iTech Vancouver 2019 に参加してきました
バンクーバーのオペレーションチームで働いている Funa です。バンクーバーは近頃めっきり寒くて完全に冬です。 さて、今回は iTech Vancouver 2019 というイベントに参加して参りました。
iTech Vancouver
iTech Vancouver は 2019年11月19日に開催された、最新の IT 技術などを揃えた IT カンファレンスおよび展示会のイベントです。 私は AWS の知識は1年半ちょっと仕事を進めてきた中で身についてきていますが、IT 全般としては知らないことがまだまだ多く、勉強のため足を運びました。
Convention Centre
会場はダウンタウンのコールハーバーに位置する Convention Centre で、 バンクーバーの観光名所であるカナダプレイスの中に位置しており、ノースバンクーバーも見渡すことができるロケーションです。 雨季のバンクーバーには珍しく当日は晴れておりましたので、とても綺麗な景色を見ることができました。
都会でも自然がとても近くにあるのがバンクーバーの良いところです。 Convention Centre の中には2010年に開催されたバンクーバーオリンピックにまつわるものも展示されています。
展示会場
会場は以下の写真のような感じでした。(とっても雰囲気に飲まれました)
見てきた会社のいくつかを以下で紹介いたします。
Darktrace
Darktrace は機械学習と AI アルゴリズムを使って Cloud やハイブリッド環境、IoT におけるサイバー脅威を検出・遮断するソフトウェア企業で、日本も含めて世界中にオフィスが40も存在するそうです。
機械学習にてサイバー脅威検知を行う AWS マネージドサービスとしては、Amazon GuardDuty がありますが、 GuardDuty は AWS 環境における検知を行うプロダクトであり、可視化のためには他リソースとの連携が求められるので、 単体の AWS リソースだけでは足りない部分を補う他社プロダクトの需要もあるんだな、と思いました。
サイバー脅威の検出を可視化した画面が SF 映画とかに出てきそうな感じでお洒落です。
BetterCloud
https://www.bettercloud.com/ (※英語)
BetterCloud は SaaS を一括管理できるプラットフォームを提供する企業です。
AWS、Slack、Dropbox、Github、atlassian、Zendesk など多数のアプリケーションとの統合が可能です。これは便利そう。 定期作業については自動化が可能であるのと、プラットフォームを切り替えてやり取りをしなくて済むこと、また、面倒な作業を行う時間を短縮できることを推していらっしゃいました。
プラットフォームの UI が WordPress の編集画面のようなシンプルさと色遣いで、親しみやすそうで個人的に好みでした。
Cloudian
https://cloudian.com/jp/?noredirect=ja_JP
Cloudian はシリコンバレーをベースとして展開されているS3 互換のあるオブジェクトストレージに特化している企業です。
プレゼンターの Roddy さんとお話しさせていただいたところ、日本で開発された製品とのことでとても驚きました。 Amazon S3 の API に完全準拠してるとのことで、ハイブリッド環境はもちろんディザスタリカバリにも使い勝手が良さそうです。
S3 の災害対策といえば他リージョンへのコピー!と考えておりましたが、重要なデータはオンプレに残しておくポリシーの企業も多いので、大事な分野を抑えているという印象でした。
セッション
いくつかセッションにも参加したのですが、その中の一つが「My CEO told me we have to move our datacenter to the public cloud...So, what's the big deal?」でした。
(※訳すと、CEOがデータセンターをパブリッククラウドに移さなきゃいけないっていうんだけど、何が問題なんだ?みたいな感じです)
Check Point Software Technologies Ltd.の Grant さんが AWS が立ち上げられた頃の数サービスしか存在してなかった頃と、 現在の途轍もないサービスの数(※公式サイトを見ると165以上って書いてありますね...)を比べられていて、 こんなの追いつけるか!!頭爆発するわと言うスライドを作って笑いをかっさらっていたのですが、
オペチームの私としてはもう、わかる。。とてもわかる。。としか言いようがなかったです。笑
上記写真内のスライドにありますように、結構 Cloud のセキュリティを突くような話をされていて、少し脅しすぎかな?と思ったりもしました。 私は結局のところ個々の運用と対策次第ではないかなと感じています。
AWS 環境でのセキュリティ担保のためにできる対策としては、以下の弊社記事でまとまっておりますのでご参照ください。
最後に
今回のイベントは、ハイブリット環境に移行したいオンプレ利用中の企業か、クラウド移行後もオンプレにデータを残したい企業向けのプロダクトや発表が多かった印象です。自分は Cloud 一直線でやってきたので、オンプレの強さを再確認しました。
AWS も AWS Outposts といったオンプレ利用者向けのサービスを提供し始めるとのことで、ますますこの分野は熱くなってきそうですね。