリップボード拡張の Clipy がめちゃめちゃ便利!
デフォルトでは command + shift + V で以下のようなコピー履歴と定型文を登録できるスニペットを開くことができます。
私は、よく使う表現や情報はシステムの辞書登録(例えば「いt」で 「いつもお世話になっております。クラスメソッド 伊藤です。」 、「ぜいばん」で会社の税番号など)しており、メール等でよく使う文章はこの Clipy のスニペットに入れています。
ブラウザで使える
キー | 意味 |
---|---|
command + L | URLバーを選択 |
command + D | お気に入りに登録 |
command + R | ページの更新 (+shiftでスーパーリロード) |
command + リンクをクリック | リンク先ページを新規タブで開く |
control + tab command + option + 左右キー |
タブの切り替え |
command + shift + N | シークレットモードを開く |
前述の W, T, N, P, +/- 等も使えます!
実践例:ググり力を上げる
PCで仕事をする上で検索力というのは最も必要とされることだと思います。ブラウザ上でも以下のようにショートカットキーを活用すれば、そのスピードを上げることができます。
- command + T (新規タブを開く) または command + L (URLバーを選択)
- 検索文字列を入力し、Enter (検索)
- 検索結果から複数のめぼしいページを command + クリック (新規タブで開く)
- control + tab (ページを切り替え)
- command + F (ページ内検索) で単語を入力して Enter/shift+Enter (検索)でページ内の該当箇所に飛ぶ
- 欲しい情報がなければ command + W (タブを閉じる)
- 4〜6を繰り返す
分からない・不便なことがあればまずは調べてみることが大事。欲しい情報により速く辿り着けるようになりましょう!
Mac を使いこなす
トラックパッド
MacBook を初めて使い始めた時に最初に分からないのが、いわゆる右クリック。これはデフォルトでは2本指のクリックですね。他にも、単語の上で強めにクリックすることで意味を調べる機能や、3本指を横にスライドしてデスクトップの切り替え...など様々な便利機能があります。
システム環境設定 > トラックパッド ですべてのジェスチャ設定があり、デフォルトからの変更もできるので、一つ一つ確認してマスターしましょう。
なお、Apple 純正の Bluetooth マウスでは、マウスでありながら同様にジェスチャが使えるので便利ですよ!
Mac のショートカットキー
キー | 意味 |
---|---|
command + Q | アプリの終了 (Quit) |
command + M | ウィンドウの最小化 (Minimize) |
command + tab | アプリの切り替え (+shiftで逆方向) |
control + space | 入力言語の切り替え *1 |
command + control + Q | 画面ロック *2 |
command + space | Spotlight (アプリやファイルの検索) *3 |
*1:日本語キーボードでなく、3言語以上利用する場合に。アルファベットと日本語などの2言語の切り替えには Caps Lock が使えます。
*2:PCから離席する時に必ず毎回やりましょう!私の Mac には Touch Bar があり、そこにロックボタンを入れているのでこのショートカットは使っていませんが、そうでない方はこれを覚えておくと便利です。(Touch Bar のカスタマイズについてはこちら)
*3:Mac の万能検索機、これもぜひとも活用してください。主にアプリの起動、ファイル/フォルダを検索する・開く、計算機、辞書で単語を調べる、といったことができます。
結果が多くて分かりづらい場合は、設定で種類を絞ることも可能。(詳しくは:【Mac】初心者にこそおすすめする便利なSpotlightの使い方)
他にも、command + H でアプリウィンドウの非表示 (Hide) ができますが、私はアプリをたくさん開いているとウィンドウがどこにいったか訳が分からなくなるので、デスクトップを分けるか M で最小化するかで可視化されている方が好みです。
また頻繁には使いませんが、command + , でアプリの設定を開くことができます。覚えておくと地味に便利!
画面キャプチャ
キー | 意味 |
---|---|
command + shift + 3 | 画面全体のスクリーンショットをDesktopに保存 (+controlで保存せずクリップボードにコピー) |
command + shift + 4 | 選択範囲のスクリーンショットをDesktopに保存 (+controlで保存せずクリップボードにコピー) |
command + shift + 5 | 画面レコーダーの起動 |
私がこの中で普段から使うのは command + shift + control + 4 (選択範囲のスクリーンショットをクリップボードにコピー) のみで、例えば同僚に「この画面だよ!」と伝える際に、これを実行してから Slack やメールにそのまま貼り付けます。
一方、文字や図形、モザイク等を追加する場合には、切り抜いてすぐ編集できる Skitch が便利なのでこちらを使います。本ブログでもよく利用されています!
