FSx for NetApp ONTAP ではリストアしたボリュームのデータは一度プライマリストレージ(SSD)に書き込まれるので SSD ストレージ容量の空きに注意
コーヒーが好きな emi です。
以下のブログで、FSx for NetApp ONTAP に Windows Server で iSCSI 接続し、バックアップからボリュームをリストアしました。
リストアの際に注意する点を調べたところ、以下の記載を見つけました。
FSx for ONTAP は、ボリュームの復元フェーズではまずバックアップからボリュームの SSD ストレージ層にすべてのデータをダウンロードします。これは、ボリュームの階層化ポリシーを問わず実行されます。そのため、ボリュームには、復元するボリューム内のすべてのデータを格納するのに十分な SSD ストレージ容量があることを確認する必要があります。
バックアップの復元
リストアしたボリュームのデータは一度プライマリストレージ(SSD)に書き込まれるので、SSD ストレージ容量の空きに注意する必要があるとのことです。本ブログでは、自分の中で理解するため図解してみました。
結論
こちらのブログで記載した通り、ボリュームのリストアでは新しいボリュームを新規で作成します。リストアしたボリュームのデータは一度プライマリストレージ(SSD)に書き込まれます。つまり、リストアしたボリュームに格納されているデータ量分の空き SSD ストレージ容量が必要になります。
キャパシティプールストレージ階層のデータであっても、リストア時にはプライマリストレージ階層(SSD)に一旦書き込まれる
FSxN ボリュームには「プライマリストレージ階層」と「キャパシティプールストレージ階層」があります。詳細は以下ブログを参照ください。
例えば、以下のような容量で FSxN を構築すると、空き SSD ストレージ容量(プライマリストレージ階層)は 24 GiB となります。
- ファイルシステム
- SSD ストレージ容量 1024 GiB で作成
- ボリューム1
- プライマリストレージ階層に 500 GiB
- キャパシティプールストレージ階層に 500 GiB
- ボリューム2
- プライマリストレージ階層に 500 GiB
- キャパシティプールストレージ階層に 500 GiB
ここで、ボリューム1 のバックアップを取得しリストアしようとすると、空き SSD ストレージ容量(プライマリストレージ)は プライマリストレージ階層の 500 GiB + キャパシティプールストレージ階層の 500 GiB = 1000 GiB
が必要です。
空き SSD ストレージ容量(プライマリストレージ階層)は 24 GiB しかありませんので、容量不足でリストアは失敗してしまいます。
詳細は以下ブログも参照ください。