Jagu'e'r Tech Writers Meetup #5 に登壇しました。(テーマ:ブログを書いてもらいたい立場の人の座談会) #Jaguer
2024年06月25日(火)、『Jagu'e'r Tech Writers Meetup #5』というイベントにリモート登壇してきました。
このイベントはタイトルにも記載した通り、当日のテーマは『ブログを書いてもらいたい立場の人の座談会』という建て付けで開催されたものです。
イベント全体のブログに関してはイベント公式側で挙がってくると思いますので、当エントリでは、パネルディスカッションテーマにおいて、クラスメソッドでのざっくりした状況の共有や、その状況における私見について述べていきたいと思います。
Jagu’e’r Tech Writers Meetupとは
まずはじめに『Jagu'e'r』の説明から。
Google Cloudでは、Google Cloud ユーザーやパートナー企業様の相互交流を深め、それぞれの企業が持つ経験やノウハウを共有し合う場として『Japan Google Cloud Usergroup for Enterprise』というコミュニティ、ユーザーグループを展開しています。
そして今回参加したイベントを主催している『Tech Writers』は、Jagu'e'rにおいて2023年09月に発足した、技術情報の発信を盛り上げるための分科会となっています。技術ブログの書き方のコツや情報文化活性化のナレッジなどを共有する Meetup を開催したり、もくもく会などのような情報発信がもっと楽しくなるようなアクティビティを開催しています。
これまでの開催記録
このコミュニティにおける過去開催回の情報についてもおさらいしておきます。記念すべき第1回にはクラスメソッドからもメンバーが登壇していました。
第1回
第2回
第3回
第4回
この回は開催記録、無さそう?
登壇メンバー各位自己紹介
この日パネリストとして登壇、参加した登壇者各位は以下の通り。
- G-gen すずたつさん
- Cloud Ace 稲生(Ino)さん
- Cloud Ace 根本(Nemoto)さん
- Deloitte Tohmatsu akt 坪田さん
- クラスメソッド:しんや(私)
そして最後に司会進行兼6人目のパネリストでもあるGoogle Cloud Swacchiさんが当日のパネルディスカッションに加わる形となりました。
Swacchiこと諏訪 悠紀さんは以前クラスメソッドにも在籍されており、長らくブログ執筆で切磋琢磨してきた関係でもありました。今回、タイトルにあるようなテーマということでどうでしょう?と登壇オファーを頂き、快諾させて頂いた次第です。
パネルディスカッション
当日はSwacchiさん司会進行の下参加パネリストがそれぞれ「うちではこうやっています」と各社の取り組みや持論を展開する流れとなりました。私個人としては「クラスメソッドに於いての現状」を個人主観的に振り返り、まとめたものをあらかじめ資料としてまとめておき、それを使ってコメントした感じです。
せっかくなのでその資料も合わせて公開しちゃいました。以降それぞれ出た質問(トークテーマ)に関してはこの資料を使った形でコメントを展開したいと思います。
Q. 技術ブログを推進する一番の目的はなんですか?
「一番の目的」といいつつ自分の中では複数個思い付いてしまったのでその心のままに複数個書いてしまいましたが、より大きな比重を占める、より重要なものとするならば「情報共有を早く広く大量に世の中に対して行うことにより、クラスメソッドの存在や認知度を高めること」として良いのではないかなと個人的には思います。
その活動を推進していくことで、結果としてアウトプットをした個人のスキルアップも期待出来る、個人としてスキルアップしていければ結果として個人に対する評価も高まり、評価が高まれば結果として報酬(賞与/給与/昇進など)にも繋がってくる...という流れですね。
よく社内での会話でも「xx本書いたらどう、というものではない」といった旨の会話が出てくることがありますが、これは上記のような関係を踏まえて出てくるものだと思っています。直接的にではないですが、ブログを始めとした情報発信を積極的に行うことが、結果として諸々の要素に好影響を及ぼす...とでも表現すれば良い感じでしょうか。
個人的には「アウトプットをコンスタントに行っている」著者陣はやはり上記のサイクルを実現し、評価されているのかなと思います。
Q. ノルマやインセンティブは設けていますか?
ここはスライドに記載の通り、全社的な形での「ノルマ」というのは特に設けてはいません。みんな書きたい時に書きたいものを書きたいように書いていいよ(ガイドラインは用意しておくのでそこは守ってね)が基本線のなか、著者各位がそれぞれに目標を掲げて邁進しているといった感じです。
一応言葉の定義として「ノルマ」と「目標」の個人的定義の認識を整理しておくか...私個人としてはこんなとこrでしょうか。
- ノルマ: 上長や会社から課されている義務的なもの。守らなかったら...どうなるんだろ?(過去そういうのがあったかなぁ...)
