開発した Chrome 拡張を社内ユーザーのみ限定公開してみた

開発した Chrome 拡張を社内の限定ユーザーのみに公開する方法をまとめました。
2021.12.13

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コンニチハ、千葉です。

社内ツールとして Chrome 拡張を開発したのですが、社内のとあるグループのみに公開したく、色々調べたので手順をまとめておきます。

方法

公開方法としては、5つあります。

Chrome ウェブストアのデベロッパー での公開範囲

1. 一般公開: パブリックに公開されるもの
2. 限定公開: URL知ってるユーザーが利用可能
3. 非公開: 非公開なんですが 特定の Goole ユーザーやグループに公開できます。URL知ってても許可されてないユーザーはインストールできません。

Chrome ウェブストアのデベロッパー を利用しない方法

4. Zip: Zip で配って都度インストールしてもらう方法です

Google Workspace Enterprise オプション

5. ドメイン指定した公開

https://developer.chrome.com/docs/webstore/cws-dashboard-distribution/

今回は3の非公開設定で特定ユーザーを追加する方法でやってみました。2の限定公開で考えたのですが、さらに特定したユーザーのみに公開したい(URL分かってもみ見せたくない)、かつ 4のZip は運用が大変そうでした。 (また、5の方法を使うと 組織を限定したプライベートな公開に加えて、Chrome 拡張を強制インストールしたりもできるみたいですね。)

やってみた

まずは、Chrome ウェブストアにてデベロッパー登録する必要があります。

リンク: https://chrome.google.com/webstore/devconsole/register?hl=ja

5ドル必要になります。支払いは一回ポッキリです。

無事支払いを済ませると、デベロッパーダッシュボードへアクセスできるようになります。さっそく、開発した Chrome 拡張を登録しましょう。「新しいアイテム」から追加します。

Zip を追加しましょう。

一般的な設定を行いましょう。ここでは、公開範囲についての設定のみ記載します。

「決済と配布地域」 > 「公開設定」 > 「非公開」 > 公開したい Google グループを選択

これで、特定の Google グループに公開できます。指定したいグループのオーナーまたはマネージャーになっていないと、リストに表示されないので注意しましょう。

グループ所属のユーザーでログインし、Chrome 拡張にアクセスすると見れます。

所属していないユーザーでログインしてアクセスすると見れません!

ハマったこと

限定公開したい Google グループ設定場所

公開したい Google グループの指定方法は実は2つあります。先程手順で紹介した

「決済と配布地域」 > 「公開設定」 > 「非公開」 > 公開したい Google グループを選択

と、記載の「設定ページ」のリンクから設定できます。

リンクをクリックした画面。

ここの、Trusted Tester アカウントに Google グループを指定したのですが、うまく共有されませんでした。グループではなく、ユーザーを指定した場合はうまく公開されました。

調べたところ、Trusted Tester はグループではなく、アカウントである必要があるとのことです。

参考: https://developer.chrome.com/docs/webstore/cws-dashboard-distribution/

公開までの時間

Chrome 拡張を公開する場合、Google のレビューが必須となっており、公開するにはレビュー完了する必要があります。今回は、非公開なのでレビューがないと勝手に思い込んでいましたが、ちゃんとレビューが必要でした。レビュー完了は、申請から2日程度の場合もあれば数時間程度の場合もありました。Chrome ウェブストアを利用する場合は、レビューが必要です!

さいごに

社内で利用する Chrome 拡張の配布方法についてまとめてみました。配布大変だったのですが、Chrome ウェブストア利用してから配布が楽になりました。

参考

https://developer.chrome.com/docs/webstore/publish/#publishing-to-test-accounts