[アップデート] Amazon RDS で Graviton2 インスタンスクラスの M6g および R6g がプレビュー利用可能になりました
本日のアップデートで、Amazon RDS でも M6g および R6g インスタンスがプレビューとして利用可能になりました。
何がうれしいのか
速い、安い AWS Graviton2 プロセッサー
AWS Graviton2 は AWS がカスタムビルドした ARM ベースのプロセッサーで、AWS が公開しているベンチマーク SPECCpu2017 の結果では M5 との比較では最大 40 % のパフォーマンス向上となっています。加えて、M5 よりも価格が安いのが嬉しいですね!
RDS において、どの程度パフォーマンスが向上するかについては公表されていませんが、期待値としては高いのではないでしょうか。
詳細は先日の BlackBelt を参照ください。
料金
M5/M6g 比較
以下、シングル AZ の時間あたり起動料金の比較です。(執筆時点の東京リージョン価格)
EC2 インスタンスの場合は Graviton2 インスタンスクラスの方が M5/R6 と比べて 20% 程度低価格でしたが、RDS インスタンスにおいては 10% くらいの差になっています。(あくまでプレビュー段階での価格設定です)
インスタンスサイズ | M6g(MySQL) | M5(MySQL) | M6g(PostgreSQL) | M5(PostgreSQL) |
---|---|---|---|---|
large | $0.209 | $0.235 | $0.221 | $0.247 |
xlarge | $0.418 | $0.47 | $0.441 | $0.494 |
2xlarge | $0.836 | $0.94 | $0.883 | $0.988 |
4xlarge | $1.671 | $1.88 | $1.765 | $1.976 |
8xlarge | $3.342 | - | $3.53 | $3.952 |
12xlarge | $5.013 | $5.64 | $5.295 | $5.928 |
16xlarge | $6.684 | - | $7.06 | $7.904 |
24xlarge | - | $11.28 | - | $11.856 |
R5/R6g 比較
インスタンスサイズ | R6g(MySQL) | R5(MySQL) | R6g(PostgreSQL) | R5(PostgreSQL) |
---|---|---|---|---|
large | $0.255 | $0.285 | $0.27 | $0.30 |
xlarge | $0.51 | $0.57 | $0.54 | $0.60 |
2xlarge | $1.02 | $1.14 | $1.079 | $1.20 |
4xlarge | $2.041 | $2.28 | $2.158 | $2.40 |
8xlarge | $4.081 | - | $4.316 | $4.80 |
12xlarge | $6.122 | $6.84 | $6.474 | $7.20 |
16xlarge | $8.162 | - | $8.632 | $9.60 |
24xlarge | - | $13.68 | - | $14.40 |
注意点
- 執筆時点においてはプレビュー版となっていますので、本番環境でのご利用はお控えください。
- db.m6g および db.r6g は以下のエンジンバージョンでサポートされています
- Amazon RDS MySQL バージョン8.0.17以降でサポートされています
- Amazon RDS PostgreSQL バージョン12.3以降でサポートされています
- MariaDB, Amazon Aurora のサポートは近日提供予定
利用可能リージョン
M6g および R6g データベースインスタンスは、以下のリージョンでプレビュー利用が可能です。
- バージニア北部
- オハイオ
- オレゴン
- フランクフルト
- アイルランド
- 東京
確認
AWS コンソールで確認してみます。以下のとおり、Graviton2 インスタンスクラスの利用の際には、プレビュー利用についてのサービス規約への明示的な同意が必要となっています。
起動できました!
プレビュー利用のため、実環境でのパフォーマンス比較等を記事にすることは出来ませんので、ご興味のある方は各自の環境にてお試しください!
さいごに
EC2 で Graviton2 インスタンスを利用する場合、利用アプリケーションを ARM アーキテクチャに再コンパイルする必要がありますが、マネージドサービスとして利用できるのは嬉しいですね。
SPECCpu2017 のベンチマークでは最大 40% のパフォーマンス向上との結果ですが、RDS として利用する場合にどの程度のパフォーマンス差がでるのか興味のある方は、ぜひお試しください。
以上!大阪オフィスの丸毛(@marumo1981)でした!