- 目標: 著者個人が自分の中で、または周囲(上長含む?)と相談の上で個人的に定める指標。達成出来れば素晴らしいが達成出来なかったからといってペナルティみたいなものがある訳ではない。昨今良く使われている「OKR」と考え方は近いのかも?
「インセンティブ」については、前述の質問パートで述べた通りです。ちなみにクラスメソッド社内では四半期毎に全社的規模で行われる「四半期報告会」なるものがあり、そのタイミングで「一番多くブログを書いた人」「SNSやPV的に目覚ましい活動・展開をしたもの」「独自の切り口で目立つ執筆活動をしたもの、またそういったエントリを書いた人」を表彰する取り組みを継続的に行っています。
Q. 技術記事を書いてもらうためにやっている施策はありますか?
クラスメソッドでは、ある程度執筆経験を積んだ人に関しては「あとは任すよ、好きに書いてね」な放任主義・文化的なところはあるなぁというのを感じます。ですのでそういったメンバーには特に施策的なものはやっているという訳ではないですね。
どちらかというと「既に書いている、書けている」というよりも「書きたい気持ちはあるが書けていない(技術的になのか、はたまた状況的になのかは分からないけど)」「ブログ執筆に興味がある」といった層に向けて行っている向きはあるかもしれません。
私が主立って企画・運営を行った「ブログ勉強会2023」は都合7回、20名の社員(著者)の方々の登壇、述べ人数の合計でオフライン130人、オンライン410人の計540人の参加者(社内)という実績を残すことが出来ました。社内で顕著な活動を行っている人に話をしてもらうというのは執筆モチベーション向上にも効果があると思います。
あと、地道な活動にはなりますが、「ブログもくもく会」も適宜タイミングを見計らって実施することはあります。こちらの活動もやはり「普段書けてない、書きたい人が集まる」「書いたこと無いけど書いてみたい、書き方について聞きたい」という方々が参加されることが多い印象です。初めて参加された方々が疑問や懸念点を解消されて前向きな反応をもらえるとこちらも嬉しくなりますね。
Q. レビュー(チェック)体制など決まりごとはありますか?
こちらはスライドにまとめたものが全て、ですね。
内容について他者に確認を依頼することは出来ますし、周囲もその依頼に対して積極的にレビュー、指摘を行っているという文化はありますが、最終的には「著者本人が責任を持って公開する」が基本線でここまで続いています。「全社的なチェック機関を設けてそこで一定の検査検閲を行う」という形も有効ではありますがスピード感と物量(DevelopersIOでは1日20〜30本投稿されるのが日常)を考えると負荷的にも厳しいのではないでしょうか。そう考えるとこの体制下では妥当なところに落ち着いていると言えるような気がします。
チェック体制を支える仕組みとしては「エントリの内容について指摘を行うことが出来るSlackチャンネルがある」というのも大きいですね。流れとしては「ブログエントリ公開後」にはなりますが、公開されたエントリに対して誤字脱字、内容の不備不整合、その他気になったところがあれば指摘するというアクションが適宜展開されています。
Q. “これはやらなきゃよかった”失敗談を教えてください!
ここは振り返ってみてもあまり思い付かなかったのですが、個人的に振り返ってみて「これかな」というのが「(みんなも同じ様に質量書けると思っていて)書くことを敷いた時期があった」というのが失敗談といえば失敗談かなと思いました。
当然「そんな(みんながみんな書ける、アウトプット出来るなんて)ことはない」ですし、結局のところ『書く人はなんやかんや言ってもちゃんと書く、書かない人は結局書かない』し、『書きたいけど書けない人の悩みを解消する、書こうと思ってくれる人達の背中を押して"書く人・アウトプットする人"を1人でも多く増やしていく』ことを信条として活動していければなぁ、と思っています。
まとめ
という訳で、『Jagu'e'r Tech Writers Meetup #5』の登壇レポート(登壇レポートと言うか登壇にちなんでクラスメソッドにおけるブログ執筆活動啓蒙に関する個人的振り返り)内容紹介でした。
DevelopersIO的にはちょうど環境切り替え(2024年07月01日からWordpress→Contentful)のタイミングと重なる形となりましたが、こういった『ブログ啓蒙活動』に関する振り返りをする機会を頂けたことに感謝します。諏訪さん、ありがとうございます!また当日パネルディスカッションで会話させて頂いた皆様、ご参加頂いた皆様もありがとうございました!