
Amazon Quick のカスタムエージェントでデータセットQ&A から S3 への書き込みを自動化しようとしたが標準コネクタではできなかった
いわさです。
Amazon Quick(旧 Amazon QuickSight)には「データセット Q&A」という機能があり、データセットに対してトピックの事前構成なしに自然言語で直接質問すると、テキストから SQL が生成・実行され回答が返ってきます。
また、Amazon Quick には定型タスクを自動化する「Flow」と、エンタープライズ向けのプロセスオートメーション「Automation(Automate)」という2つの自動化機能があります。
今回、「カスタムエージェントにデータセットの実績データを分析させて予測データを生成し、その結果を S3 バケットに CSV として自動で書き込む」というパイプラインを構築しようとしたのですが、標準機能の組み合わせでは実現できないことがわかりました。
Flow と Automation それぞれで何ができて何ができないのか、検証した結果を整理します。
やりたかったこと
以下を1つのフローで自動実行したかったものです。
- データセット(Athena 経由)に対してデータセット Q&A で実績データを分析する
- 分析結果をもとにカスタムエージェントが予測データを CSV 形式で生成する
- 生成した CSV を S3 バケットに書き込む
- ダッシュボードが S3 の予測 CSV を参照して表示を更新する
Quick Flow で試す
データセット Q&A による予測生成
Quick Flow ではチャットエージェントステップでデータセット Q&A が使えます。
カスタムエージェントにデータセットを紐付けて、予測プロンプトを投げると CSV 形式で予測結果を返してくれました。ここまでは期待通りです。

S3 への書き込みを試みる
次に、この予測結果を S3 に書き込むために「Application actions」ステップを追加しようとしました。
しかし、S3 アクションが見つかりません。

管理画面で Amazon S3 の AWS アクション設定は済んでいるのですが、フロー側からは選択肢に出てきません。

公式ドキュメントで確認
公式ドキュメントのアクションコネクタ互換性マトリクスを確認したところ、AWS サービスコネクタ(Amazon S3 含む)は Flow では使用できないことがわかりました。
以下の記載があります。
AWS services action connectors can only be used with Amazon Quick Automate because they require an IAM identity for authentication.
Flow では S3 への書き込みができません。
一方で Automation であれば AWS サービスコネクタが使えるので、S3 アクションが利用できそうです。
Automation で試す
Automation なら S3 コネクタが使えるので、こちらで同じパイプラインを試します。
S3 アクションの確認
Automation のアクションステップで確認すると、S3 コネクタが選択肢に表示されました。
S3 への書き込みは問題なさそうです。
カスタムエージェントでデータセット Q&A を試みる
続いてカスタムエージェントのステップを追加し、データセット Q&A で予測を生成させようとします。
しかし、Knowledge タブからデータセットを紐付けようとしても、スペースの追加画面でデータセットを含むスペースに以下の警告が表示されます。

Other asset types and knowledge bases with user-based permissions aren't accessible by automations.
逆に Automation のカスタムエージェントからは、データセットやダッシュボードなどの Quick Sight アセットを参照できないようです。まじで。
Automation で参照できるのはスペースにアップロードしたファイルのみで、Athena 経由のデータセットに対して SQL で問い合わせる「データセット Q&A」は使えません。
さいごに
本日は Amazon Quick でデータセットから予測データを生成して S3 に書き込むパイプラインを組もうとしたのですが、標準機能の組み合わせでは実現できませんでした。
Flow はデータセット Q&A が使えるけど S3 に書けない。Automation は S3 に書けるけどデータセットを参照できない。
どちらも片方ずつはできるのに、組み合わせると穴がある状態でした。また、それぞれやれることとやれないことが微妙に違うんだなと、使い分けのコツが少しわかりました。
なお、公式ドキュメントのアクションコネクタ互換性マトリクスを見ると、カスタムコネクタの「OpenAPI」は Flow でサポートされています。
次回の記事ではこのアプローチを試してみます。









