[レポート] [NEW LAUNCH] 企業内でナレッジ共有・AWSサポートとのコラボレートが行えるプライベートスペース AWS re:Post Private についてのセッションに参加しました #AWSreInvent #SUP205

2023.12.05

こんにちは!SHIOです。

re:Invent2023 にて AWS re:Post Private が発表されました!
AWS re:Post は私も普段から使用しており、特に情報センターにお世話になっています。今回は AWS re:Post のプライベートバージョンがリリースされたとのことで、発表後さっそく New Launch としてセッションが追加されていました。

セッション名:
Collaborate within your company and with AWS using AWS re:Post Private

上記のセッションに参加をしましたので、そちらの様子をレポートします。

概要

Senior leadership at enterprises that are looking to move to the cloud or to accelerate cloud adoption need new ways to scale and improve developers’ productivity. Leaders need to equip their developers with curated knowledge on cloud concepts, drive collaboration within teams, and remove technical roadblocks. Oftentimes, developers exchange technical information in silos via email, instant messages, or offline documents, leading to communication challenges and slower innovation. In this session, learn how to raise the level of cloud knowledge and disseminate best practices, and build your cloud community of practice to drive innovation and collaboration using AWS re:Post Private.

  

クラウドへの移行やクラウド導入の加速を検討している企業のシニアリーダーは、開発者の生産性を向上させ、スケールを拡大する新しい方法を必要としています。リーダーは、開発者にクラウドの概念に関する精選された知識を与え、チーム内のコラボレーションを促進し、技術的な障害を取り除く必要がありますが多くの場合、開発者は電子メール、インスタント・メッセージ、またはオフラインのドキュメントを介してサイロの中で技術情報を交換しており、コミュニケーションの課題やイノベーションの遅れにつながっています。本セッションでは、AWS re:Post Privateを使用して、クラウド知識のレベルを高め、ベストプラクティスを普及させ、イノベーションとコラボレーションを推進するための実践的なクラウドコミュニティを構築する方法を学びます。

Agenda

・Challenges with knowledge management and community collaboration
・Introducing AWS re:Post Private
・AWS re:Post Private benefits & features
・Demonstration
・How to get started

・ナレッジマネジメントとコミュニティコラボレーションへの挑戦
・AWS re:Post Private の紹介
・AWS re:Post Private のメリットと特徴
・デモンストレーション
・AWS re:Post Private のはじめ方

Challenges with knowledge management and community collaboration

"ナレッジワーカーは、情報の検索に最大30%の時間を費やし、そのうちのほぼ1/3の時間は正しい情報を見つけられずにいる。"

多くの企業がクラウド戦略を持っており、その戦略を実行しています。
しかしながら以下の様な課題もあります。

  • ディスカッションがしばしばサイロ化してしまう
  • 一元管理されたナレッジベースの不足
  • コミュニティ形成が遅い
  • トレーニングコンテンツが散在している

AWS re:Post Private

AWS re:Post は誰でも質問・回答ができる AWS公式 の Q&Aサービス ですが、今回発表された AWS re:Post Private は企業内でナレッジ共有・AWSサポートとのコラボレートが行えるプライベートスペースとなります。

ベネフィット

  • クラウドコミュニティの構築
     - 社内 および AWS とのコラボレーションとナレッジ共有を効率化
     - リアルタイムの知識共有を促進

  • 知識の一元化
     - 一元化されたスケーラブルなナレッジへのアクセスによる生産性の向上

  • チームをより早く育成する
     - AWSが監修したトレーニングや技術コンテンツへのアクセス

  • AWSサポートからの回答を再使用
     - AWSサポートケース(AWSサポートからの回答)を社内チームのための再利用可能なナレッジとして変換

re:Post Privateにアクセスすることを決め、re:Postをカスタマイズするには...?

  • Access
     - 組織のユーザログインはユーザ側が設定する(SSO、Active Directory、SAML)

  • Configure
     - サブドメインのアクセスURLを指定し、ブランディングやロゴに合わせてプライベートなre:Postをカスタマイズすることができる

  • Define Roles
     - 管理者、モデレーター、エキスパートといったユーザの役割を定義する

独自のAWSナレッジを一元化する

  • Organized content
     - コンテンツはAWSのトピックスとタグで整理され、独自のカスタムタグを作成することができる

  • Curated content
     - AWSは迅速なオンボーディングのために厳選されたコンテンツを提供する

  • Proprietary content
     - 社内チームにてAWSワークロードに特化したコンテンツを作成し、独自のAWSナレッジを取り込むことができる

プライベートクラウドコミュニティをスケールする

  • Gamification
     - ポイントを獲得して経験をアピール

  • Experts review
     - 回答は、エキスパート または AWSの中の人によってレビューされたものとしてマークされる

  • Notifications
     - 特定の質問、トピック、コミュニティエキスパートをフォローして情報を入手する

AWS re:Post を使用する際のそれぞれのロールと全体的な流れ

どのユーザがどの役割を行うのか...についての説明がありました。
以下の図のような形になります。

Demonstration

デモでは実際にマネージメントコンソール画面から AWS re:Post Private を開始・作成、一連の流れや各機能の紹介がありました。

デモなので見て頂くのが一番早いし分かりやすいと思うのですが、まだプレゼンテーション動画がアップされていませんでしたのでまとめたものを書き出していきます...動画がアップされたらまたリンクを貼ります!

