Raspberry Pi 4をPCと有線LAN接続して外でも操作できるようにしてみた
はじめに
これまで私はRaspberry Piを自宅Wi-Fi経由でPCからリモートデスクトップ接続で使っていました。
この度、Raspberry Piを外に持っていくことになりましたが、このままでは外でRaspberry Piを操作できないことに気づきました。
そこで、PCとRaspberry Piを有線LANでも接続できるようにしてみました。
前提
- PCのOSはWindows 10
- Raspberry PiのOSはDebian GNU/Linux 12 (bookworm)
- Wi-Fiに接続されたPC、Raspberry Pi、LANケーブルがあるものとします
- Raspberry Piのリモートデスクトップ設定は済んでいるものとします
PCのネットワーク設定
まずコントロールパネルから以下の「ネットワーク接続」ページを開きます。
Raspberry PiとPCをLANケーブルで接続します。
すると、接続の一つが画像のように「識別されていないネットワーク」となり、×アイコンが消えます。
同じ画面の「Wi-Fi」を右クリックし、「プロパティ」⇒「共有」タブをクリックします。
「ネットワークのほかのユーザーに…」にチェックを入れます。「ホームネットワーク接続」のところでは、先ほどRaspberry Piと接続したときに×アイコンが消えた接続の名前を選択します。
「OK」を押します。これで設定は完了です。
ちなみに、この設定を行うと選択した接続(この場合イーサネット2)のIPアドレスが固定されます。
Raspberry PiのIPアドレスを調べる
これでRaspberry PiとPCは接続できましたが、リモートデスクトップ接続をする際にRaspberry PiのIPアドレスを入力する必要があります。
Raspberry PiのIPアドレスを調べる方法について2つ紹介します。
ARPコマンド
ARP(Address Resolution Protocol)は、ネットワーク上のIPアドレスとMACアドレスの対応を管理するためのプロトコルです。
ARPコマンドを使うことで、ネットワーク上にあるデバイスのIPアドレスとMACアドレスの対応リスト(ARPテーブル)を取得できます。このリストからRaspberry Pi の IP アドレスを見つけることができます。
コマンドプロンプトで以下のコマンドを実行します。-aオプションは現在の ARP エントリを表示するためのものです。
arp -a
このようにネットワーク上にあるデバイスのIPアドレスとMACアドレス(物理アドレス)が表示されます。下記画像では、d8-3a-dd
から始まるものがRaspberry Piになります。
MACアドレスは6つのオクテットで構成されますが、最初の3オクテットはOUI(Organizationally Unique Identifier)として組織や製造者に割り当てられています。どのOUIがどの組織に割り当てられているかの情報は以下のサイトで検索できます。
Welcome to The Public Listing For IEEE Standards Registration Authority
Raspberry Pi財団に割り当てられているOUIは記事執筆時点で以下のようです。
pingコマンド
Raspberry Piのホスト名を使ってping
コマンドを実行することでもIPアドレスを調べることができます。
ホスト名は特に変更していない場合、デフォルトでraspberry.local
です。-4
オプションをつけることでIPv4のアドレスを表示することができます。
ping -4 raspberrypi.local raspberrypi.local [192.168.137.225]に ping を送信しています 32 バイトのデータ: 192.168.137.225 からの応答: バイト数 =32 時間 <1ms TTL=64 192.168.137.225 からの応答: バイト数 =32 時間 <1ms TTL=64 192.168.137.225 からの応答: バイト数 =32 時間 <1ms TTL=64 192.168.137.225 からの応答: バイト数 =32 時間 <1ms TTL=64
リモートデスクトップ接続をする
スタートメニューの「Windowsアクセサリ」⇒「リモートデスクトップ接続」を選択します。
調べたIPアドレスを入力し「接続」をクリックし、無事に接続することができました。
おわりに
これでLANケーブルさえあればどこでも操作できるようになりました。
この記事がどなたかの参考になれば幸いです。