[2025年12月10日号]個人的に気になったModern Data Stack情報まとめ
さがらです。
Modern Data Stack関連のコンサルタントをしている私ですが、Modern Data Stack界隈は日々多くの情報が発信されております。
そんな多くの情報が発信されている中、この2週間ほどの間で私が気になったModern Data Stack関連の情報を本記事でまとめてみます。
※注意事項:記述している製品のすべての最新情報を網羅しているわけではありません。私の独断と偏見で気になった情報のみ記載しております。
Modern Data Stack全般
IBMがConfluentの買収を発表
IBMがApache Kafkaをベースとしたデータストリーミングプラットフォームを提供するConfluentを110億ドルで買収する最終合意に達したことを発表しました。
以下の記事を読む限りでは、今回の買収により、IBMはGenerative AIやAI agents向けの「Smart Data Platform」を構築し、ハイブリッドクラウド環境全体でのリアルタイムデータの活用とガバナンスを強化する狙いのようです。
Data Extract/Load
Omnata
Snowflake Intelligenceと統合した機能を発表
Snowflake Intelligenceが一般提供されたことに伴い、OmnataがAPJにおけるローンチパートナーとして、同機能への対応を発表しました。以下の2機能について発表しています。
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Live-query mode:データをSnowflakeに永続化させることなく、OmnataのPlugin functionsを経由して、SalesforceやJiraなどの接続先アプリケーションへリアルタイムにクエリを投げることができます。これにより、データパイプラインを構築する前のデータ探索や、即時性が求められるインサイト取得が可能になります。
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Automated Semantic Views:既に同期済みのデータに対して、Snowflake Intelligenceで利用できるSemantic Viewを自動生成します。接続先のエンドポイントからメタデータを直接取得・適用するため、手動によるSemantic Viewの定義が不要となります。
Data Warehouse/Data Lakehouse
Snowflake
SnowflakeとAnthropicが2億ドル規模の戦略的パートナーシップ拡大を発表
SnowflakeとAnthropicが、企業のグローバル展開におけるAI Agentの導入を加速させるため、2億ドル規模の戦略的パートナーシップ拡大を発表しました。
以下の記事によると、Claude Sonnet 4.5やClaude Opus 4.5などの最新モデルが、Snowflake IntelligenceやCortex AI Functionsにおいて利用可能になるとのことです。2025年12月10日時点ではClaudeの最新モデルは使えない認識ですので、これは嬉しいですね!
全エディションでSnowpipeの価格体系が容量ベースのシンプルなものに変更
Snowpipeのコストについて、「取り込んだデータ1GBあたり0.0037クレジット」というシンプルなコスト体系に全エディションで変更となりました。(2025年8月に、Business Critical以上のエディションでこの変更がされていました。)
これまでのSnowpipeのコストは正直予測が難しかったところがあるのですが、容量ベースのわかりやすいコスト体系になったことに加え、1ファイル数レコードのようなファイルが大量に来た場合の費用が格段に下がると思います。嬉しいアップデートです!
Databricks
ExcelファイルをDatabricks SQLおよびSpark APIで直接読み取れる機能がプレビュー
Databricks SQLおよびSpark APIs使用して.xlsファイルと.xlsxファイルを直接読み取れる機能がプレビューとなりました。
以下の検証記事も大変わかりやすくまとまっています。
Onehouse
Onehouse Notebooksを発表
Onehouseが、Quanton engineを搭載したインタラクティブなPySpark環境であるOnehouse Notebooksを発表しました。
以下の記事によると、このような特徴があります。
- Quanton engineにより、他の主要なApache Sparkプラットフォームと比較して3~4倍優れたコストパフォーマンスを実現
- Apache Sparkと完全な互換性があり、既存のPySpark Notebookファイルをそのまま実行可能
- 顧客のVirtual Private Cloud内にデプロイされた自動スケーリング機能を持つOnehouse Cluster上で動作
- OneSyncを使用して、作成したTableを任意のCatalogに自動的に最適化して同期
- Onehouse ConsoleからOCU (Onehouse Compute Unit) の範囲やInstance Typeを指定してNotebook Clusterを作成可能
lakeFS
lakeFSがDVCを買収
lakeFSが、Data Version Controlツールとして広く知られるDVCを買収したことを発表する記事が公開されました。
DVC (Data Version Control) は私も初耳だったのですが、Machine Learning プロジェクトや Data Science の実験において、ソースコードだけでなく、巨大なデータセットやモデルファイル、実験パイプラインをバージョン管理するための OSSのようです。
Data Transform
dbt
dbt Coalesce on the road Tokyoが2025年12月11日に開催
dbtの年次イベントとしてdbt Coalesceが毎年10月頃に開催されていますが、今年は初めて世界各国でも開催され、その東京版が「dbt Coalesce on the road Tokyo」が2025年12月11日に開催されます。
弊社クラスメソッドもスポンサーとなっており、ブレイクアウトセッションでも私が登壇予定です。弊社が新しくパートナーとなったOmniについて、Omni単体はもちろん、dbtとOmniを組み合わせることでできることについてもお話します。オフライン限定開催とはなりますが、ご都合のつく方はぜひご参加ください!
Business Intelligence
Looker
CSVやExcelファイルを直接アップロードして分析できる機能をリリース
Lookerの新機能として、CSVやExcelファイルを直接アップロードしてExploreで分析できる機能がリリースされました。
Tableau
2025.3がリリース
Tableauの最新バージョンである2025.3がリリースとなりました。
アップデート内容については、以下のリンク先が参考になると思います。
Omni
宣伝:クラスメソッドはOmniと国内初のパートナーシップ契約を締結しました
これは弊社の宣伝になりますが、Omniを提供するOmni Analytics, Inc.社と国内初のパートナーシップ契約を締結しました。Omni単体はもちろん、dbtと組み合わせた導入支援も可能です。
既に25本以上のOmniのブログを執筆しております、こちらも併せてご覧ください。
Data Catalog
Secoda
AtlassianがSecodaの買収を発表
Atlassianが、AIを活用したデータカタログおよび検索プラットフォームを提供するSecodaを買収したことを発表しました。
以下の記事では、Secodaの持つ構造化データの整理・理解に関する機能と、AtlassianのTeamwork GraphおよびAI製品であるRovoを統合する方針が示されています。既存のSecoda顧客については当面のサービス利用に変更はなく、将来的にはインフラを統合し、Atlassian Cloud Platformへの移行が進められる予定であると言及があります。
Data Activation (Reverse ETL)
Hightouch
新しいDestinationとしてRakutenが追加
Hightouchの新しいDestinationとしてRakutenが追加されました。
おそらく日本ユーザー向けの機能追加だと思います。