料金プラン

無料枠とスタンダード枠の2つの料金プランがあります。

  • 無料枠:最大6ヶ月無料で使用でき、6ヶ月後には自動的にスタンダード枠にアップグレード。ユーザ数に制限はなく、コンテンツストレージは10GBまで使用可能。(ストレージ制限に達するとスタンダード枠に変換されるようです。)

  • スタンダード枠:ユーザあたり月額12ドル。コンテンツストレージは100GB。(ストレージ制限に達した場合、AWSに連絡して追加のストレージをリクエストできます。)

private re:Post を作成する

private re:Post の作成画面を確認してみます。(こちらは自分の環境でスクショを撮っております。)
現在選択できるリージョンは、オレゴンとフランクフルトのみです。

入力が必要な項目をうめていき、Create this re:Post を実行します。
Private re:Post の作成には30分程かかるとスピーカーの方が言っていました。

private re:Post を設定する

Configure your private re:Post の設定ページでは、以下のことが設定できます。

  • Private re:Post のユーザインターフェイス
  • 組織の知識を分類するためのカスタムタグの追加
  • コンテンツでの使用をブロックするキーワードの追加
  • 関心のあるAWSトピックの選択

デモでは上記の機能について実際どのようなことができるか詳細を見ることができました。
例えば...

  • private re:Post のロゴ、メインの色やボタンの色を変更
  • カスタムタグの設定やブロックする用語を追加できる
    ※デフォルトでは機密性の高い用語や品のない用語が登録されているようです。
  • 各トピックのリストが用意されていて、興味のトピックをチョイスすることができる。

という感じでした。

ログイン と プロフィールを完成させる

プロフィール設定画面で自分のEメールアドレス、AWS re:Post 上での表示名を設定できます。インターフェースとコンテンツの言語を設定するのもこちらのページです。
現在言語は、英語/フランス語/日本語/韓国語/中文(簡体)/中文(繁體) を選択できます。(re:Post と同じ)

Browse and stay engaged

ここでは re:Post Private 内の項目(SelectionsやCommunity Groups)の説明がありました。
Selections は re:Post にもある特定のトピック、技術的な問題やユースケースに関するAWSのナレッジが集まっている場所です。
Community Groups の方は、先ほど書いたようなトピックと似た様な感じで、興味のあるコミュニティグループをフォローして情報を得られるようにできるもののようです。

AWS re:Post からコンテンツをさがす

自身の AWS re:Post Private のページにある検索バーからキーワードを検索すると結果が表示されますが、re:Post または re:Post Private 内の結果を表示できるようです。(切り替えるタブがページ内にありました。)

AWSサポートケースの作成とケース回答からのナレッジの再利用

AWS re:Post Private内で社内チームに質問をしたとします。
そこでもし解決できない問題だった場合などに、そのままその質問のページからAWSサポートケースを作成することができます。

質問タイトルの下あたりに「Create Support Case」ボタンがあるのでそちらをクリックするとポップアップが表示されます。見た目はシンプルで、入力するのはタイトルと本文のみです。
ここからサポートケースを作成するとディスカッションされていた内容がサポートケースへコンバートされます。

気になったことがあったのでスピーカーの方に聞いてみました。

Q. ディスカッションからサポートケースを作成した場合のAWSからのレスポンスタイムは契約しているプランに沿っての時間となりますか?

A. そうです。作成する場所が違うだけで、AWSサポートを使用することと全く同じだと思ってもらえればと思います。

re:Post Private からサポートケースを起票した場合でも、回答は re:Post Private内からでもサポートケース上でも確認できるとのことでした。チーム内でディスカッションしている場所からそのままサポートケース起票ができるのは便利ですね。

How to get started

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まとめ

Organazationまわりの権限で使用ができなかったりなどするので(私の個人検証アカウントではできなかったので、実際のページのスクショが撮れておらず文字ばかりになってしまいました...)、使用する前は権限を確認した方が良さそうですね。

企業内にはいろいろなコンテンツがあり、どれがどこにあってどれが正しいのか分からないときもあるかと思いますが、re:Post Private を使用することによってナレッジの一元管理や共有を簡単に行えるのは業務効率がとてもあがりそうです。しかもサポートセンターと連携可能!得たナレッジを再利用できることがとても重要だとスピーカーの方が言っていました。その通りですよね、ナレッジを再利用しつつナレッジベースを作っていくことはとても大事だと思います。

AWS re:Post Private、気になる方はぜひさらに調べてみてください!
今後 re:Invent2023 での本セッション内容の動画や資料がアップされたらこちらで共有します。

ここまで読んで頂き、ありがとうございました。

資料

AWS re:Post Private

Increase collaboration and securely share cloud knowledge with AWS re:Post Private

What is AWS re:Post Private?

企業内でのAWSノウハウ共有に特化したサービス、re:Post Privateが発表されました! #AWSreinvent