
製造ビジネステクノロジー部が設立して1年経ちました!
こんにちは、おおはしりきたけです。今日はクラスメソッドの設立記念日です。クラスメソッドも今日から22年目を迎えます。 私が、クラスメソッドに入ったのが2009年なので、在籍から17年目になります。
思い起こせば、数年前。私はアプリケーション開発を行っている部門の責任者でした。そこから数年経過し、より業界特化していこうということで、部門を3つに分け、1年前に製造ビジネステクノロジー部が立ち上がりました。今回は、製造ビジネステクノロジー部が設立して1年経過した振り返りと、今後に向けてを書かせていただきます。
なぜ「製造業特化」の部門が必要だったのか?
これまでクラスメソッドは、AWSをはじめとするクラウド技術を強みに、多くのお客様の課題解決を支援してきました。そして、私の部門は、AWS上で動くシステム開発を何年も行っていました。利用してきた技術は、WebFrontやBackendのモダンなアプリケーション開発はもちろんのこと、スマホアプリ(iOS/Android)、LINE、IoT、Alexaなど様々な技術領域で、業界業種とわずお客様を支援してきまあした。
しかし、お客様のビジネスに深く関わっていく中で、ある種の壁を感じるようになっていました。それは、「技術を提供するだけでは、お客様のビジネスの根幹にまでは入りきれない」という現実です。
特に、日本の基幹産業である「ものづくり」の世界では、その傾向が顕著でした。現場には長年培われた知見や複雑なプロセスがあり、その一つ一つを深く理解せずして、本当の意味でのDXは実現できません。
- 自分たちの技術力で、日本のものづくりをもっと足元から支えたい
- そのためには、もっと現場の意見を聞き、お客様と同じ目線で課題を捉える必要がある
そんな想いが日に日に強くなり、業界特化していこうということで、1年前にCX事業本部という部門を分け、私は製造ビジネステクノロジー部を立ち上げる決断をしました。部署名には、私たちの覚悟が込められています。クラスメソッドのコアであるテクノロジーは絶対に入れたい。しかし、そのテクノロジーは、お客様のビジネスに貢献してこそ価値がある。この二つを繋ぎ、お客様の製造DXを本気で推進する。それが私たちの使命です。
この1年間の振り返り
この1年間、私たちは「クラウドとリアルの融合により、製造業の新しい可能性を切り拓く」というミッションを胸に、様々なお客を支援させていただきました。
最初から全てが順調だったわけではありません。部内からも「なぜ、業界特化なのか?」という声もありました。なぜ業界特化なのかを部内の定例で話をしたり、部内のマネージャー陣とも何度もすり合わせを行いました。
そして、とにかく現場に足を運び、お客様の声に耳を傾ける。それを繰り返すうちに、これまで見えていなかった課題がより明確になり、私たちの技術やスピードがお客様のビジネスに貢献できるポイントが、少しずつですが見えてきました。
お客様との対話が増えるにつれ、チームにも変化が生まれました。当初は戸惑いのあったメンバーも、お客様が抱える課題の面白さや、自分たちの仕事が持つインパクトの大きさに気づき、製造業の世界に興味を持ってくれるメンバーも増えてきました。今では「製造業ブートキャンプ」と称して、メンバーが自発的に業界知見を共有する勉強会が開かれるまでになっています。
もちろん、私たちはまだ製造業という広大な世界の、入り口に立ったに過ぎません。しかし、この1年で得た「お客様と共に課題を解決していく」という確かな手応えはあります。社内以外にも様々なパートナー様にも恵まれてきました。徐々にですが着実に製造業のお客様に貢献できるようになってきたと思います。これから、もっと深く、もっと広く、お客様のビジネスに入り込んで価値を提供していきたいと、決意を新たにしています。
これからの1年で目指すこと
この1年間、様々なお客様と向き合う中で、私たちが進むべき道がより明確になりました。それが、以下の3つの事業領域です。
昨年は、まずお客様を知ることから始まりましたが、次の1年は、これらの領域で具体的な価値を創出するフェーズです。私たちは、各領域においてお客様の価値創出を強力に支援していきます。
1.コネクティッドカー領域:「移動」を「価値ある体験」へ
自動車業界は今、SDV(Software Defined Vehicle)の潮流の中で100年に一度の大変革期を迎えています。私たちは、この変化をリードするお客様を技術で支援します。車両データ活用のためのアプリケーション開発や車両から得られる膨大なデータを収集/分析するプラットフォームをクラウド上に構築したり。これにより車はもはや単なる「移動手段」ではなくなります。
個々のユーザーに最適化されたエンターテイメントや、安全運転支援といった「移動中の体験」そのものを革新し、データを活用した新たなサービスなど、新しいビジネスの創出までを支援します。
2.スマートファクトリー:「効率的に価値を生む工場」への変革
人手不足や熟練技術者への依存といった課題に対し、私たちは「現場改善サイクルを日常化する」ことを目指します。具体的には、工場のPLCなどOT(制御技術)データを収集し、ITデータと統合。カメラ映像をAIで解析する外観検査の自動化や、センサーデータに基づく設備の予兆保全を実現しようと考えています。
具体的にはClassmethod PLC Data To Cloudをさらに機能拡張し、よりお客様の利用範囲を増やしていこうと考えています。
これにより、「勘と経験」を「データと事実」に置き換え、製造コストの削減と品質の安定化を両立させ、お客様が本来注力すべき創造的な改善活動に時間を使える環境を創り出します。
3.スマートプロダクト:「モノ売り」から「コト売り」へのビジネス変革
家電製品から産業機械まで、あらゆる「モノ」がインターネットに繋がる時代。私たちは、お客様が「モノを売って終わり」のビジネスから脱却し、顧客と継続的な関係を築く「コト売り」へ転換するためのお手伝いをします。
- 自社の製品を通じて、お客様ともっと深く、長く繋がりたい
- データを活用して、本当に喜ばれる製品を作り続けたい
スマートプロダクトチームは、そう願うお客様のビジネスパートナーです。私たちは、お客様の「やりたいこと」に寄り添い、それを実現するための最適な技術と方法をご提案します。
おわりに
私たちの目標は、製造業のお客様がDXを進める上で「困ったら、まずクラスメソッドに相談しよう」と思っていただけるような駆け込み寺のような存在になること。そして、日本のものづくりの競争力を高める一翼を担うことです。
クラスメソッド設立22周年、そして製造ビジネステクノロジー部設立1周年という節目を迎えられたのは、私たちの挑戦を信じ、信頼してご相談くださるお客様、共に価値創造に取り組むパートナー企業の皆様、そして何より一緒に奮闘してくれるメンバーのおかげです。この場を借りて、心から感謝を申し上げます。本当にありがとうございます。
そして、このブログを読んで、私たちの挑戦に少しでも胸が熱くなった方がいらっしゃいましたら、ぜひ一緒に働きましょう!
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