新規事業検討中のプロジェクトで、新規参画者がOODAループを回してみたときのふりかえり #deviocamp
プロパゲートの本間です。
やっとデベキャンのプレスリリースが出て、嬉しい気持ちでいっぱいです^^
私はプロパゲートに参画後、プロパゲートの主要事業である教育事業と人材紹介事業をつなぐチームに配属されており、両者を連携させて新たな展開を図っていくための第三の柱を鋭意企画しています。
入社前の面接において、プロパゲートがクラスメソッドの中で新規事業を検討しているという説明を聞いていました。ただ、私はクラスメソッドに入社するのが初めてでしたし、社外から見たクラスメソッドの印象しかわかりませんでした。
そのため、まずは社内観察から始めようとしていたのですが、「この動き方、そういえばOODAループという名前があったなあ」というのを途中で思い出したので、今回はOODAループのフレームワークに乗っかって、入社後の動きを振り返ってみようと思います。
Observe(観察)
入社後のオンボーディングが終わり、一通り会社の歩き方がわかった上で、まずはチームおよび社内のSlackなどを観察することから始めました。Slackのチャンネル流量やメンバーの発言数は各社で全然違うので、Slackのアナリティクスを確認し、前職との数値的な差分で空気感を推測していました。
また、チーム内の会話だけでなく、
- 個人のtimes
- 技術情報のRSS購読チャンネル
- 各オフィスの雑談部屋
- 全社昼会
上記のようなチャンネルで会話が行われる内容や頻繁に情報発信している人を見て、社内用語っぽいものや社内トレンドをつかんでいきました。
ちなみに、プロパゲートとしてのプレスリリースは今回が初めてではありますが、社内では昨年からずっと議論がされてきていました。そのため、チームメンバーとのコミュニケーションを行うSlackやNotion以外にも、すでに承認済みの事業計画書があったり、チーム内で利用しているSaaSがあったりします。
新規参画者であっても意見を出すのは歓迎されるチームではありましたが、すでに議論がされていた事業計画上の数値目標や、プロパゲート自体が大事にしていきたいビジョンといった、変えてはいけない前提もあったりするので、どこを変えられてどこを変えてはいけないのか、チームメンバーにヒアリングしながら現在の状況を整理していきました。
Orient(状況判断)
社内での動き
クラスメソッド社内には、「誰とでも雑談」という文化があります。
事業企画を行う際、思いつきで事業を立ち上げるのではなく、社内の強みや弱みを分析する必要がありますが、クラスメソッド社内はこのような文化があるため、誰とでも「ちょっと雑談いいですか?」と会話することができるのが、新規参画者としてはかなり嬉しい文化でした。
入社直後は、「わからないことがわからない」といった状況だったので、社内でヒアリングした人からさらに有識者を紹介してもらったり、打ち合わせで話題になった人やSlackで議論した人などへ、現在の部署やチーム状況などをヒアリングしていきました。また、定量調査という視点だと、社内でNPSを計測している部署があったり、調査会社に依頼している社外からの資料が共有されていたりしたので、そのような資料を確認していきました。
社外での動き
今回、新規事業として進出しようとしている業界が社会人教育事業に絡んでくるので、合わせて各省庁まわりがどのような動きを行っているかについての資料やサイトを調査しました。特に、経産省の未来人材ビジョンに記載されている、「多くのITエンジニアが自分が現在持っているスキルの陳腐化に不安を抱えている」といった統計データは、私自身やまわりの方々との対話の中でも実感できる内容だったというのを感じました。
省庁まわりの調査例
- 経産省の未来人材ビジョン
- 第四次産業革命スキル習得講座認定制度
- マナビDX
Decide(意思決定)
私が参画した当時、チーム内ではプロダクトやユーザー面からの検討が進んでいたので、社内事情に明るくない新規参画者の私は、裏側からマクロ視点での業界分析を行いつつ、社内での共通言語であった学習エンジンのプロセスを細分化し、ユーザーはそのサイクルの中でどのような課題がありそうなのかを理解する旅に出かけることにしました。
コンセプト策定に使われていたフレームワーク
- 共感マップ
- リーンキャンバス
- バリュープロポジションキャンバス(※)
- ストーリーボード
業界分析に使った主なフレームワーク
- 5Forces分析
- 3C分析
- SWOT&クロスSWOT分析
業界分析時、今回はあまり重要視しなかったフレームワーク
- PEST分析
- 社会情勢などは会社設立の際にある程度の調査が行われていたのと、技術的に大きなトレンド変化があったとしてもまだ方針転換は可能だと考え、今回の分析プロセスからは外しました
※余談ですが、AWS用語に慣れた会社でバリュープロポジションキャンバスをVPCと略すと、社内ドキュメントを検索する際、文脈的にものすごく不思議な検索結果になってしまいますw
Act(実行)
プロパゲートの軸である「エンジニア教育」「人材紹介」を伸ばせる事業として、課題に対する仮説および自社の強みを活かしたソリューション案をいくつか考えて、社内外にヒアリングしてみましたが、結論としてはまだまだ仮説がセンターピンに刺さっていない実感を得られたので、再び仮説を構築し直す必要性があるといったことを学ぶことができました。
ちなみに、ヒアリングしたときのスクリーンショットを残しておくと、こういった社外向けのブログを書く際にも使えるなというのを完全に失念していたのが悔しいですorz
今後に向けて
社内外における自社の立ち位置を理解し、新規事業検討を行うという観点では、OODAループを意識したことで、様々な視点からの情報収集ができたなと思います。
現在は今回の検証結果から改めて仮説を練り直して企画を練り直している状況ですが、私自身も学んでいく姿勢を忘れずに、引き続きプロゲのミッション実現に向けて駒を進めていきたいと思います。