Open OnDemand 導入に役立つリンク集

Open OnDemand 導入に役立つリンク集

Clock Icon2025.03.20

はじめに

Open OnDemand は HPC 環境をブラウザから利用できる便利な Web ポータルです。日本語・英語ともに情報が限られており苦労しました。検証で得られた知見と、参考情報を共有します。

Open OnDemand とは

Open OnDemand は、Ohio Supercomputer Center(OSC)が開発・管理する Web ポータルです。ブラウザから HPC クラスタを操作できる利点から、世界中の 400 以上の HPC センターで採用されています。

主な特徴は以下の通りです。

  • CLI のシェルアクセス
  • インタラクティブなアプリケーションの実行
  • ファイルのアップロード・ダウンロードの操作
  • ジョブのサブミットや管理
  • GPU 環境とデスクトップアプリケーションの操作

従来の HPC 環境ではコマンドラインの知識が必要でした。Open OnDemand はブラウザベースのインターフェースを提供することでこの障壁を下げています。研究者や、学生が専門知識なく HPC 環境を活用できる点が最大の魅力ではないでしょうか。

公式サイト

基本情報と導入手順を確認するなら、まず公式サイトをご覧ください。

https://openondemand.org/

コミュニティ

Open OnDemand JP

日本のコミュニティサイトです。

https://openondemandjp.github.io/

ワークショップ資料

2025 年 1 月 27 日開催の九州大学でのワークショップ資料が参考になりました。各機関の Open OnDemand 活用事例を知ることができます。

https://www.pccluster.org/ja/event/2025/01/250127-hpc-oss-ws.html

公式フォーラム

ユーザーや管理者による質問と回答が活発に行われています。設定や問題解決のヒントを得るのには最適です。

https://discourse.openondemand.org/

導入事例とマニュアル

以下の国内導入事例は、実際の利用方法や UI カスタマイズ例の参考になりました。

構築のための参考資料

公式ドキュメントは最低限の内容のため、以下の記事が特に役立ちました。

日本語だけでなく英語でも、詳細な構築手順を解説した記事は驚くほど少ないのが現状です。

私の検証結果

HPC ユーザーでも、HPC の管理や構築サイドの人が主に Open OnDemand を設定するせいか、世界的に情報が少ない様に感じられました。微力ながら Open OnDemand の検証した 2 つの構成パターン構築方法を紹介します。

パターン1: 単一サーバー構成

Open OnDemand の Web ポータルと、シェルアクセスを提供するサーバーが同一のケースです。シンプルな構成で導入しやすく、AWS を利用してとりあえず実行環境を試したいときに使えます。

https://dev.classmethod.jp/articles/amazon-ec2-openondemand-verification-environment-setup/

パターン2: 複数サーバー構成

Open OnDemand の Web ポータルと、シェルアクセスを提供するサーバーを分離したケースです。EC2 2 台を使用しています。実運用に近い構成で構成です。

https://dev.classmethod.jp/articles/connecting-ec2-instances-through-openondemand-portal/

おわりに

Open OnDemand の検証を通じて、多くの情報ソースをあたりました。特に理化学研究所 計算科学研究センターの中尾さんの記事は大変参考になりました。

インタラクティブなアプリ(Code-Server や Jupyter Notebook)を別サーバーで起動し、Web ポータル経由で提供する設定には苦戦しています。この部分については時間があるときに試してみようと思います。

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