Finder ショートカット
キー | 意味 |
---|---|
command + ↑ | 上の階層のディレクトリに移動 |
command + delete | 選択中のファイル/フォルダを削除 |
Enter | 選択中のファイル/フォルダを名前変更 |
space | 選択中のファイル/フォルダをプレビュー表示 *1 |
*1:ファイルの中身をさくっと見たい時に、ダブルクリックして開くよりもプレビュー表示が楽なことがあります。そのまま矢印キーで別のファイルを続けてプレビューできるのも便利。再度 space で閉じます。
そのほか、ウィンドウ操作に T, N, W、ファイル操作に C, V, Z 等も使えます。
ドイツ語環境で
ドイツ語キーボードではYとZの場所が逆なので、ソフトウェアキーボードをドイツ語にしているのを忘れて command + Z(と思ったらYになっている)を連打し、大変なことになる...というのは、あるあるじゃないでしょうか?!
仕事上、たまにドイツ語を使うにあたり調べたことを備忘録として以下で記録します。
ウムラウト入力
普段あまりドイツ語を使わない場合には、ドイツ語キーボードを追加することなく、英語入力モードのまま Option キーを使ってウムラウトやエスツェットを入力することができます!
例えば、 Option + U を押してから A を押すと、「ä」が入力されます。
詳しくは下記ブログを参考にしてください。(Alt は Option に置き換えます)
ただしこれ、日本語のローマ字入力モードの時には発動せず、「¨u」のように別々に入力されてしまうようです。
アプリ言語を変える
例えば Excel でのみ英語設定にしたい場合、Windows では各アプリの詳細設定から行いますが、Mac では システム環境設定 > 言語と地域 > アプリケーション にてまとめて管理できます。
以下の場合は、システム言語が英語で、Chrome はドイツ語、Excel は日本語とする設定です。
ドイツ語で Excel を開いた場合、関数もドイツ語になってしまう(例えば =SUM は =SUMME など)ので、これに慣れない方は、アプリの設定で日本語や英語にしておくと良いでしょう。
なお、Google Spreadsheet では言語設定をドイツ語にしていても、英語の関数を使用するための設定がありますが、Excel ではそのような設定はないようで、代わりに Funktionenübersetzer(関数翻訳機)というアドオンがあるようです。
, と . の入れ替え
多くのEU諸国では小数点に , を使います。地域設定から自動的に適用されますが、 システム環境設定 > 言語と地域 > 詳細 より小数点と桁区切りの設定を明示的に変更ができます。
なお、外部キーボードでテンキーを使用していて、テンキーのドットをコンマに変えたい場合、Karabiner-Elements を導入すればソフトウェアマッピングするオプションがあるようです。
Excel だけならこちらも良いアイディアだと思いました!→【Excel】テンキー入力でピリオド(.)をカンマ(,)にする方法 税筋ブログ
おしまい
最近、Windows ドイツ語配列の外付けキーボードをもらったので Mac に繋いで試したのですが、Strg (Ctrl) ではなく Windows キーが command (⌘) ということで激しく心乱れました。これはシステム設定で解決できた(参考)のですが、今度は Mac の搭載キーボードに戻った時にショートカットの位置が違って困るのなんの。これも Karabiner で解決できるようですね。
こうして普段いかにショートカットに頼っているかに気付き、このブログ執筆に至り、調べる中で私自身も新たな発見がありました。
社長が昼例で「牛乳パックを切るハサミを変えたら効率がすごく上がったので、ツールの見直しは大事」という話をしていましたが、本当にその通りです。
今回ご紹介したのは、一般的、かつ私がよく使っているショートカットキーやツールです。すべてを覚えなくても、ぜひ少しずつ試してみてください!また、皆さんが毎日使うアプリでもさらにショートカットできるところはあるはずなので、日々開拓して、どんどん作業効率を上げていきましょう!
他にも便利な機能があれば、ぜひ教えてください!
Bis dann!
その他の参考: