Amazon Quick Suite のフロー機能で Quick Sight ダッシュボードの内容を Slack へ定期通知できるか検証してみた
はじめに
従来は Quick Sight からの外部連携はメール通知のみでした。Quick Suite の Slack インテグレーション機能を利用して、Quick Sight のダッシュボードの内容を Slack へ定期的に通知できるか検証しました。
検証結果はフロー機能による Slack 通知は、手動実行は成功するが、スケジュール実行だと失敗しました。検証内容と結果を共有します。
Quick Suite のフロー機能
今回は Quick Sight ダッシュボードの内容を定期的に Slack へ通知できるか検証しました。
従来 Quick Sight から Slack へ通知するには、Quick Sight からのメール通知を何かで受信して Slack へ送信する仕組みを自前で用意する必要がありました。
検証環境と前提条件
以下の環境で検証を実施しました。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| Quick Suite | 2025 年 12 月 31 日時点 |
| Slack インテグレーション | 連携設定済み |
| ダッシュボード | 事前作成済み |
| 検証内容 | 手動実行と定期実行の両方 |
Quick Suite と Slack のインテグレーション設定については、以下の記事を参照してください。
フロー作成から手動実行まで
フロー作成
Quick Suite のフロー機能では、自然言語で要件を入力できます。さっそくやっていきます。

今回は「ダッシュボードのビジュアル(グラフ)を日次で Slack へ通知」と入力しました。入力後、自動的にフローの大枠を生成しました。

生成されたフローは、ダッシュボードの内容取得から Slack 送信までのステップで構成されています。定期的な実行スケジュールについては含まれていませんでした。

次に、入力が必要な項目を設定します。オプション項目のデフォルト値を設定しておくと、後の定期実行設定が楽になります。
- ダッシュボード名: Quick Sight で作成済みのダッシュボード名
- ダッシュボード ID でなくても大丈夫
- 日本語のダッシュボード名でも問題ありませんでした
- Slack チャンネル名: 送信先のチャンネル

なお、直感的に内容を理解してユーザーが必要な値を入力ができるようなデザインではありませんでした。
テスト実行
フロー作成が完了したら、実行モードに切り替えます。

右側のチャットウィンドウから実行するとフローが動作します。最終的に Slack 送信の承認が求められました。

承認後、Slack に通知が届きました。グラフの内容を AI が分析した結果が送信されています。グラフ画像がそのまま送られるわけではない点に注意してください。見た感じ特段凝ったプロンプトはなく Anthropic の Sonnet 4 か 4.5 に渡して出してきた様なフォーマットしています。

Slack 送信後は、チャットウィンドウに完了メッセージが表示されます。

検証結果
手動実行では、Slack 通知が正常に動作しました。生成 AI が分析した結果がテキスト形式で送信されました。
定期実行の設定と結果
スケジュール設定
フロー画面からスケジュール設定ボタンを押します。

実行スケジュールを設定します。

今回はテストのため、数分後に実行されるよう設定しました。

定期実行ではユーザーからの入力ができません。そのため、スケジュール設定時に値の設定が必須です。ここでフロー作成時、オプション項目のデフォルト値が設定されていると設定が楽でした。

Slack 送信の承認プロセスをスキップするため、確認なし実行を有効化します。

設定が完了すると、マイスケジュールに登録されます。


実行結果
スケジュール時刻になりましたが、Slack に通知が届きませんでした。フローの実行結果を確認したところエラーが記録されていました。Slack へ通知で失敗した様子です。生成 AI を介した情報ではなく、原因切り分けのために生ログを確認したいのですが見当たりませんでした。

その後、時間を変更して 5 回試しましたが、実行ログすら残りませんでした。トリガーが正常に動作しているかも確認できない状態です。QuickSight 時代からログ出力に難があり、切り分けが困難なのは相変わらずでした。
検証結果
今回はフローの定期実行で Slack 通知すると失敗することが確認できたことと、Quick Suite になってもログ出力に難があることを確認できたのが成果です。
まとめ
Quick Suite のフロー機能で Quick Sight ダッシュボードの Slack 通知を検証しました。
検証結果のポイントは以下の通りです。
確認できた点
- 手動実行では Slack 通知が正常に動作する
- Slack へは生成 AI が分析した結果をテキスト形式で送信できる
課題
- 定期実行だと Slack 通知でエラーが発生し、通知が届かなかった
おわりに
現時点では手動実行による Slack 通知は可能でした。定期実行については時間あるときに切り分けてみます。







