RAID1構成のasustor AS3102Tを稼働させながらストレージ拡張する

素人と 嫁に食わすな 秋のNAS
2020.09.14

はじめに

ASUSTOR(アサスター)というメーカーをご存じでしょうか?PC自作派にはASUSブランドでお馴染みの台湾ASUSTeK Computer Inc.の子会社で、主にNASを製造販売しています。

筆者はこのASUSTORのエントリモデルNASであるAS3102TをRAID 1構成で使用しているのですが、今月に入ってHDDの空き容量の不足を感じてきたので、より大きなサイズのHDDへ交換(3TB→8TB)することにしました。

……その際にマニュアルやチュートリアルの記述に従って操作したのですがその結果「ねじ止めされているHDDをホットスワップ」というなかなかにホットなオペレーションになってしまいました。ネットで検索しても同様の操作をスムーズに実施された方はいらっしゃらないようでしたので、詳細を記録として残しておきたいと思います。今後同じ操作をされたい方の参考になれば幸いです。

asustor A3102 RAID1構成HDD拡張手順

0. 前提・準備

以下の状況からスタートします。

  • NAS本体:ASUSTOR AS3102T
  • ADM(専用NAS管理ツール)バージョン:3.5.1.R8C1
  • 交換前HDD:WD30EFRX x2 (RAID1構成)
  • ストレージ正常動作中
  • 交換後HDD:WD80EFRX x2 (RAID1構成)

念のため、NTFSフォーマット済みの外付けHDDをNAS筐体のUSB端子に接続し、NAS側で自動認識させた上でADMの"バックアップと復元"から[外部バックアップ]を使用してバックアップを確保しておきました。

1. HDD1本目交換

1-1. ボリューム設定変更

ADMの"ストレージマネージャ"から[ボリューム]を選択し、[管理]ドロップダウンリストから[RAID]を選択
ボリュームのセットアップウィザードが表示されるので「"ボリューム1"の既存のディスクをそれ以上大きいディスクと交換してください」を選択して[次へ]

説明文書が表示されるので内容を確認し[終了]を選択

ディスク1のステータスが「正常」から「交換が終わるまでお待ちください」に変化する

1-2. HDD交換

電源を入れたままNASの外装を外す
※外装の外し方は、クイックインストールガイドが参考になります。以下、クイックインストールガイドからの引用です。

背面のねじを外す(上下2ヶ所)

HDDアクセスランプやUSB差込口など基盤が配置されている側を下にし、外装を少し後ろにずらして取り外す

ディスク1を新しいHDDと交換
ディスク1は、横倒しにした場合は下側
ねじ止めされているので、ねじ4ヶ所を外して交換

ディスク1を外すと、間もなくNASから警告のビープ音が鳴り、NASのシステムログに以下メッセージ出力

"[Disk] Disk in slot 1 was removed."

補足:システムログは、ADMの"システム情報"から、[ログ]を参照することで確認できます。

1-3. 再構築

ディスク1のHDDを新しいHDDと入れ替えると、NASが自動的にHDDを認識し同期化処理を開始

この時、ログには以下が出力

"[Volume] Volume 1 recovering slot 1 disk."
"[Disk] Disk plugged in to slot 1."

※2.7TBのデータ同期に約6時間掛かりました。

2. HDD2本目交換

2-1. ボリューム設定確認

同期が終了するとボリュームのステータスが「再構築中」から「良好」に変化し、ディスク2のステータスが「交換が終わるまでお待ちください」に変化

ログには以下メッセージが表示

"[Volume] Volume 1 is good with support for 1 faulty disk(s)."
"[Volume] Volume 1 recovered slot 1 disk."

※空き容量はこの時点ではまだ増えていません。

2-2. HDD交換

電源を入れたままでNAS上のディスク2を新しいHDDと交換
ディスク2は、横倒しにした場合は上側、基盤から遠い方
ねじ止めされているので、ねじ4ヶ所を外して交換

ディスク2を外すと、間もなくNASから警告のビープ音が鳴り、NASのシステムログに以下メッセージ出力

"[Disk] Disk in slot 2 was removed."

2-3. 再構築

ディスク2のHDDを新しいHDDと入れ替えると、NASが自動的にHDDを認識し同期化処理を開始
システムログに以下のメッセージ

"[Volume] Volume 2 recovering slot 2 disk."
"[Disk] Disk plugged in to slot 2."

※約2.7TBのデータを同期するのに約5.6時間掛かりました。

3. 容量拡張

3-1. 容量の拡大操作~空き容量増加

2本目の同期が終了すると、ボリュームのステータスが「[容量の拡大]をクリックしてボリューム1を拡大してください」に変化する

※この時点でも空き容量はまだ増えません。

ストレージマネージャの画面を適当に遷移させてリフレッシュさせると、メニューボタン列に「容量の拡大」ボタンが現れる

「容量の拡大」ボタンを押すと、ステータスが「再同期化中」になり、ファイルシステムの再構築が開始

再構築を初めて間もなく、見た目の空き容量が増加

再構築が完了するとステータスが「良好」に変化

※ステータスが再構築完了になるまで4.5時間ほど掛かりました。

補足:ログを参照すると、ファイルシステムの再構築が完了した旨のメッセージは再同期化を開始してから約12時間後(ステータスが再構築完了になった7.5時間後)に表示されていました。

"[Volume] File system for Volume 1 expanded."

一旦空き容量の拡張(新しいファイルの追加)は対応できるようになった裏で、コツコツと残りの空き容量分(今回だと雑に計算して8TB-2.7TB=5.3TB)のファイルシステムを準備していたのかもしれません。

おわりに

ASUSTOR A3102Tのオンラインストレージ拡張の詳細を紹介しました。今まで複数のメーカーのNASを使いましたが、このASUSTORのNASは意外にもホットプラグでディスク拡張ができましたし、分かりやすいシステムログ出力があったので、裏で何をしているのかが把握しやすく安心でした。

参考資料