【レポート】Meet the builders ~ 社員が語る AWS とは ~ #AWSSummit
まいど、大阪の市田です。
本記事は、現在開催中のAWS Summit 2018 Tokyoで行われた事例セッション「Meet the builders ~ 社員が語る AWS とは ~」のレポートです。
セッション概要
AWS はビルダー向けのクラウドです。 AWS では世界中の顧客の望みを実現するために、常に顧客を第一に考える情熱的なイノベーターやクリエイターが活躍しています。 どうやって私たちのチームは顧客との継続的な関係を築いているのでしょうか。顧客やパートナー企業が満足される結果を提供するために、我々は大きく考え、 深く掘り下げ、常に最高水準の仕事を目指しています。 AWS 社内でビルダーを動かしているのは何かをご紹介いたします。
アマゾン ウェブ サービス ジャパン株式会社 Marketing Director:モデレーター:篠原 克志
セッション内容
このセッションは、複数の現役AWS社員の方が登場されて、モデレータ方の進行に基づいて各々の立場からAWSという会社、AWSの社員としての考え方等について語っていくという内容になっていました。早速その様子をレポートしたいと思います。
ビルダーの方のご紹介
よしださきこ さん
- 漢字が正確にメモできておりませんでしたので平仮名表記にさせていただいております。大変申し訳ありません。
- 入社して約3年
- AWSサポートのマネージャー
- ミッション:お客様体験をどう向上するか、イニシアチブの支援、エンジニアのスキルを磨いてお客様を支援
津村しょうへい さん
- 漢字が正確にメモできておりませんでしたので一部を平仮名表記にさせていただいております。大変申し訳ありません。
- テリトリー本部本部長
- 全国のユーザを支援
- 7年前に入社
篠原かつし さん
- 漢字が正確にメモできておりませんでしたので一部を平仮名表記にさせていただいております。大変申し訳ありません。
- マーケティング本部本部長
新井 飛鳥 さん
- ストラテジックアカウント本部アカウントマネージャー
- ラージのエンプラユーザを担当
- 多くても2,3社を集中的に専任
- SAと組んでAWSソリューションのご提案、アーキテクティング
- 今年で5年
- ずっと外資企業で営業職を経験
荒木 靖宏 さん
- ソリューションアーキテクトのシニア・マネージャー
- 入社して7年ちょっと
- ずっとソリューションアーキテクト
- AWS環境設計のお手伝い
- 2011年当初からどんどん仕事が変わってる
- AWSのサービスも増えたしユーザの知識も増えてきた
堀 剛 さん
- シアトル勤務
- ソフトウェアデベロッパーマネージャ
- Dynamodbを担当
- 今日は開発関係の話ができたらいいなと思ってる
ビルダーとしてのDNA
- 製品やサービスのローンチが目標ではなくスタート
- よりよいサービスをどう届けていくかを重視
何が我々をビルダーとしているのか
松原さん
- 営業だからサービス開発やってないけど重要な役割を担っていると思っている
- お客様のニーズを集めてるのは重要な職責
- アマゾンがユーザからのニーズに基づくというカルチャーだから
- 3年前くらいのサミットの前日、多くのお客様が来場するならお客のニーズをそこで収集できたらいいと思いついた
- 大きなホワイトボードを置いて、要望を書いて貼ってもらった。
- その時のご要望
- NATなしでS3へのダイレクトアクセス(圧倒的に多かった。実現済み)
- MongoDBのマネージドDB
- WorkSpacesの東京リージョンリリース、廉価なWorkspaces(実現済み)
- 大阪リージョンほしい(大阪ローカルリージョンとして実現済み)
- Direct Connect大阪オープン(実現済み)
- オラクルRAC(代替候補となるサービスが多数あります)
- EC2のMac OS版
- 分単位課金(実現済み)
- WAFサービス(実現済み)
- 円建て課金
- マネージメントコンソール日本語化(おおよそ実現済み)
- AS400
- ご要望頂いたものは現時点で7-8割実現してる
- AWSのサービスは90%くらいがお客様のニーズから作られている
よしださん
- AWSのエンタープライズサポート(最上位サポート)というものがある。
- 社内の認定を通ったエンジニアが対応
- 日本のAWSサポートで始まった取り組み
- エンジニアから発生したプロジェクト
- お客様からのフィードバックなどの情報から見直した結果 - この返答だとお客様がどう受け取るか、どう感じるかといったことを「フォーカスした認定になっている
- どのお客様が見ても伝わるのか?、ある特定のお客様が見たらちゃんと伝わるのか?というコミュニケーションが出来てれば認定
- 項目はどうやって決めたか
- エンジニアもマネージャーも一緒に考えた
- マネージャーとか先輩後輩とか関係なくストレートに意見のやり取りをしている。
- ときには「グハッ!」とくることもある。
- そのおかげで日々研鑽しあってると感じる
- エンジニアとして自律的に判断しながら動いてることから成立しているのかなと考えている
堀剛さん
- R&Dのエンジニアの立場としてAWSのユニークな点とは?
