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[2025年10月15日号]個人的に気になったModern Data Stack情報まとめ
さがらです。
Modern Data Stack関連のコンサルタントをしている私ですが、Modern Data Stack界隈は日々多くの情報が発信されております。
そんな多くの情報が発信されている中、この2週間ほどの間で私が気になったModern Data Stack関連の情報を本記事でまとめてみます。
※注意事項:記述している製品のすべての最新情報を網羅しているわけではありません。私の独断と偏見で気になった情報のみ記載しております。
Data Extract/Load
Airbyte
Airbyte社の今後のビジョン
Airbyte社の創業者兼CEOのMichel氏が、Airbyte社のデータインフラ業界における自社のビジョンと将来の方向性に関するブログを公開しました。
このブログでは、業界でM&Aによるプラットフォームの統合が進む中、Airbyteは買収ではなく自社で単一の統合プラットフォームを構築する道を選んだと述べています。その基盤となるのがOpen Sourceであり、これによりセキュリティや信頼性に加え、変化の激しいAI時代におけるportabilityがもたらされると強調しています。
将来的には、AIを中核に据え、自然言語でのパイプライン構築などを実現する「agentic data platform」を目指すとも記述があります。
Data Warehouse/Data Lakehouse
Snowflake
Snowflake-managed MCP serverがパブリックプレビュー
Snowflakeの新機能として、AIエージェントから安全にSnowflake上のデータを取得できる「Snowflake-managed MCP server」がパブリックプレビューとなりました。
現時点ではCortex SearchとCortex Analystに対応するMCP Serverが構築できる仕様となっています。
私も実際に試してブログにしておりますので、こちらも併せてご覧ください。
「OBJECT_VISIBILITY」プロパティがパブリックプレビュー
Universal Searchの検索結果に権限がないデータベースオブジェクトを出力可能となる「OBJECT_VISIBILITY」プロパティがパブリックプレビューとなりました。
検索結果から「Request Access」を行うことも出来るため、個人的には熱いと感じている機能です!
私も実際に試してブログにしておりますので、こちらも併せてご覧ください。
SELECT社によるSnowflakeのAI機能の概要・コスト監視方法のまとめ記事
SELECT社から、Document AI、Snowflake Intelligence、Cortex Search、Cortex Analyst、について機能概要とコスト監視方法をまとめた記事が出ていました。
クエリタグの活用に関する記事
Snowflakeのクエリタグの活用について非常によくまとまった記事が出ていました。どのレベルでクエリタグをつけるべきか、クエリタグをつけた後にコスト分析するにはどのようなクエリを書けばよいか、という内容がまとめられています。
BigQuery
Gemini in BigQueryのセキュリティ・プライバシー・コンプライアンスに関するドキュメントが公開
Google Cloudが、Gemini in BigQueryのセキュリティ、プライバシー、コンプライアンスに関する技術ドキュメントを公開しました。
許可なくモデルのトレーニングに使用されることはないこと、Googleのセキュリティおよびコンプライアンスサービスの対象でありGoogleはSOC 1/2/3・ISO/IEC 27001・HIPAAコンプライアンスなどの認証を取得していること、あたりがポイントだと思います。
Databricks
Mooncake Labs社の買収を発表
Databricks社がMooncake Labs社の買収を発表しました。以下の記事によるとこの買収は、Postgresを基盤とし、AIエージェント向けに最適化された新しいOLTPデータベース「Lakebase」のビジョンを加速させることを狙いとしているようです。
Mooncake Labs社ですが、Icebergネイティブの取り込みエンジンである「Moonlink」やPostgreSQLネイティブのリアルタイム分析データベースである「pg_mooncake」を開発していた企業です。
SAP Business Data Cloud Connect to Databricksの一般提供
SAPのデータをDatabricks上でシームレスに利用可能にする「SAP Business Data Cloud Connect to Databricks」の一般提供を開始しました。
Delta Sharing を活用し、SAP Business Data Cloud (SAP BDC) のデータを、ゼロコピーかつ双方向のライブ共有でDatabricksに連携する機能となっております。
Data Transform
dbt
Coalesce 2025が開催
dbt Labs社の年次イベントである、Coalesce 2025が開催されました。
Fivetran社とdbt Labs社の合併を含む、様々な発表が行われました。
以下のブログで発表された新情報をまとめていますので、こちらをご覧ください。
Business Intelligence
Looker
25.18のリリースノートが公開
Lookerの最新バージョンである25.18のリリースノートが公開されました。
今回のリリースに合わせてConversational Analyticsのアップデートがあり、エージェントのデータソースとして最大5つのExploreを選択できるようになったり、作成したエージェントを他のユーザーに共有できる機能が追加されるようです。
Sigma
SnowflakeのSemantic Viewに対して接続する機能のベータ版がリリース
Sigmaの新機能として、SnowflakeのSemantic Viewに対して接続する機能のベータ版がリリースされました。
Hex
2025年秋のリリース内容まとめ
Hex社の公式ブログより、2025年秋のリリース内容をまとめた記事が出ていました。
以下の新機能について言及があります。
- Threads:ワークスペース内のデータやsemantic modelなどのコンテキストをAIが利用して、自然言語でデータに対して質問できる新しいインターフェース
- Semantic ModelをAIで構築できる機能
- Exploreの機能改善: GUIベースの可視化機能にTop NフィルタやAggregate calcs、Pivot totals/subtotalsなどが追加
- Notebook Agentの改善:semantic modelをコンテキストとして利用し、より高精度な分析を支援してくれるように
Data Catalog
Select Star
AI AgentやSemantic Modelsなどの新機能をリリース
Select Starの最新リリースが公開されました。
まだいずれもプライベートプレビューですが、AIを用いたタグ付け機能を持つAI Agent、Open Semantic Interchangeに準拠したSemantic Models、などの機能がリリースされています。
Data Orchestration
Astronomer(Airflow)
Astronomer社が、エンタープライズ向けの新機能として「Astro Private Cloud」をリリースしました。
Astro Private Cloudの最大の特徴は、プラットフォーム管理を行う「Control Plane」と、個々のAirflow環境である「Data Plane」を分離した新しいアーキテクチャを採用している点です。
- Control Plane:すべてのAirflowデプロイメントにおける監視、ログ記録、アラート、システムヘルスの統合管理を提供
- Data Plane:個々のチーム、リージョン、またはユースケース向けに、完全に分離されたAirflow環境を提供