
S3 Tablesのストレージクラスに、ストレージコストを最適化するIntelligent-Tieringが選択できるようになりました
こんにちは、データ事業本部の渡部です。
S3 TablesのストレージクラスにIntelligent-Tieringが選択できるようになりました。
アップデート内容
アクセスパターンに基づき、データを自動的に3つの階層に移動させる、Intelligent-TieringストレージクラスがS3 Tablesに設定できるようになりました。以前まではStandardストレージクラスのみでした。
アクセスされないデータについてはストレージコストを下げつつ、保存できるようになったのが嬉しいですね。
Intelligent-Tieringは聞いたことがある人は多いのではないでしょうか?S3のストレージクラスですね。以下S3のIntelligent-Tieringの引用です。
Amazon S3 Intelligent-Tiering は、データのアクセスパターンが変化したときに、パフォーマンスへの影響や運用上のオーバーヘッドを発生させることなく、ストレージコストを自動的に削減できる唯一のクラウドストレージクラスです。
Amazon S3 Intelligent-Tiering ストレージクラス | AWS
S3 TablesのIntelligent-TieringはS3のそれとは少し異なります。
S3 Tablesは、Frequent Access/ Infrequent Access / Archive Instant Access の3つの階層に、アクセスパターンによってデータを移動させます。
それぞれの特徴は以下の通り。
- Frequent Access: 通常のアクセス用。
- Infrequent Access: 30日間アクセスがない場合移動(40%コスト削減)。
- Archive Instant Access: 90日間アクセスがない場合移動(68%コスト削減)。
どのパターンも即時にアクセスできるアクセス層となっています。
ちなみにIcebergの圧縮は、Frequent Access層のデータのみを対象とするため、頻繁にクエリされるデータのパフォーマンスを最適化しつつ、低コスト層のアクセス頻度の低いファイルをスキップすることでメンテナンスコストを削減します。
ストレージクラス設定方法
AWS CLIやマネジメントコンソールから設定可能です。
AWS CLIは以下でテーブルバケットに対して設定をします。
# Change the storage class
aws s3tables put-table-bucket-storage-class \
--table-bucket-arn $TABLE_BUCKET_ARN \
--storage-class-configuration storageClass=INTELLIGENT_TIERING
マネジメントコンソールからも設定できるようになっていました。


さいごに
いかがでしたでしょうか。
ストレージクラスの使い分けとしては、S3のIntelligent Tieringと考え方は同様と思います。
すべてのデータがおしべなくアクセスされるならばStandard、ログデータや履歴データなどデータによってアクセス頻度がまちまちならばIntelligent Tieringを検討するとよいでしょう。
というのもS3と料金形態が同じならば、Intelligent Tieringはストレージコスト以外に監視コストもかかるためです(記事やドキュメントにS3 Tablesのストレージコストについての記載が見つけられず、こちらは推測です)。
ぜひIntelligent Tieringでコスト最適化していきましょう。








