Matterport 撮影データのトリムなどの処理を、スマートフォンアプリ側で行ってみた

2024.04.03

こんにちは、CX 事業本部製造ビジネステクノロジー部の若槻です。

前回は、my.matterport.com 上でトリムする方法を確認してみました。

撮影範囲内に窓や鏡があると反射や透過により領域の外側にも空間があるとみなされ、下記のように意図しない 3D メッシュが生成されてしまうため、トリムが必要になります。

このトリム処理ですが、実は Matterport のスマートフォンアプリ側で、クラウドにアップロードする前にも行うことができるので、今回試してみました。

試してみた

オフィスの下記のような会議室で試してみます。写っている通り部屋の奥に外窓ガラスがあり、また背後には室内ガラスのしきりがあります。

環境情報

バージョン
スマートフォン iPhone 12 Pro
OS iOS 17.4.1
Matterport アプリ 5.39.0

アプリ側でトリミングする

アプリで撮影したデータをアップロードしようとすると、窓や鏡のマーカー追加によるクオリティ向上が提案されます。

改めて、撮影したデータが下記です。ガラスの外側に不要な 3D メッシュが生成されてしまっていますね。これらをトリムしたい場合はマーク機能にアクセスします。

マーク機能画面です。[Windows]および[Mirrors]でマーカーを追加し、窓や鏡であることを認識させることができます。また[Trim]で不要な 3D メッシュのトリムを行えます。

窓のマーカーを追加している様子です。マーカーのラインのどちらが内側であるかを指定する必要があります。

トリムを追加している様子です。ラインのどちら側を削除するかを指定する必要があります。

マーカー及びトリムを一通り追加した様子です。

データをアプリからクラウドにアップロードします。

クラウド側で確認する

少し経つとクラウド側(my.matterport.com)でデータが追加されアクセス可能になります。

平面ビューを見ると、不要な 3D メッシュが削除されていることが確認できます。

ドールビューで見ても、不要な 3D メッシュが削除されていることが確認できます。

スペース内をウォークスルーしている様子です。こちらも問題なさそうですね。

クラウド側ではトリムを修正できない

ちなみに、アプリ側で追加したトリムは、クラウド側のトリム一覧には表示されてこず、修正はできないようです。

おわりに

Matterport 撮影データのトリムなどの処理を、スマートフォンアプリ側で行ってみました。

前回のクラウド側でのトリム対応に比べて、スマートフォン上なので線を引いたりの操作が若干し辛いですが、クラウドにアップロードする前に不要なデータを削除できるのでデータ量の削減は期待できます。

またクラウド側で追加できるトリムにはスペースごとに最大 10 個の制限があるので、その回避が可能となるのはすごく助かりますね。

参考

以上