- 何が我々の成長を助けているのか
- オーナーシップモデルに尽きる
- 私達はdevopsである
- デザインしてる時ににどういう運用したら一番いい運用ができるか
- どういうアラートが必要で、どういうダッシュボードが必要かということを考える
- 言うのは簡単だけど、運用が大変、テストが大変
- そうなるとスピードが落ちる。
- 自分たちで責任もってやってるので、どこに投資するのか自分たちで決めてやっていく
- チームのサイズはピザ2枚でまかなえるくらいのチームの大きさ
- 毎日、Dynamodbのバックアップ・リストアのことばかり考えてる
- チームとして一つのことを考え続けることは大切
- モノを作っていることそのものも大切だけど、夢がないとイノベーションは出てこない
荒木さん
- 入社当時はソフト開発チームとDC運営チームだけだった。
- 営業もソリューションアーキテクトもいなかった
- 製品いついての説明だけ公開されていた
- お客様からはベストプラクティスを教えてという声が多かった
- こういうチーム作ろうという声が上がった
- 広くあまねく伝えるのはジェフ・バーがやる
- 特定のお客にはルビー・バルデスが対応
- ルビーは営業組織作ったほうがいい、こういうチーム作ったほうがいいという形で次々と文書に起こしていった
- たくさんの社員採用につながった
- 「自分の仕事はこう」っていうオーナーシップを持って働ける人を増やす
- 「これは自分の仕事じゃない」っていう人を採用しない
会社について
新井さん
- ある時ミッションクリティカルなシステムをAWSに乗せたいというお客様がいた
- 諸々の要件から今回は無理かなということでお客様共々諦めかけた
- そのタイミングでそのお客様とトップ同士で話したら事情を把握して「ちゃんとデリバーするよ」とその場でアンディが話をした
- しかし、そうは言っても結局は無理だろうと思っていたが、グローバルチームから突然連絡が来た
- しかも電話はかなり上位の社員から直接きていたこともあった
- 皆お客様にデリバーすることだけを考えてる
- 結果的にそのお客様にデリバーできた。ひいては他のお客様にデリバーできた。
- こういう緊急事態のときは、通常のラインとは違ってフラットなやり取りができるようになるという組織
よしださん
- お客様のことを考えて出した結論は大体正解という風潮
- プラスアルファとして短期的な利益のために長期的な利益を犠牲にしないという点もある
- 例えば、ある上限緩和のユースケースをお客様からいただいた
- 今このリクエストを通すと後日リミットに届いてしまって結果的にお客様が困ってしまうだろうと思った
- この方向では幸せになれない
- お客様の納期のこともあるが、他の部署も巻き込みながら提案していった方がいいのではと判断
- 営業、SAも巻き込んでチームを組んで対応した。
- お客様にリクエストされたことだけをやってるという訳ではない、それが特徴的。
津村さん
- 少ない人数で10万以上のお客様を対応
- 対応するために営業社員を増やすのは普通
- 詳細は言えないが、こういうお客様はこういう情報お伝えしたら喜んでいただけるんじゃないか、みたいなのを機械学習で出して対応したりしてる
- 今は自分のチームにアナリストを採用してたりする。
新井さん
- 新しいことにチャレンジできる環境がそろってる
- 5年前に入社した時は、今まで経験したことのない環境のお客様の対応で、それまでとは全く違う世界だった。
- また次の環境でも違う世界だった。
- AWSに対する色んなニーズを聞けたことがよかった
荒木さん
- 今は100以上のサービスがあるが、以前は「EC2にどんなアプリ入れてどんな運用して」という話をしていた
- SA全員がそういう話ができる訳ではない (この時一時的に別作業が入っていたのでお話が聞けていませんでした。すみません。)
堀さん
- 最終的にはチーム、人がものを作っている自覚
- 360度フィードバックを生かしていくことができる。
- やったことがないことをやらなければいけない
- 失敗することもある。
- 失敗したらフィードバックとしてどうやったら次は失敗しないのか等を、人としてチームとして成長できるところが好き
最後に
AWSが顧客ニーズに基づいたサービス開発をしているというのはよく聞きますが、その思想を元に社員の方それぞれの目線でご意見や考え方を聞けたのは非常によかったと思います。
顧客のニーズに応えるという徹底的な姿勢、私も見習っていきたいと思います。