AWS環境におけるOracleのライセンスの数え方(2015年06月改訂版)
はじめに
こんにちは、yokatsukiです。
以前、弊社たけたけさんがOracleのライセンスについての記事を書きましたが、仮想コアとプロセッサの関連性の説明がざっくりしていたので、ここで補足的なエントリをあげることにします。
Oracleのライセンスの数え方
元ネタは、オラクル社のマルチコア・プロセッサ関連のFAQページです。
プロセッサライセンスの算出方法ですが、正確にはインスタンスタイプ毎の仮想コア数と物理コアを同等に換算し、そこからSE(SE One)/EEのライセンスを算出します。 インスタンスタイプの説明に載っているvCPUではなく、仮想コア数を使わないと、ハイパースレッドの時に計算が合わなくなります。
インスタンスタイプと仮想コア数の一覧表は、下記リンクのページに記載があります(ちょっと見つけにくかった)。
Amazon EC2 および RDS DB インスタンスタイプ別の仮想コア数
Standard Edition(Standard Edition One)の場合
SE(SE One)はソケット数でライセンスが決まるのですが、そのカウントルールは以下になります。
- 4仮想コア以内は1ソケット
- 5以上の場合は仮想コアを4で割って余り切り上げた数がソケット数
- SE Oneは8仮想コア以内、SEは16仮想コア以内
Enterprise Editionの場合
EEの場合は、総仮想コア数にプロセッサの種類毎の「適用係数」を掛けた値がライセンス数になります。AWSの場合はIntelアーキテクチャなので、適用係数0.5が掛けられます。
参考例
いくつか例を挙げてみます。
インスタンスタイプの例 | 仮想コア数 | SE必要ライセンス | EE必要ライセンス |
---|---|---|---|
t1.micro | 1 | 1 Processor | 1 Processor |
m1.large | 2 | 1 Processor | 1 Processor |
m3.2xlarge | 4 | 1 Processor | 2 Processor |
c3.4xlarge | 8 | 2 Processor | 4 Processor |
c3.8xlarge | 16 | 4 Processor | 8 Processor |
以上です。オンプレの環境をAWSへ移行させる際の、ライセンス管理の参考情報になれば嬉しいです。 それでは、また。